これじゃあ勝てないよ長崎4区

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長崎4区の補欠選挙が行われ、自民党の金子容三候補が当選しました。

衆院補選 長崎4区 | NHK選挙WEB
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で、結果を見て思ったのが、こりゃ負けるべくして負けたな、ということと、これでは次も末次候補は無理じゃね?という事で。

事前報道で何度も言われていたのが『鍵は佐世保』なんですよね。

金子容三候補は父親の金子原二郎氏の地元が平戸市にあって、その周辺では強そう。だから佐世保で接戦になれば、と陣営が言っていて、一方末次陣営は佐世保で突き放さないと…と言ってるという報道が長崎新聞にありまして。

陣営が気にするのが有権者の7割弱を占める佐世保市。過去5回の衆参院選での自民候補の得票が、非自民候補を合わせた得票を上回ったのは1回だけ。その1回の2019年参院選も辛勝だった。 「佐世保を互角に戦えば全体で引き離せる」と見立てる陣営。シナリオ成就の鍵を握る一人が、これまで態度を鮮明にしてこなかった宮島大典市長だ。

衆院長崎4区補選 告示直前情勢 勝敗の鍵は佐世保の戦い 金子氏と末次氏、支持拡大に懸命 – 長崎新聞 2023/10/07 [11:00] 公開

佐世保市での戦いが勝敗を分けると見立てるのは末次陣営も同じだ。
 「相手の周辺市町での地盤の強さを考えれば佐世保で1万票以上の差をつけないと勝てない」。陣営関係者は情勢をこう分析する。
 前回衆院選は佐世保市で自民候補に約2700票の差をつけた。陣営の分析に照らすと、その4倍以上の票差が必要となる。

衆院長崎4区補選 告示直前情勢 勝敗の鍵は佐世保の戦い 金子氏と末次氏、支持拡大に懸命 – 長崎新聞 2023/10/07 [11:00] 公開

それを読んだうえで結果を見ると、見事に金子容三陣営の作戦通りになっているという。

佐世保
20212023
北村→金子3580831944-3864
末次3855232800-5752
平戸
20212023
北村→金子698889922004
末次53484306-1042
松浦
20212023
北村→金子47665259493
末次39463237-709
西海
20212023
北村→金子57235667-56
末次52994279-1020
佐々
20212023
北村→金子26382277-361
末次24622053-409

金子容三陣営は地盤で票を伸ばして佐世保の減に対応した一方、佐世保で突き放すとしていた末次陣営は突き放すどころか佐世保が投票率減となった上に、佐世保ですら票差を減らすことに。

結果、まだ微妙に自民党内でも分裂の余波があるような状況の相手に、前回の総選挙より票差を広げられて負けるということになりました。

北村氏が後継指名した地元県議も候補に名乗りを上げたが、党本部の決定で、金子候補が公認を勝ち取り、北村氏の支援者には反発が広がった。

 出陣式には、新人にもかかわらず、総裁派閥・岸田派の議員や茂木幹事長も駆けつけ、挙党態勢での支援をアピールした。公認争いで敗れた県議も姿を見せた。

 マイクを握った茂木幹事長は「北村先生の遺志を継いで、佐世保、県北を発展させられるのは金子候補しかいない」と呼びかけたが、出席した同党関係者は「北村氏の遺志が尊重されず、弔い合戦とは言えない。茶番にしか聞こえない」と突き放すなど、しこりを残したままだ。

衆議院長崎4区補欠選挙、与野党とも「一枚岩」遠く…自民公認争いでしこり・野党共闘すきま風 : 読売新聞

この結果に影響したであろう点は二つあって、一つは末次氏個人の資質というか活動に問題があったのではないか?という点で。というのは、長崎新聞が何度も「現職としての強みがない」「活動が見えない」みたいな事書いてるんです。

今回の補選も票の積み上げには連合長崎との連携や野党共闘が欠かせない。だが関係者の間では「行事には顔を出さず、衆院選後の交流もほとんどない。現職の強みはない」(社民市議)との不満が漏れ、前回並みに機能するのかは見通せない。
 3月、連合長崎は末次氏や立民県連に当選後の知事選や参院選で具体的活動が見えなかったとして「このままでは次期衆院選で推薦できない」とする文書を提出。国政報告会の開催や意見交換の場の設定などを提言した。
 その後の話し合いで今月24日には推薦を決めたものの、連合長崎の髙藤義弘会長は今後の活動のやり方、進め方に「しっかりくぎを刺すよう事務局長に言っておいた」と目を光らせる。

衆院長崎4区補選 立候補表明の金子、末次両氏 既に臨戦態勢 与野党一騎打ちの構図か – 長崎新聞 2023/08/30 [11:00] 公開

支持拡大には国会議員としての活動と実績が必要になるが、先の陣営関係者は「正直、活動が有権者に見えにくく、現職のアドバンテージはほぼない」。アピールポイントの少なさを口にする。

衆院長崎4区補選 告示直前情勢 勝敗の鍵は佐世保の戦い 金子氏と末次氏、支持拡大に懸命 – 長崎新聞 2023/10/07 [11:00]

で、私が気になったのは途中の長崎新聞情勢調査で県連が末次候補を支援していたはずの国民民主の六割弱が金子という数字が出ていたことで。結果として当日出口では国民民主の76%が末次氏だったようですが、相当な国民民主支持者が寝たのかな、という予感もしなくない結果なのかなと。

末次候補は立民、社民支持層の9割弱を固めた。共産、維新、れいわ支持層でもそれぞれ7割前後を取り込む。金子候補は公明支持層の7割以上を固め、国民支持層の6割弱も取り込む。自民支持層は6割弱で固め切れていない。

末次、金子両氏が激戦  衆院長崎4区補選 長崎新聞世論調査(長崎新聞) – Yahoo!ニュース

長崎4区は、自民新人金子容三氏が自民の79%、推薦を受けた公明の91%をまとめた。立民元職末次精一氏には立民の96%、自主的な支援を得た共産の91%が集中。自主投票の維新も68%、県連支援の国民民主は76%が支持した。

無党派層は末次氏に63%が流れ、金子氏は36%と伸び悩んだ。〔共同〕

自民党、無党派層獲得で苦戦 衆参2補選の共同出口調査 – 日本経済新聞

でこの辺について、正直玉木雄一郎党首が「批判ばっかり」と他の野党について言い募ることでどういう支持者を集めてるかが影響してるのかな、と頭によぎっていたのですが、それだけではなくて長崎新聞が国民民主の市議が「付き合いもないのに応援できない」と書いてたんてすよね。こういう付き合いの悪さが結果に出たのかなと。

■来る者拒まず

国民民主党・玉木雄一郎代表

来る者拒まず、去る者追わずという方針だ。われわれは「対決より解決」と言ってきたので、むやみやたらに批判、反対だけするのであれば、他の党を選んだほうがいい。われわれの考え方、政策、理念、姿勢に合致する方であれば、ぜひ一緒にやっていきたい。(10日の記者会見、旧日本維新の会などに所属した村岡敏英元衆院議員を次期衆院選で公認することに関連し)

今週の野党 鈴木宗男氏との〝別れ方〟 維新・藤田氏「糾弾は美しくない」(産経新聞) – Yahoo!ニュース

国民民主の佐世保市議は、同県連幹部の協力要請にも首を縦に振らず、陣営と距離を置く。1日の事務所開きにも姿を現さなかった。市議の1人は「普段から付き合いがないのに応援できない。自分はてこでも動かん」とつれない。

衆院長崎4区補選 告示直前情勢 勝敗の鍵は佐世保の戦い 金子氏と末次氏、支持拡大に懸命 – 長崎新聞 2023/10/07 [11:00] 公開

末次氏はこういう点を改善しないと次の新長崎3区でも同じように、もしくはもっと差をつけられてしまうのではないか、と思いました。

結果に影響した点2点目は、こういう個人の素質の微妙さを誤魔化しきれるような勢いが党にないということです。

政権交代したときの民主党や、普段の自民党や、最近の日本維新の一部地域とかは、個人の資質が問われる前に党のブランド(党の支持者+無党派層)で当選させる勢いがあるわけで、今の野党にはそれがないと、ある種当たり前なのですがそういう話です。(候補者の不足を補うために組織とか政党があるみたいな面があるわけで…)

で、しばらく立憲にそういう勢いを出すのは困難そうなんで、特に個人の資質を他党以上に気にしないといけないのではないかな、と思いました。(そういう部分、気にしようと思ってすぐ改善できる話ではないのですが…)

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