高須院長:
「絶対にこんなケチくさいことを、僕がやるわけがないです。すごく細かい話ですから、嫌になるくらいケチくさい話で、こんな貧乏ったらしいことをするわけがないです。もしやるんだったら、もっと堂々と大掛かりにやります。みんながあっと驚くような。ほんっとうに貧乏くさい!自分では一生懸命働いて、今社会還元やってる最中だから、現金は持ってますよ。でもそんなことにお金使うために社会還元やっているわけじゃないのに、僕の言葉を聞いていない庶民は、絶対にコイツだって思いますよ。初めからストーリーができていて、そこにはめこまれていることにすごく怒りを覚えます」
バイトの受注したとされる社長「闇は深いと思いますよ…」リコール署名の偽造疑惑 見えてきた不正の構図
ここまで不正が報じられている時に「こんな貧乏ったらしいことをするわけがないです。もしやるんだったら、もっと堂々と大掛かりにやります」と言われると、選挙管理委員会の買収とかを考えてしまうのですが、そういうことではないでしょう。多分。
ということで、高須克弥氏や河村たかし氏が顔となって主導した大村知事リコールにて、とてもすごい割合の不正署名が行われていたということが発覚しました。
そんな中行われた記者会見ではこのようなことが発言されていました。
(出席者は高須克弥氏と以下のツイートに名前がでている2名の方だと思います)
- 事務局長へ聞き取りをしてやってないと言っているので、それを信じている。違っていたら我々が騙されたと言うことになる(弁護士の方の発言)
- 現在の田中事務局長は、河村たかし氏が紹介した人物である。だから信じている。(高須克弥)
- 当初、河村たかし氏が「わしがリコールを成功させる。手伝ってくれるか?」と言われて「手伝う」と言った。応援団長をやると言っていたが、最初の会見に同席してほしいと言われ、他のお供候補のリストを見せられたので、そこに乗ってた友達を集めて行ったら、河村たかし市長が来ず、「じゃあ、僕が代表ってことになるな」と、いないからしょうがなく代表になっちゃった。この時に司会をしてくれたのが田中事務局長。(高須克弥)
- 河村たかし氏が本来僕の座る場所に座った。素人だけど、と言ったら河村たかし氏が「わしは前に成功したから大丈夫だ。」と言った。(高須克弥)
- 知らないからこそ思いっきり喋れるので、(知らないなら)口をきくなと言われるとつらい(高須克弥)
- 全部署名は提出したと言うのは「事務所に届いたものは」ということ。廃棄したものは事務所に届く前に気づいたもの。(田中事務局長)
- 基本的には一字しか書いてなくても、アルファベットで書いてあっても、全く手を付けずに提出せよというのが、僕の一番最初の方針(高須克弥)
- 署名は積み上げる時などに公開していたのだから、不正を見つけられなかったのはみんなも共犯。(高須克弥)
- 不正がないように、全部公開したかったのに、そうならなかったのは悔しい。今度は私の思い通りになるようにしたい(高須克弥)
- 佐賀の方に事務局がいたと言う件については、重要な関係者には聞き取りを行ったが、行っていないと言うこと。一部署名簿回収に関わってない人は確認が取れていない。(事務局長)
- 誰宛の発注書なのかも把握していないし、関係者の範囲もわかんないし、その辺がはっきりすれば調査できる(弁護士)
- 高須会長の統制に従わない人は、会の人ではない、という前提で事務局長と弁護士は回答している。(弁護士)
- 今初めて組織図を見た。幹部だと思ってなかった人が幹部だった。(高須克弥)
- 発注先とされる、広告代理店の社長は、最初誰のことかはわからず、河村たかし氏に問い合わせたら、向こうからすぐ連絡がきた。リコールの会のYouTube動画を撮ってくれていた業者、無料で300万枚のポスティングをやってくれた人のことだった。報道のことをしたかどうかは、聞いたら明確に否定した。(高須克弥)
- 報道を受けての事実関係の調査はほとんど進んでいない。報道を見て、どういう進展があるかを見ることしかできない。報道がここまで調べられるのに、なぜ進展がないのか不思議だ。我々は報道内容を注視することしかできない。(弁護士)
- 発注書については、報道や当事者が実物出してこないとこっちは何もしようがない。関係者に聞いたら「口封じだ」と言われかねないだろう。どっちかが被疑者になるような話を聞けるはずがない。(弁護士)
- 署名簿の話や、発注の話は、素人が分かるはずないじゃないか(高須克弥)
- 政治資金収支報告書の準備はできているが、書かれていることが事実であるかはどうかは別なので、出しても何の証明にもならないだろう(弁護士)
- 報道がもっと材料を出してほしい。におわせるような報道はやめて、巨悪に立ち向かってほしい。(高須克弥)
- 今回のリコール署名が不正だったと確認しても、大村知事が良い人だという住民投票をやればいい。すべて明らかになる。リコール妨害はずるい。(高須克弥)
- 河村たかし氏は3万の名簿を持っていて、それがリコールの会の中核になるだろうと思っていた。そのうえで高須がネットで4万を集めて7万の受任者がいるとして公表した。(高須克弥)
- 河村事務所との関係は、一部スタッフに封筒詰めとかをやってもらったりはした。事務所としてかかわったとは思っていない(事務局長)
- 河村市長が、河村事務所に連絡するなというリコールの会の通達があったと言っていたが、河村事務所に署名を間違って持って行く人が多いから、それをリコールの会に持って行くようにと言った話を勘違いしているようだ。(高須克弥)
- 今ここで聞いた方が早いでしょ。(広告代理店の人に電話して)今、捜査中だから話せないって。
- 不正の報道によって、その目的が伝わって、年が明けても続々署名が届いている。今度こそ、今回もしてないが不正をしなくても勝てると思う。(高須克弥)
- 水増し問題ばかり報道されているが、署名簿の番号が一部飛んでいることから、一部持ってかれてしまったのではないかと危惧している。マスコミに調査してほしい。(弁護士)
このような内容の会見が一時間半行われました。最後に触れた、マスコミに自分たちが調べてほしいことを伝えるための会見だったように、私には見えました。
が、それだけではなく、全容に関わってくる発言もいくつか存在していました。(会見時間からしたら少ないですけど)
その中でもまずは河村たかし氏との関係性が気になります。
会見中の発言の「河村市長が、河村事務所に連絡するなというリコールの会の通達があったと言っていたが、河村事務所に署名を間違って持って行く人が多いから、それをリコールの会に持って行くようにと言った話を勘違いしているようだ。」という部分。
これは、河村たかし氏が、不正について、情報遮断されていたから知らなかったという発言を否定するものです。
河村市長はまた、署名簿に同一筆跡の署名があることについて、リコール運動終結間際の2020年11月上旬に知ったと説明。当初から河村事務所が運動の内部情報を漏えいしていると疑われ、リコール事務局に「情報隔絶」されたため、不正に気づけなかったと釈明した。
リコール運動を巡っては、大村知事と対立する河村市長は「応援団」として支援してきた。記者会見で河村市長は、10年に自らが主導した市議会解散請求で署名を集めた受任者の名簿3万人分を知事リコール運動に役立ててもらおうとリコール事務局に貸していたことを明らかにした。名古屋市選挙管理委員会によると、使用目的が明確にされていれば名簿の貸与は問題ないという。
河村たかし名古屋市長、愛知県知事リコール不正疑惑で関与否定
また、リコールの会会長の座も、本当は河村たかし氏が座るはずが、いきなり高須克弥氏になっちゃったこと。そして広告代理店の人脈も河村たかし氏と繋がっていたことなど、河村たかし氏が知らなかったというのは、よほど迂闊であるとしか言いようがないようなつながりのように思います。(高須克弥氏の話が正確ならば、ですが)
減税日本から出馬したことが有る人間が、事務局の告発をしているブログがあるのですが、リコール活動中に、事務局長が国政候補となった維新と減税日本の関係を考えたりすると、市長に触れず、事務局長と会長の話のみを追求するのは、無理があるように思います。
一方で、高須克弥氏は、不正が表沙汰になる前に、大村知事が「河村氏が首謀者で高須さんに頼んだと聞いている」と言ったことに対し、「私が首謀者」と述べていたことと、今回の事実説明は相違しているように思います。
また、河村たかし氏は最新の記者会見において、自らが主導したわけではなく、あくまでも田中事務局長からやる気だから電話しろと言われたのだと主張しています。
河村市長は会見で「田中事務局長は直接、紹介はしていない」、また「署名運動の会長も、やるつもりはなかった」と主張しました。
名古屋市・河村たかし市長:「僕のところ(認識)はですね、田中事務局長から『高須先生がリコールをやる気になっておられるので河村さんから高須先生のところへ電話を1本掛けてくれ』と」
河村市長と高須院長で「認識の違い」 署名偽造疑惑|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト
高須氏は記者会見で、会長の件の認識について「そうだ」と了承を得ていると述べていたので、誰かが嘘をついているのか、誰かが勘違いをしているのか、気になるところです。
また署名不正について「僕は複数の選管で大量の署名に手書きでナンバーを書き込みました。僕のTwitterをたどってください。僕には津田くんの言うような不正は発見できませんでした。」と言っていたのが、公開でやったのだから、見つけられなかったのはみんなの責任であると、責任についての所在をすり替えてことも何とも酷い姿勢のように思います。
この点、大村知事などの聞いたことに事実関係が近づいたことを見ると、この辺の話はある程度周囲に事実関係が漏れているような状態であるようなので、もっと情報が出てくるのではないでしょうか?(警察次第になってしまうのかもしれませんが)
さて、リコールの会事務局が頼りっきりになっている、報道を見ると、最近は期日近くになって急いでやったのではないか?という推測が多くなっているように思います。
「数日前のバイトでは、この時間で(署名が)数千人になっていました。いまは遅れていますよ」と発破をかけられた。
男性は「執拗に『はやく』と、焦っていたのが気になりました。字の綺麗さは二の次でした」と述懐した。
「8時間で250人書き写した」愛知リコール署名偽造、バイト男性は「人気案件」と証言
署名集めは2020年10月25日が期限だったが、事務局関係者は、アルバイトの発注を期限が迫った10月中旬にしたとみられることが、関係者への取材で新たにわかった。
署名がリコールに必要な数に達しないとわかり、偽造に動いた可能性がある。
必要数届かずバイト動員か 知事リコールの署名偽造
ただし、リコール不正が発覚するきっかけとなった内部告発の記者会見を行った方のFacebookへの投稿によると、偽造と思われるものの日付は序盤の方からあるらしく、この推測はそのうち覆されるのかもしれません。
4日午後、愛知県庁で会見を開いたのは、大村知事に対するリコール署名で実際に署名を集めた「受任者」らのグループや、その責任者にあたる「請求代表者」。会見の場で訴えたのは『署名集め“不正”疑惑』です。請求代表者:「筆跡が全部同じである。誰かが住民データを側に置いて、それをずっと丸写ししていったんだろうな」 なんと「同じ人が複数の署名を書き、偽造した疑いがある」と訴えたのです。
知事リコール署名に不正疑惑…「同一人物が複数書いた疑い」 住所に向かうと「書いていない」の声も | 東海テレビNEWS
私は選管を回って署名簿を閲覧したとき、偽物の日付にも気を付けていた。
私が見たうちで一番早い日付は9月16日だった。
伊藤 幸男 – 愛知県リコール署名の事実と推理ー偽物作戦の動機 はじめに この問題をめぐって様々な見解や憶測が飛び交っている。… | Facebook
少なくともこの日には偽物作りが行われていたということ。
8月25日に開始されて3週間目だ。
準備はもっと早くからされていたはずだ。
つまり、リコール運動開始早々に偽物作戦が発動されていた。
ひょっとしたら、最初から仕組まれていたのかもしれない。
ひどい話だ。
(なお、私は実見していないが、一緒に署名簿の閲覧をした仲間の一人(鵜飼さん)から聞いた話では、9月11日の日付のある偽物があったとか。我々の確かめた限りではこれが最も早い日付だ。本当はこういうことを選管が情報開示しなければならないはずだが、選管は妙にいろいろ隠している。だから、門田さんみたいにとんちんかんなことを推量するご仁も出てくるのだ。)
このFacebookの記述と付き合わせると、事務局側の弁護士が最後に述べていた、ナンバーが飛んでいることは、要するにこの告発者等が一部署名を不正署名であると抜いて提出しなかったことについて「持ってかれてしまった」と言っているのであろうと思います。
不正を告発したものを「裏切者」と扱うような言動をして、そこを覆さず、自らの調査はほぼ行わない。このような事態でまともな運営が行われたとは信じられないでしょう。
また、上記フェイスブックでは、このような推察が行われています。
そして、この偽物作戦はリコール運動妨害ではなく、盛り上げ作戦、称賛呼び寄せ作戦だったと推量する。 これはあくまで、私の推量だがこう仮説を立てないとつじつまの合わないことがあるからだ。
どういうことか?
実は、11月4日深夜、尾張旭市で我々(正確に言うと、水野昇氏と私)は偽物を発見したのである。日付が10月26日(リコール締め切り期限後)で筆跡が数十枚にわたって同一のものだ。後に明らかになった偽物規定にピッタリ合ったそれだった。
(この日、私は昼頃に尾張旭市役所に署名簿を届けた。そしてすぐに瀬戸市役所に向かうつもりだった。ところが尾張旭市の選管の職員からナンバーがふってありません、それをしてもらわないと受け付けることができませんと言われてびっくりした。それからいわゆるナンバリングを始めた。飲まず食わずでやっても夜中までかかった。それが結果的によかったのだろう、偽物発見に繋がったのだから。発見したのは水野昇氏かもしれないが、その提出を却下したのは現場責任者である私だ。水野氏はたまたまそこに陣中見舞いに来て励ましていてくれていた。後で言うように彼は泥棒呼ばわりされて名誉を毀損されることになるのだが、偽物を除外した権限は私にあった。私が除外した。水野氏の責任をとやかく言い出した事務局は一体何を勘違いしているのか?)
その時は我々はそれが後に判明するあの膨大な偽物群のごくごく一部に過ぎないことを知らなかった。巨大な偽物氷山の一角に過ぎなかったことに気づかなかった。そんなこと、想像もしていなかった。これは敵陣の悪だくみであろうと的外れな推理さえしていた。 我々はそれら(55枚あった)を除外した。選管に提出することを却下した。誰かリコール活動を妨害しようとして企んだけしからんこと、こんなものを提出することは恥さらしだと考えたからだ。 そして、その夜、水野氏がそのことをツイッターか何かで公表した。そしたら、大事件となった。
伊藤 幸男 – 愛知県リコール署名の事実と推理ー偽物作戦の動機 はじめに この問題をめぐって様々な見解や憶測が飛び交っている。… | Facebook
この盛り上げ作戦という推測、私も間違いではないだろうと思います。
なぜかというと『不正の報道によって、その目的が伝わって、年が明けても続々署名が届いている。今度こそ、今回もしてないが不正をしなくても勝てると思う。』という言動がまさにそうであるように、不正をブーストとして正式な署名を集めて、それを元手に不正を軽視させて『不正がなくても』と言う話であるようにしか見えないのです。
一旦、ほとんどの署名を提出したタイミングの『8割集まった』というアピールもその一環だと思います。
愛知県の大村秀章知事(60)に対する解職請求(リコール)運動は3日夕から4日午前にかけて、これまで2カ月にわたって集められた署名簿の公開集計が行われている。「お辞め下さい大村秀章愛知県知事愛知100万人リコールの会」の関係者によると、4日午前8時50分時点で、リコールに必要な署名(約86万人分)の、約8割が見込めそうだという。
愛知県知事リコール、署名集計8割見込める 5市町で活動続く
この言動も不正込みで8割集めて、その後署名を集め続けて不正の割合を薄めることで、二度目のチャレンジを成立する期待を十分に高めた上で行うというのが、目的の一つにあったのではないか?と思うのです。
ちなみに、この時期に8割と述べているのですが、実際は不正分も含め40万筆程度しか集められておらず、事務局として発表した数とは30万近く違っていたようです。
ちなみに、県の調査による発表によると、調査された署名の数(つまり調査時点の提出数とイコールでしょう)は435,334筆。そのうち有権者名簿に存在しかつ同一筆跡ではないような有効と言える署名が73,147筆とのことです。
この不正署名込みの署名不足が、不正署名作成を早くかけと急かしていた理由というのはあり得るのかもしれません。
(ちなみに、度々ツイートを引用しているこの水野昇氏。『「表現の不自由展・その後」は、共産コミュンテルが仕組んだ事』とか嫌日反日と言い募る人なので、どこまで信用していいものか・・・。)
一方、この水野昇氏は、これまでの事務局とのやり取りから、そもそもリコール事務局は、リコールの不成立を狙っていて、高須氏はそれに騙されている?のではないか、という見立てをしているようですが・・・。
私は、当初調査について「調査よりコロナ対策を」と言い出していたりしている言動を見ると、そもそも高須氏についてもそこまで誠実一本とも思えないのですが。
実質的な当事者としか言いようがない河村たかし氏も時系列をさかのぼるとおかしなことを言っています。
11月16日、河村たかし氏は、大村秀章知事にたいして、リコール署名について誠実に向き合うようにと、プレッシャーをかけています。
河村氏は16日に送付した公開質問状で、(1)今回のリコール運動を真摯(しんし)に受け止めているのか(2)あいちトリエンナーレで慰安婦像が展示されたことが、ドイツ・ベルリン市での慰安婦像展示の一因ではないのか(3)大村氏が2日の記者会見で、「名古屋市は、河村氏を除いて、自身の方針に従っている」「河村氏は『市政に』『影響はない』」などと述べた根拠は何か-などと問いただしている。
名古屋・河村市長、愛知・大村知事に「公開質問状」 リコール賛同、43万人署名を「真摯に受け止めているのか」 – zakzak:夕刊フジ公式サイト
この辺の動きについて、河村たかし氏は直近の記者会見で触れています。
喋っている内容が読みずらいので、必要な部分だけ以下で利用します。
まず、河村たかし氏は何度も不正があったことや調査について否定的な言動を行っていました。
河村たかし氏は、「そんな大規模な不正をどうやってやるんだ」「あら捜しすれば不正は出てくるもの」「職権乱用ではないのか」ということを述べています。また「選管が調査した結果を事後チェックできる仕組みがないこと」も調査に否定的な理由として掲げているようです。
これは、過去に河村たかし氏が主導して行った、市議会リコールの際に、選管と無効な署名かどうかで散々もめた経験が、反映されているようです。
しかし、22日の河村たかし氏の説明だとこの調査に否定的な時期にはもう「11月3日にうちのスタッフが同じような署名があると言っていた」と、現在の不正発覚に繋がるような情報を聞いていたと述べているのです。
しかし、河村たかし氏は、「家族が書いた」などの事例しか想像せずに、選管が告発だと言い出すまでは信じておらず、その後選管が告発だと言い出したタイミングで調べ始め?、選管にスタッフが行って実物を見てようやく信じたと言うことです。
また、不正に書かれた署名は地番の数字が順番になっているものの、今回河村たかし事務所が、リコール事務局に貸し出したという、前回リコール時の受任者名簿はそのような形式にはなっていないので、今回の不正にその名簿が使われた可能性はない。
そうではなく、過去に何らかの名義(世論調査や政治活動名義)で書き写された有権者名簿が使われたのではないか、と述べています。
ただ、そもそも受任者名簿を今回のリコール活動に貸し出しているのは、過去に減税日本の候補者の選挙に利用された際も一通り議論されたようですが、違法ではないとしても、相当署名時から時間も経っていて、かつ当初のリコールとは関係ないものへの、目的外利用ではある、とおもうので、良くないと思うのですが・・・。(中村喜四郎氏が提唱している署名も、こういう話にならなければいいのですが)
同市選管などによると、地方自治法に署名簿の複写や目的外利用を禁じた規定はなく、個人情報保護法でも政治活動に関連した情報は規制の対象外。しかし署名集めを行った市長の支援団体は当時、コピーや市議選への利用を否定していた。管理がずさんだった可能性があり、河村市長は11日、記者団に「(減税日本の)市議団にも確認して調べる」と話した。
署名集めに携わった減税日本の関係者が明らかにした。この関係者によると、リコール成立に伴う出直し市議選当時、減税日本の候補からデータを渡された。氏名や住所などが記載され、数万人分あった。この候補は「データは選挙運動に使っている」と話したといい、その後当選した。
署名集めは昨年8月末~9月末に実施され、河村市長の支援団体「ネットワーク河村市長」のメンバーら数万人が計約46万人分を集めた。ネットワークの鈴木望代表(当時)は署名収集期間中の記者会見で「署名簿は基本的に議会の解散請求のためのもの」と述べ、市議選に利用したり、コピーを取ったりすることはないと明言していた。
リコール署名簿の複製大量流出か 「市議選で利用」証言も: 日本経済新聞
男性は、河村氏らが立ち上げた調査委員会の調べに対し、電子データ化した署名簿のコピーを昨年3月の市議選の候補者13人に渡したことを認めた。13人は多くがリコール運動に携わっており、このうち10人が減税日本公認で立候補し、8人が当選した。減税日本の荒川和夫市議(65)=瑞穂区=は、市議選前の後援会の勧誘などに署名簿を使ったことを認めている。会社社長の男性は「選挙活動に署名簿を使わせてあげたかった」と話しているが、インターネット上に流出した経緯については分からなかったという。
市選挙管理委員会などによると、署名簿の複製や目的外使用を禁じる法令の規定はなく、個人情報保護法も政治活動に関する情報は対象外。ただ、署名集めを担った河村市長の支援団体「ネットワーク河村市長」の鈴木望代表は、選挙への目的外使用やコピーをしないことを明言していた。
河村氏は28日の会見で、署名簿が選挙に使われたことなどについて、「申し訳なかった。ルールを決めておくべきだった」と話した。また、インターネット上に流出した問題については、「我々も被害者だ」と訴えた。
asahi.com(朝日新聞社):リコール署名簿流出「内部から」 河村市長が調査発表 – 名古屋・河村市長の日々
河村市長や市長事務所によると、議員報酬削減などを訴えた2011年2月の市議会リコールで署名集めを務めた受任者約3万4000人分の名簿を、市長を支援する市民団体「ネットワーク河村市長」名義で事務所で管理していた。
河村市長、3万4000人の名簿提供 リコール運動、10年前の受任者分:中日新聞Web
事務所は知事リコール活動開始後の昨年9月、電子化した名簿を活動団体事務局に提供。事務局は郵送費用などを負担し、重複などを除いた約3万人に受任者として協力を呼びかける文書を郵送。約3000人から返信があり、名簿は事務局から市長支援団体に返却されたという。
河村市長は会見で「政治活動での利用は個人情報保護法の適用がない」と問題がないと説明。市選管事務局によると、別候補の選挙応援などのため議員が後援会名簿などを使って案内を出すことは一般的にあり、今回の名簿提供も法律には抵触しないという。
しかし、いくら選管を信じていないとはいえ、当事者の記者会見などがあったり、そもそも連絡を遮断されても、今月まで何も疑わなかったと言うのは、とても違和感がありますし、分かった上で政治的判断でわざと疑っていない可能性すらある気がします。それならばある種の責任問題は逃れられないでしょう。
このような感じで正直どこも怪しくないとは言い切れないと言うのが、今回のリコールのこれまでの情報のように思います。
が、一番怪しい、事務局の当事者が調査をする気がない以上、警察による調査に頼るしかなく、これでどこまで隠蔽されずに調査できるか、とても気になります。
また、中心的存在では絶対にないとはいえ、リコール運動中に事務局長を公認候補にしていたり、運動に選挙カーを貸し出していたように見える、日本維新の会は、知らんわとか言ってる場合ではなく、公認候補に事実の解明を促すぐらいの反応はした方が良いような気がします。
コメント