維新も自民もなにやってんの?

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6月4日の午前2時に、立憲民主党の議員の政治姿勢についてなんか言っていた馬場伸幸氏。しかしこのツイートをしているとき、リアルタイムで馬場伸幸氏がサインをした自民党との合意について混乱が起こっていたのです。(まさか、その問題でのストレス解消に蓮舫氏に八つ当たりしてたのでは…)


ちなみに

もし雨に打たれながら演説したとしても同じ人は『がんばってるフリしてる』と批判するだけだったでしょうね。

なんだかよくわからない話しの発端は、5月31日でした。

「きのうになって、自民党側から旧『文書通信交通滞在費』、現在の『調査研究広報滞在費』の使いみちの公開と、政策活動費の改革については、すべて丸のみをするので、特別委員会での協力をお願いしたいという申し出があった。この2点について、わが党の考え方が通ったので岸田総理大臣と合意をした。1歩でも2歩でも、改革を進めていくのが日本維新の会の考え方だ。自民党の修正案が提出されれば、基本的には賛成だ」

岸田首相と維新代表「政策活動費」10年後に領収書公開で合意 | NHK | 政治資金

いきなり、自民党と維新の代表が政治資金規正法改正案について党首会談による合意をしました。

ちなみに、この日までは各党案もありつつ、立憲・維新・共産・国民民主・有志の会の4党1会派で統一した要求を与党側に突きつけるという動きがあったのですが…。

立憲、維新、共産党、国民民主と衆院会派「有志の会」の4党1会派は、企業・団体献金の禁止▽政策活動費の廃止または領収書の全面公開▽議員が会計責任者と同等の責任を負う制度の導入――の3点を共同で要求。

規正法改正案、与野党協議が開始 公明は自民案容認へ 野党とは溝 | 毎日新聞

その上で、自民党の新たな修正案について「野党全党で求めていた3項目のうち、2項目はゼロ回答で変わらないので、到底、賛成することはできない」と述べました。

【詳しく】政治規正法改正案 自民 6月3日の採決撤回へ 新たな修正案も | NHK | 政治資金

維新は党首間の合意について、『我々は政治を動かした!60点でも政治を動かすのが本当の野党の仕事!100点じゃないと文句ばかりの他の政党とは違う!』と言う内容のアピールをし始めます。

この人は維新と無関係な一般人ですが…

しかし、合意の時点で不穏な指摘が始まっていました。

公明党ばかりか野党の主張も取り入れて、政治決着でまとまった修正案。ところが、自民党が示した修正案の説明資料には、改革の先送りとも取れる言葉が並んでいました。

13項目にわたる修正内容のうち、8カ所に「検討」と書かれています。例えば、政策活動費について。もともと維新の案では金額を年間5000万円などに制限したうえで、10年後に領収書などを公開するとしていました。ところが、修正案の資料では「制度の具体的な内容については早期に検討」となっています。

さらに、公明党と合意した政治資金をチェックする第三者機関の設置も「監査の在り方を含め検討」となっています。

パー券公開「5万円超」公明・維新に譲歩…なぜ?“規正法”トップ会談で急転決着(テレビ朝日系(ANN)) – Yahoo!ニュース

検討ばっかりで合意内容が修正案に具体的に反映されてないんじゃ?とか、維新は本当に中身精査したの?みたいな指摘が出てきたのです。

これを受けて、維新の議員からこんな発信が出てきました。

『表で確認できる来週の委員会質疑も各党20分では時間が全く足りない。』

自民党は(維新の同意で見栄えを良くして)さっさと衆院を通過させたかったようなのですが…。

各党20分で採決しようとしていた跡

そして、6月3日の特別委員会を前にTwitterで政調会長がこんな発信をしています。

『維新案の「丸呑み」、つまり政策活動費は金額・用途にかかわらず全ての領収書が保存・提出・公開される担保が取れない限り、法案に賛成することはできない』

普通こういうのって、党首がサインする前に担保が取れてると確認するものだと思うのですが、維新は党首がサインして「100パーセント、我が党の考え方が通った」「基本的には賛成」といったあとに色々と現場で確認を始めて担保を取り始めています。

日本維新の会の馬場代表は党の役員会で「岸田総理大臣と党首会談を行って合意したあと、条文の細部をチェックしたところ、維新の会の考え方を丸のみするどころか、自分たちの考え方を押しつけてくるような中身だと判明した。(後略)

衆院特別委 立民“混乱”と原因ただす 自民“意見反映の結果” | NHK | 政治資金

そして3日の委員会質疑で、場合によっては反対することを明言するに至りました。

日本維新の会の青柳仁士氏は「政策活動費」をめぐり、修正案で50万円を超える支給を受けた議員の使いみちなどを開示するとしていることについて「50万円以下であれば今までどおり自由に好きに配れるということか。党首どうしの合意文書は極めて重く、万が一条文化する段階でほごにするようなことがあれば法案には反対する」と迫りました。

政治資金規正法 自民“踏み込んだ修正案” 立民“実効性なし” | NHK | 政治資金

ちなみに音喜多政調会長が、こんな状態で合意とか言ったのは拙速だったのでは?と聞かれて、最終的に合意通りになれば拙速ではないという趣旨に読める答えをしたようですが、なんというか…前に進む病って感じがしますね。

「合意が拙速だったのでは」と記者団に問われると、音喜多氏は「合意が拙速だと言われないように、あす気持ちよく賛成できればいい。できないのであれば真摯に受け止めて反省し、前に進んでいく」と述べた。

維新が“緊急会見”「今の自民案、賛成極めて難しい」政治資金規正法改正めぐり自民の修正案に不満(FNNプライムオンライン(フジテレビ系)) – Yahoo!ニュース

この維新の反発を受けて、自民党は法案の再々修正を行うのですが、これをどうやって行うかについて謎の迷走をしています。

慌てた首相サイドは3日夜、予定通り4日に衆院採決した上で、参院送付後に「50万円超」を削除する再修正を行う方針を固め、維新の了解も得た。しかし数時間後の同日深夜、4日に再修正して採決を延期する方針に転換した。所属衆院議員250人超の巨大与党が40人台の野党第二党に振り回される姿に、政権運営の苦境が表れている。

規正法また採決延期、維新に振り回され深夜に迷走 自民内でも高まる不信と解散見送り論 – 産経ニュース

電話口でそう切り出したのは自民党の茂木敏充幹事長。維新幹部が「衆院を通過させたうえで、参院で政治資金規正法の改正案を修正するんですよね」と確認すると、茂木氏は「党首同士で合意しているのに、そんな猿芝居みたいなことをしたら恥ずかしいですよね」。その上で、4日に予定していた衆院政治改革特別委員会と本会議での採決を、それぞれ5日と6日に後ろ倒しすることを提案。1日遅らせることで、維新の要求を取り入れた修正案を衆院で採決できると持ちかけた。維新は受け入れ、4日の採決見送りが決まった。

今度は自民や立憲民主党の国会対策幹部らの間で連絡が飛び交った。与野党で大筋合意していた国会日程が一夜にしてひっくり返ったとの連絡に、立憲の安住淳国対委員長は翌4日朝、「突然夜中に電話がきて、『明日(採決は)勘弁してくれ』と言われた。寝入りばなに」とあきれた。

自民修正案に残っていた「50万円超」 維新が怠った細部の詰め [自民]:朝日新聞デジタル

自民は結局、維新が求める全面公開を決めたが、その後の対応も二転三転した。当初は維新に対し、現状の法案のまま衆院を通過させ、参院で修正を行うことを打診していた。その場合、衆院では維新の賛成は得られないが、4日の衆院通過は維持できるためだ。自民関係者は「首相も了解していた」と明かす。

 だが、3日夜、茂木氏が衆院通過を遅らせても、衆院段階で修正を行うべきだと主張し、方針を転換。茂木氏としては、党首間の合意は重く、衆院で維新が反対に回る事態を避けたいとの考えがあったとみられるが、首相入りの質疑が予定された4日の衆院政治改革特別委員会が流会となる異例の事態となり、自民、維新双方から「一体どうなっているのか」と不満が漏れた。

「司令塔不在」自民が二転三転、異例の流会…維新は冷ややか・立民「民主党政権でもここまではない」 : 読売新聞

冒頭の馬場伸幸氏のツイート時間、『6月4日の午前2時』は、この自民党が採決をやめると方針転換した直後くらいの時間なのではないかと思うんですが、こんな自身も絡む混乱が起こってる最中にああいうツイートしてるんだなぁ、と。こういうところにこの方々の政治姿勢が現れていると感じるのは小生だけでしょうか

自民党がもうめちゃくちゃなのは論外として、今回の事案、維新も相当問題のある動きしてますよね。

特に合意したあとに細部詰め始めて反対するかもとか言い出すのは、合意の意味がわからなくなります。

なんでこんな事態が起こってしまうのか、理由がいくつかありそうだと思っていて。

その中でも大きな点が、馬場伸幸氏が「第二自民党」とか言い出すくらい、他の野党と一緒にされたくないというメンタルが強い事があるのではないでしょうか。

そのメンタルと、「おれやってます」アピールをしたくて仕方が無いメンタル、それが中身を精査しない合意に繋がったんだろうな、と。

で、中身が不十分だと批判されると、前に進んだのだから良いじゃないかと言い出すわけです。変に進めると余計悪化する可能性もあるのに。

その肯定の最前線にいるのが維新にもう関係ない一般人の方のツイートなのですが、個人的にはほんと維新の世界観をよく示しているな、と。

この人は維新と無関係な一般人ですが…

このツイートを見て思ったこととして、多分維新の議会観は『第一自民党・第二自民党・コメンテーター(野党)』って感じなんだろうなと。

なんというか、地方議会の『執行部・首長与党・野党』みたいな感じというか。

首長与党が執行部を時々批判しながら、同じ方向に進んでいって、議会野党に対して『文句ばっかりでなにもしていない』と批判する、みたいな。

『現実の政治は前進させること。不十分なところへの文句はコメンテーターの仕事。』と書いてるのがそのへんの象徴なのではないかな、と。

で、こんな感じで前進ばかり肯定していると、何が起こるか。

『100%を叫び続けるのは万年野党やコメンテーターだけでいい。』『100%完ぺきを言えばキリがない』

この辺がその起こることの前振りなのですが、誰も100%を目指さなくなります。100%は非現実的と。

そしてそんなことを言ってるうちに100%がどっか行きます。そんな非現実的なことよりも…とか言い始めて。

そういう理想論の放棄、理屈部分だけ変わった妥協の無限肯定(これがガチンコだ、とか言って)、そして理屈部分が変わったことにより理想に永遠に立ち戻れなくなる。

維新の政治観・議会観によりもたらされる事はこれなのではないか、と思うのです。

また、どんな混乱を起こしても、『議論が深まった』とか言って反省しない人たちでもあるので、うんざりすることが多くなるだろうなとも。(それこそコメンテーターメンタリティというか…)

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