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選挙制度

参議院 拘束名簿部分導入に関して、驚いたこと

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2018年7月9日。参議院の政治倫理・選挙制度特別委員会にて、参議院の選挙制度改正について審議が行われました。

参議院選挙の1票の格差を是正するための公職選挙法の改正案をめぐって、参議院の特別委員会は、9日、公明党が提出した案を採決し、否決しました。残る自民党などの改正案は、10日も質疑が行われ、自民党は、質疑終了後、直ちに採決したい考えです。

参院選 格差是正 公明案否決 残る4案 10日も審議 | NHKニュース

9日の委員会では、「全国11ブロックの大選挙区制」という同じ制度設計を行う、公明党案と日本維新の会案の採決を自民党が提案したものの、提案者の日本維新の会やその他野党が「幅広く合意できる形を探るべきだ」として早期に審議を終わろうとする自民党の姿勢に反対したため、採決に同意した公明党案のみが採決され、否決となりました。

(こんな時に、委員長が石井浩郎議員なのはちょっと・・・と思ってしまったのですが、多分それは私が石井浩郎議員を舐め腐ってるだけでしょうね)

公明党は先日、自民党に自民党案の改正案を提示するなど、早期に自党案は諦め、自民党案をどれだけ公明党提案で動かすかに集中し始めているようです。

参議院選挙区変更案 立憲は希望の党案を共同提出 公明が自民案の修正を提案

ただし、その提示した自民党案改正案も自民党に突っぱねられたので、相当苦しい立場になっているようですが。(最近、公明党ってそういうのばっかりですよね)

公明党は今国会での決着をはかるため、落としどころをうかがう。9日の特別委で公明案の否決に応じたのはその一環だ。来年夏の参院選に向けて、今国会で制度を整えたい思惑がにじむ。

西田実仁参院幹事長は6日に参院自民党の吉田博美幹事長と会い、比例定数を2増にとどめるよう法案の修正を求めた。9日も自公の参院幹部が法案を巡り協議したが、参院自民幹部は「修正は受け入れられない」と拒否した。公明党は同日、「今後の選挙制度改革について参院の役割やあり方を踏まえ引き続き検討を行う」などと記した付帯決議案を示した。

参院6増法案、10日にも採決方針 与野党の対立激しく: 日本経済新聞

提出した改正案が否決された公明党は「参議院の選挙制度改革について、引き続き、検討する」などとした付帯決議の案に自民党が賛同するのであれば、自民党の改正案に賛成する方向で調整しています。

参院選挙制度 各党の駆け引き激しく | NHKニュース

一方、10日にも採決されるとしている自民党案について、これまでのニュースで、私が読み取れなかった内容が出てきました。(ニュースの文章を勘違いしていただけかもしれませんが)

なんと、自民党案で導入するとされる、拘束名簿の部分(「特定枠」という名称らしいです)が、利用できる数をほぼ区切らずに導入されてしまうようなのです。

そこに関して、希望の党の行田邦子議員の質問を中心に毎日新聞が報じています。

 「ある党で50人の比例候補がいると、特定枠を49人にすることも可能か」。この日の特別委で希望の党の行田邦子氏からこう追及され、改正案を提案した自民党の磯崎仁彦氏は「49人までは可能だ」と明言した。

 直前の質疑では同党の古賀友一郎氏が「非拘束名簿式を維持しつつも、『一部について補完的に』拘束式の特定枠が活用できる」と強調。しかし、特定枠が導入されても非拘束名簿式が基本になる、とは言い切れない。

 参院選の比例代表は現在、同じ政党の中で個人名の得票が多い候補から順に当選する非拘束名簿式を採用している。自民案は、事前の名簿順位に応じて当選者が決まる拘束名簿式を一部導入するものだ。野党からは、この日も「相いれない方式を合体させるいびつな方式だ」(自由党の青木愛氏)と批判の声が上がった。

 さらに「一部」とされる特定枠は各党に運用が任され、「全部でなければ何人でも良い」仕組み。仮に1人を除く全候補を当選順がある特定枠にすれば、事実上、名簿全体に順位がある拘束式名簿と同じになる。

 このため行田氏は、仮に1人だけ特定枠でない候補が大量得票しても落選するケースがありうるとし、「民意を無視する制度だ」と追及。磯崎氏は「全く死に票になるのではなく、政党の当選(獲得議席数)を決めるうえでは大きな役割を果たす」などと反論した。

 自民案は特定枠の導入に合わせて比例定数を4増する。「鳥取・島根」「徳島・高知」の合区で立候補できなくなった県の候補者を救済する狙いで、古賀氏は答弁で「合区を踏まえて4増をお願いしている」と本音を漏らしたが、その範囲を超えて選挙制度の根本的な変更につながりかねないのが実態だ。

参院選挙制度:「特定枠」に批判噴出 参院6増案審議 - 毎日新聞

私はてっきり「4増」の部分にだけ適用されると思っていたので、この内容には驚きました。

一人でも非拘束名簿状態であれば、自由に拘束名簿部分を導入できる、と。
それならば、非拘束名簿式である必要はあるのでしょうか?

「4増の部分だけ拘束名簿に」では、区切る数字に根拠がないとは思っていましたが、一方でほぼ区切らない形になってしまうと、それは非拘束名簿式を維持する理由がわからなくなります。

衆議院の拘束名簿では、選挙区との重複立候補者について、同順位で惜敗率で当選順を決定するという仕組みがありますが、今回の自民党案では、この惜敗率のような存在に個人票がなるということなのでしょう。

拘束名簿状態の人の個人名で投票された票も、当人の順位決定に関わらないだけでそれ以外は現状と同じなのでしょうが、詳しくない人に、投票の際に色々と説明するのが更にめんどくさいことになる気がします。

今回の拘束名簿部分の「一部」導入の内容をみるに、いくら次回の参議院選挙に向けて時間がないからといって、今回の自民党案は設計がずさんすぎるのではないか、と思ってしまいます。

これならば、また最小限のその場しのぎといえる、国民民主党案や希望の党案(立憲民主党共同提出)のほうが影響が自民案に比べるとすくないだけマシだと思います。
ただし、希望の党案は石川県と福井県の方々に大きな影響がありますが。

ちなみに、前回の合区を決めたときに附則に「第七条 平成三十一年に行われる参議院議員の通常選挙に向けて、参議院の在り方を踏まえて、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の是正等を考慮しつつ選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討を行い、必ず結論を得るものとする。」と入っていたのですが、参議院の選挙制度の根本ってなんでしょうね。

参議院選挙制度に設計思想が存在するのか?

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