山際大臣『野党の人から来る話はわれわれ政府は何一つ聞かない。』

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山際大志郎経済財政・再生相は3日、青森県八戸市で街頭演説した際に「野党の人から来る話はわれわれ政府は何一つ聞かない。本当に生活を良くしたいと思うなら、自民党、与党の政治家を議員にしなくてはいけない」と述べた。

山際担当相、「野党の話は聞かず」 発言に反発相次ぐ:時事ドットコム

政府の一員である山際大志郎経済再生担当大臣が、『野党の人から来る話はわれわれ政府は何一つ聞かない。』と発言(宣言?)していたようです。

青森県選挙区は各種情勢で立憲民主党の候補者が先に書かれることが多く、自由民主党の候補者が苦戦してるように見えるので、有権者に対し自民党に入れないとどうなるのかを示したのでしょう。

参議院選挙・青森 田名部が手堅く - 日本経済新聞
再選を目指す田名部が手堅い戦い。立民、共産支持層の9割を固めた。無党派層の3割強の支持を得るほか、自民支持層からも2割を取り込む。衆参両院で唯一の青森選出の野党議員として、政権批判票を集め

読売新聞が、『閣僚が、公務との折り合いに苦労しながら選挙を戦っている』なんて記事を書いていましたが、こんなこと言い出すなら公務だけやってた方がマシなのではないでしょうか。

[参院選2022 ドキュメント]閣僚 公務と両立に苦労
【読売新聞】 岸田内閣の閣僚が、公務との折り合いに苦労しながら選挙を戦っている。 フィリピンで6月30日に行われた大統領就任式に出席していた林外相は、1日早朝に帰国後、外務省で公務をこなし、その足で大分県での応援に飛んだ。 夕方、杵

ただ、この手の「与党候補じゃないと政府が話聞いてくれない」話は選挙につきものではありますが、閣僚が堂々と宣言するのはなかなかないのではないでしょうか。…と書いている途中に麻生太郎が財務大臣時代に似たようなことを言っていたのを思い出したのですが…

麻生太郎財務相は25日、過労で静養している東京都の小池百合子知事について「自分でまいた種でしょうが」と述べた。同日告示された東京都議選で、青梅市選挙区の自民党新人候補の応援演説をした際の発言。

 麻生氏は、小池氏が特別顧問を務める都民ファーストの会を「代表の国会議員がいないから(国に)話が通じない」と指摘。「従って知事が自分でやる。過労で倒れた。同情してる人もいるかもしれんけど、(小池氏が)そういう組織にしたんだから」と批判し、都議について「自民党とつながってる人がいなきゃ話がつながらない。一番上が国会であるならば」と強調した。

小池知事の過労「自分でまいた種」 麻生財務相、都議選の応援演説で:東京新聞 TOKYO Web

都道府県知事では、常々『中央とのパイプ』を武器にする候補者がいますが、それも裏を返すと今回のような『対立候補の話を、政府は聞かないから』という主張をしているようなものです。

場合によっては、今回のように今の政権はとても狭量だぞ!とアピールしているかのようにも思ってしまうのですが、実際のところ、官僚も政府も与党議員も野党を当たり前のように冷遇する前提で選挙などを何度となくしてきたのですから、有権者の認識の中でも、政府が狭量なのは当たり前となっている人が多いのではないでしょうか。

自民党の二階俊博幹事長は29日、徳島市の徳島グランヴィリオホテルで講演し、土地改良関係の予算について「選挙を一生懸命頑張ってくれるところに予算を付けるのは当たり前だ」と述べ、参院選の選挙結果が国から地方への予算配分を左右するとの考えを示した。本来、予算は事業の必要性に応じて配分されるべきで、物議をかもす可能性がある。

 講演には県内の土地改良区の関係者ら約200人が参加。二階氏は「われわれの方針と一緒にやってくれるところにはうんと予算を付けたいから、(選挙を)やってくれないところは予算も休ませてもらう。自民党はそれだけの責任があると同時に、そういうことをやらないと自民党の存在価値がない」と語った。

「選挙頑張る地方に予算」 二階自民幹事長、徳島市で発言|徳島の話題,政治・行政|徳島ニュース|徳島新聞電子版

21日付産経新聞によると、民主党の小沢一郎幹事長は、1月17日にあった同党長崎県連のパーティーで、「(推薦候補の)橋本剛君を知事に選んでいただければ自主財源となる交付金も皆さんの要望通りできます。高速道路をほしいなら造ることもできます」と話した。

また、2月22日放送のテレ朝系「スーパーモーニング」では、石井一選対委員長が1月29日の応援演説で、「時代と逆行するような選択をされるのなら、民主党政権は長崎に対してそれなりの姿勢を示すべき」と語ったと報じた。

長崎知事選で利益誘導 民主党よ「おまえもか」

一方で、中央省庁の官僚出身者が全体の6割近い27人に上る。官僚出身者が知事選で必ずと言っていいほど強調するのが「国との太いパイプ」だ。官僚時代の中央の政・官人脈を活かし、自治体の事業への支援や予算配分を獲得できる(かもしれない)ことは、地方にとって大きな魅力なのかもしれない。

官僚出身のうち10人は自らの出身地ではない県の首長となっているが、それを可能にしているのは中央官庁から地方自治体への出向人事にある。20代の頃から年次と相手自治体の規模に応じて課長、部長、局長、副知事などのポストに就く。若手の頃に課長級で出向した県に、40~50代で局長や副知事として再出向するケースもある。こうした機会に地方議会や地方財界との結びつきも強くなり、首長選に担ぎ出されるのだ。

国の事情を熟知し、与党の意を忖度(そんたく)できる首長。結局、地方は独自性を発揮するよりも、国の顔色をうかがう方が良いということ?

「地元に根を張る」より「国とのパイプ」 : 知事の6割が元キャリア官僚 | nippon.com

理財局側は国会答弁と同レベルの回答しか口にせず、PTがどこまで真相に迫れるかは不透明だ。出席者は「財務省が野党に説明した内容と変わらない。誰が改竄を指示したのか、きちんと明らかにすべきだ」と不満を漏らした。

【森友文書】自民・原因究明PT立ち上げ 野党は全省庁に文書改竄有無調査を要請

最後の与党プロジェクトチーム出席者が『野党に説明した内容と変わらない。』と言ってるのは、要するに官僚は野党に渡さない情報を与党には開示しているということです。

自民党が政権から下野すると、毎度『官僚から冷遇された』エピソードが出てくるのですが、個人的には『常日頃他人をぶん殴ってた人が、一発殴られただけで、大騒ぎしている様子』にみえてしまい、複雑な感情を抱きながらそういうエピソードを読んでいます(その冷遇が『絶対に野党になってはいけないんだ』という決意につながる話として語られていたのを読んでしまい、与党の方々が『差別を解消せず、自らが被差別者にならないように、他人を被差別者にするために努力する人』にみえてしまってどうも…)

安藤 その後、社会党の村山富市さんを首相にした自社さ連立内閣を経て、政権は再び自民党に戻ってきます。伊藤さん、自民党にいらしたでしょう。細川内閣が発足して下野したときの自民党内部はどんな様子だったのですか。

伊藤 全体として「明日にでも自民党がなくなってしまうのではないか」というほどの狼狽ぶりでした。面白いもので、野党に転落した途端、やってくる記者の数が半減しまして。

安藤 いや、それは非常にありがちな話です。(笑)

伊藤 役所もそう。それまでは官僚を呼ぶと局長クラスが来ていたのに、それが格下の課長補佐になる。陳情客も10分の1ぐらいに減って、一時期の自民党本部は幽霊屋敷みたいにがらんとしていた。与党と野党では天国と地獄ぐらいの違いがある。

安藤 下野するとは、つまりそういうことなのですね。

伊藤 自民党はこの経験から、「とにかく、何がなんでも与党でなければいけない」と深く肝に銘じたのだと思います。政権の座を手に入れるため、社会党と新党さきがけと連立を組み、社会党党首を総理大臣にすることまで平然とやってのけた。

(3ページ目)リクルート事件、小泉劇場、魔の三回生……政治家の“小粒化”が止まらない‼️【前編】 短期集中連載:平成─時代の目撃者(政治編)|話題|婦人公論.jp

野党に転落した途端、政策の説明に来る官僚が局長から課長に落ちましたね。朝の党会議もひな壇に座る人の方が多くて、出席者は少ない。出される弁当も大きな幕の内弁当から小さなおにぎりになって、いつもいたマスコミも取材に来なくなりました。

「改革が進むのは野党が強いとき」 攻守経験した稲田朋美氏の野党論 [自民][参院選2022]:朝日新聞デジタル

有権者は言い過ぎだったかもしれませんが、少なくとも議員間ではこのような野党冷遇が当たり前になっているから、元野党議員が複数人自民党入りしてる部分もあるんだろうし、自民党に業界団体が群がり、一部政党が野党を名乗りながら予算案に賛成し始めるんだと思ってましたし、だからこそ時事通信も記事にわざわざ書いた『岸田文雄首相は「聞く力」を売りにしている。』というように、「聞く力」が売りになるのだと思います。それも台無しになりそうですが。

おだち:細野さんも政権与党の中心でいらっしゃったので、よくおわかりでしょうけど、実際に政策を実現させられるかどうかということで、まったくやりがいが違うと感じませんか?

細野:それはそうですね。政治家は結果が出ないと、ある種のむなしさがあるじゃないですか。

おだち:あります、あります。

細野:なんのためにこういうことをやっているのかな、と感じることがあるから。やっぱり1つでも2つでも結果が出て、手触りのような感覚があると、また次の自分のモチベーションにもなるし。

おだち:そうですね。野球をやっていると「空振り三振!」みたいなね。ああいうのだと、なかなか次に続かないですよね。

細野:そもそもバッターボックスに立てるかどうか。

おだち:バッターボックスに立てないか(笑)。なるほど、なるほど。そうですよね。やっぱり舞台に立って、ヒットでも打とうものなら、次にまたがんばれますし。

おだち源幸氏×細野豪志氏が語る、批判を乗り越えてでも与党を目指す理由

長島氏にとって転機となったのが、6月6日の衆院安全保障委員会だ。同委では、国民民主党の前原誠司元外相が岩屋毅防衛相に新たな防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」の課題などについて質問した。

前原氏の質問は練られたものだったが、岩屋氏を始め官僚らもどこか白けた雰囲気に映った。

「この質問がいったい何につながるのか。前原さんの姿は今の自分なんだ…」

その数日後、長島氏は小異を捨てて大同につく決断に至ったという。

【政界徒然草】自民入りした長島昭久氏 菅長官が誘導 苦渋の選挙区返上  – 産経ニュース

無所属の桜井充参院議員(宮城選挙区)は15日、近く自民党会派入りする方針を国会内で記者団に表明した。立憲民主、国民民主両党などでつくる野党統一会派に同日付で退会届を提出。新型コロナウイルス対策を挙げて「与党に行かないとなかなか仕事ができない」と記者団に述べた。

桜井充参院議員、自民会派へ 野党統一会派に退会届

自民党は今回(2019年)、13年と16年参院選を上回る33人を立てる。全国小売酒販政治連盟や全日本空手道連盟など、新しい団体からも擁立して票の上積みを狙う。安倍晋三首相自ら団体の会合に出席し、集票に精を出すこともしばしばだ。

【知ってる?参議院】業界団体 組織内候補 集票に陰りも
こういうのも『野党の話は何一つ聞かないから自民党内から声を上げないといけないって話ですよね』とか思ってしまいます。

このように野党からくる話を何一つ聞かないことで、野党支持者の多い地域の生活は良くならないと閣僚が言う政権が存在する前提で、日本国有権者としてどうふるまうか、これを集積していった結果が現在の政治状況なんだろうと思っていますし、『議会制民主主義というのは期限を切ったあるレベルの独裁を認めること』というのは、良くも悪くもそういう状況を見事に示した言葉だったと思うのです。

ちなみに(1)

玉木雄一郎氏が『「野党の話は聞かず」 だから経済も成長しないし、給料も上がらないのですよ。』『ずいぶん傲慢になりましたね』とツイートしていましたが、国民民主と自公のトリガー協定やヤングケアラーなどの話し合いは政府じゃなくて与党相手だから例外なのか、思ったより聞いてくれないのか、それとも野党じゃないのか…。
山際氏の発言を弁明するなり嘘だと証明する側でなくてよかったですね、とは思いました。

「自民・公明・国民民主」の3党協議、参院選後も - 日本経済新聞
与党の自民、公明両党と野党の国民民主党は8日、参院選後も政策の協議を続けると確認した。3党は燃料高対策を機に今春から与野党の枠を越えて協議を始めた。参院選後も続けるかが焦点だった。3党の幹事長と実務者が国会内で会談し、子どもが家族の世話や家事をする「ヤングケアラー」支援などを話し合った。終了後、自民党の田村憲久前厚生労...

ちなみに(2)

山際氏のWikipediaを見たら、なんかテレビ出演歴が妙に細かく書いていたり、「金沢大学の山崎学長と大学教育などについて対談」とか、なんか妙に宣伝っぽいこと書いてるな、と思って編集履歴を見てみたら「Yamagiwadaishiro」名義での編集履歴があるんですが、これ本人か事務所が編集してませんか・・・?

Yamagiwadaishiroの投稿記録 - Wikipedia

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Wikipedia:自分自身の記事 – Wikipedia

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