中条さんかわいそうはちょっとよくわからない

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週刊ポストが日本維新の会の参議院議員、中条きよし氏が年利60%で1000万を貸していることを記事にしているようで、予告みたいな記事がウェブに出てきました。

5月1日になって中条議員は、参院事務局に対して資産報告書の貸付金を「なし」から「1000万円」と訂正することを届け出た。これは4月末に週刊ポストの取材を受けて資産報告書上の記載について対応したものだが、問題の本質は“高利貸し”行為にある。

 中条議員から1000万円を借りているA氏は取材に対し、「中条さんにお金を借りたのは事実です。利息が高く、返済できていない」と証言。A氏関係者から取材班が確認した「金銭消費賃借契約書」には、貸主として中条議員の本名で署名・捺印がされたうえで〈利息配当は年60%とする〉と記されていた。

中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も|NEWSポストセブン

しれっと資産報告書から漏れていた事実が書かれている時点で色々と残念な案件のようにしか思えないのですが、日本維新の会の千葉5区支部長が『普通に中条さん可哀想だけどな』等々と反応していました。

ここからの私の記述はすべて2024/05/03時点での推定でしかありません。

【魚拓】Xユーザーの岸野ともやす 【衆議院 千葉5区(市川市・浦安市)】日本維新の会さん: 「普通に中条さん可哀想だけどな 個人間の話に首を突っ込む気は無いけれど、1,000万貸すって相当の信頼があっても普通にはできない だって、銀行からも家族からも借りれないから頼んでくるわけでしょ」 / X
- 2024年5月2日 22:47 - ウェブ魚拓
【魚拓】Xユーザーの岸野ともやす 【衆議院 千葉5区(市川市・浦安市)】日本維新の会さん: 「利息制限法ガーという方は、半分正しくて半分間違い 特定の金利以上の分は“無効”に出来ますが、しなくても問題ない するかしないかは当事者間の話で、あくまで民法の話、記事に記載のある“出資法の話”ではない、というのが僕のポスト内での指摘です…」 / X
- 2024年5月3日 03:07 - ウェブ魚拓

1,000万貸すって相当の信頼があっても普通にはできない

だって、銀行からも家族からも借りれないから頼んでくるわけでしょ

貸す義理もない中で、それでも借りないといけない時に、高利でもなんでも、互い合意の元で貸してもらったんだから返せよって話

https://megalodon.jp/2024-0502-2247-13/https://twitter.com:443/KishinoTomoyasu/status/1785978986461544786?t=fNfD0xivd71Svwb3qICeqg&s=19

まず、週刊ポストが現在出している情報では『銀行からも家族からも借りれないから頼んでくるわけでしょ』と言える事実は掲載されていないと思います。高利でも借りた理由はそうである可能性が高いでしょうが、そうであると確定しているわけではないです。

また、貸す義理もないからと言って高利で貸していい理由にはなりません。

むしろ、本当に、誰からも借りれないからと高利で貸した、というのならば、誰からも借りれないという借り手の弱みを利用して高利を取ったと言われてもおかしくはないと思います。

実際、業で貸金をしているとは思えないので、本件は善意で貸したんだろうし、であれば出資法上は問題ない

それで結局返せないからって、高利だからとか金利しか返せないとか、週刊誌に証言、背中から刺すなんて真似、最低でしょう

維新だから、とか関係なく、社会的に信用がない人をそれでも信用して、裏切られて可哀想だなって思う

https://megalodon.jp/2024-0502-2247-13/https://twitter.com:443/KishinoTomoyasu/status/1785978986461544786?t=fNfD0xivd71Svwb3qICeqg&s=19

『社会的に信用がない人をそれでも信用して、裏切られて可哀想』と書いていますが、信用してないから高利で貸してるのではないのでしょうか。常識的な利息でで踏み倒されたとかならまだしも。

また、『返せないからって、高利だからとか金利しか返せないとか、週刊誌に証言、背中から刺すなんて真似』と書いていますが、それを示す事実は現状出ていません。

現状記事にあるのは借りた人は取材に対して事実だと証言したということと、借りた人の関係者が書類を見せたという話のみです。この話をどうやって焚き付けたのかという話はまだ明らかになっていません。(書類を見せた関係者が情報源の可能性は高そうですが)

中条議員から1000万円を借りているA氏は取材に対し、「中条さんにお金を借りたのは事実です。利息が高く、返済できていない」と証言。A氏関係者から取材班が確認した「金銭消費賃借契約書」には、貸主として中条議員の本名で署名・捺印がされたうえで〈利息配当は年60%とする〉と記されていた。

中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も|NEWSポストセブン

また、利息について借りた人は「利息が高いので半分にしてほしいとお願いし、途中から25万円になった」(ちなみにこれでも年利にすると30%なので、利息制限法の制限を超えている部分が存在するわけですが)などと話し合って返済しようとしていた旨を述べているわけで、一方的に不満を述べているわけではなさそうです。

個人間の借金については、利息制限法が適用されます。したがって、元本の額が10万円未満の場合は年20%、10万円以上100万円未満の場合は年18%、100万円以上の場合は年15%を超える利息を取ることはできず、超過利息部分は無効となります。

なお、出資法も利息について定めており、個人間の利息について109.5%までと定めていて、違反する場合には刑事罰が科されます。しかしながら、民事的にそもそも利息制限法を超えた利息を取ると超過部分は無効とされますので、個人間における借金の利息については、実質的には利息制限法が適用されると考えればよいでしょう。

個人間の借金で関係が悪化し、取り立ても過激に……どう対処すべき?

一方維新の支部長の方は『善意で貸したんだろうし』『社会的に信用がない人をそれでも信用して』『相当に人がいい方なんだろうね』と金に困っている人に善意で貸して一方的に騙された風に書いているように読めるんですが、果たしてそうか?と。

ここで、私が気になったのは「その後、A氏と中条議員のやりとりの中で1000万円については未公開株につけかえられたが、その未公開株が上場せず、返済が滞っているとも明かした。」という記述です。

未公開株が出てきました。(これ多分、借り手が借金を未公開株の上場したときの儲けで解決しようとしたって話ですよね?)

ここでなんとなくなんですが、借り手側は中条に渡せる?未公開株を(表向き)持っていたのですから、資金に困っていたというよりは、金はあるんだけど、儲け話があって今すぐ緊急で出せるお金がほしい(例えば、未公開株を買うために)的な話として中条氏に話を持ち込んでいた可能性がありそうだなと思ってしまいました。

(「利息」ではなく「利息配当」になっているのもポイント?)

利息制限法では、お金の貸し借りに関して債権者が受け取る元本以外の金銭は、「礼金、割引金、手数料、調査料その他いかなる名義をもってするかを問わず、利息とみなす」(同法第3条)と規定しています。

利息制限法とは?弁護士がわかりやすく解説 – 債務整理に強い弁護士による無料相談【デイライト法律事務所】

ここで借り手が本当に儲け話を信じていたわけではなかった場合、最終的には形を変えた投資詐欺みたいな話になると思います。

そう考えると『中条きよし氏は詐欺に騙されて可哀想』となる可能性はあると思いますが、でも、可哀想というよりは、なんというか国会議員ならもう少し慎重に検討しろよ、とか、こんな話に1000万円出すなんて金あるんだな、と言う気持ちのほうが私は強いですね(いい人というより脇の甘い人と言うか…)。(個人的には金にケチでうるさいのが維新のイメージなんですが)

また、そういう話だと、『別の人物も中条議員から同じく年利60%で1000万円を借りていたという証言がある。』という部分はどうなるんだ?という話になると思います。

複数人にカモられたのか、別な人物のケースはこうではないのか、とか、年利60%がテンプレート化していたのか、とか。

ちなみに、年利60%で調べたら、小室哲哉が詐欺に至る原因として、月利5%で怪しい会社からお金を借りていたという話があった、という記事が出てきました。

さらに、小室容疑者が、かつて仕手戦の舞台となった投資・建設事業持ち株会社から“高利融資”を受け、その5カ月後に今回の詐欺事件を起こしていたこともこの日、分かった。5億円のうち約3億3000万円はこの融資の返済に充てられていた。

 木村容疑者は「月利5%という持ち株会社からの借金を返すために著作権の譲渡先を探していた」と説明。特捜部は単利でも年60%に上る実質的な「借入金」の返済に切迫した小室容疑者が主導したとみて調べる。

関係者によると、小室容疑者が“融資”を受けたのはA・Cホールディングス(東京、旧南野建設)。旧南野建設は、「最後の大物仕手筋」と言われた西田晴夫被告(58)が07年に逮捕された株価操縦事件の舞台となった。A・Cホールディングスは「当時の担当が分からず、答えようがない」としている。

小室哲哉容疑者逮捕、悪質手口明るみに – 芸能ニュース : nikkansports.com

やはり違法であろうがなかろうが、ここまで高い年利で貸すのは怪しい人の場合が多いと思うんですけどね(もしくはなにもわかってない人か)

特定の金利以上の分は“無効”に出来ますが、しなくても問題ない

するかしないかは当事者間の話で、あくまで民法の話、記事に記載のある“出資法の話”ではない、というのが僕のポスト内での指摘です

また知人Aとの間では少なくとも“金利の支払いを半分にする”で折り合いがついていた話なのに、それを被害者のように週刊誌にリークされて可哀想だな、という所感も現時点では変わりません

https://megalodon.jp/2024-0503-0307-50/https://twitter.com:443/KishinoTomoyasu/status/1786020488655024194?t=i7LSc15Fw5Yk7eTXIs5E3Q&s=19
【魚拓】Xユーザーの岸野ともやす 【衆議院 千葉5区(市川市・浦安市)】日本維新の会さん: 「あのね、当人と知人の二者間の話に、外野がああだこうだ言うなんてどうかしてると思うよ 親友や家族であれば、そこに不法行為を除いて、経済合理性も社会通念も超越した繋がりが有り得る関係の中で、当時のことを全く知らない外野が口出しするのは野暮な話でしょう…」 / X
- 2024年5月3日 08:22 - ウェブ魚拓

あのね、当人と知人の二者間の話に、外野がああだこうだ言うなんてどうかしてると思うよ

親友や家族であれば、そこに不法行為を除いて、経済合理性も社会通念も超越した繋がりが有り得る関係の中で、当時のことを全く知らない外野が口出しするのは野暮な話でしょう

https://megalodon.jp/2024-0503-0822-47/https://twitter.com:443/KishinoTomoyasu/status/1786029425848717646?t=S9Ut98Co8gn-o4jGN4a2lA&s=19

法的規制より個人の契約、信頼関係を重視しているように見えるのが維新らしさという感じを受けたのですが、別な市議も似たような発信をしていました。

【魚拓】Xユーザーの中川 たかひろ(東京都・国立市/維新)さん: 「同意。 そもそも個人間の話しで一体何が問題なのか。 問題なのは元金すら返金せず、その信頼を裏切り週刊誌に売った相手側ではないか。」 / X
- 2024年5月3日 07:02 - ウェブ魚拓

そもそも個人間の話しで一体何が問題なのか。

問題なのは元金すら返金せず、その信頼を裏切り週刊誌に売った相手側ではないか。

https://megalodon.jp/2024-0503-0702-19/https://twitter.com:443/info_nakagawa/status/1786008109905002578?t=kY5VPbD1gzKfuQHzpBER9w&s=19

まぁ、法律用語で言う不法行為ではなかったとしても、個人間の借金でも強制的に利息制限法は適用され、超過分は無効となるわけですが…。(なんかグレーゾーン金利についての貸金業者の言い分を聞いてるみたいな…)

ちなみに市議は『元金すら返金せず』と書いていますが、支払い超過利息分は元金に充当できるので、場合によっては本来は元金を一部返済してることになるのではないかと思います。

借りる側が利息制限法を利用して最初から超過分を無効にする目的で借りていたら詐欺であると思いますが、貸す側も利息制限法を認知した上で貸していたならば、罰則はなかろうが悪意があると言えるでしょう。

また、個人間融資が違法行為であることを逆手に取り、初めから返済の意思なく踏み倒すつもりで融資を受けた場合は、刑法上の詐欺罪にあたる可能性があります(刑法第246条)。

SNSでの被害に注意。個人間融資の危険性とは?!|弁護士法人プロテクトスタンス

認知していなかったならば、そんな知識で金銭の賃借をしたり、契約書を書いたりするのをやめたほうが良いと思います。(書類作成時に弁護士に相談しろよ…)

無知だったとしても脇の甘さが国会議員としてどうなんだと思いますし、知っていたならば国会議員として法を無視した悪質な行為なのではないでしょうか?

ちなみに、この千葉5区の人、不正選挙陰謀論を焚き付けかねない当てこすりをしていたり、立憲の候補者の批判したあとに『bio見るとほぼ立憲、みなさん口を揃えて、僕が過去選挙区を変えてきた事、そこで結果が出なかった事を言ってくる』とか言ってたり、なんというか、たちが悪いと私は思います。

ちなみに、英利アルフィヤ氏のときに陰謀論唱えてた人は、アルフィヤジャンプだなんだだと言って今回も不正選挙とか言ってますよ、右翼ですけど。

江東区長選挙に出ていた補欠選挙候補者は立憲民主党の酒井氏だけ
岸野ともやす(キシノトモヤス)|政治家情報|選挙ドットコム
日本維新の会衆議院千葉5区支部長「岸野ともやす」のページです!政治に維新の選択肢を!
そりゃ、半年も立たずに別な地域の別なカテゴリの選挙出ていたら突っ込まれるだろう

ちなみに、維新は当選現実性から選挙直前に選挙区を変えて統一地方選で立候補して、居住要件を満たさずに当選無効になった人が数人います。

龍ケ崎市選管の決定書によると、村井氏はそもそも東京維新の会に所属し、足立区からの出馬を模索していたが、当選に不安を持ったため、自身が議員を志すきっかけである参議院議員に相談したところ、龍ケ崎市での出馬に変更。これが決定したのが『1月6日か7日』であり、3ヶ月要件を満たすにはここから1月23日までに住所を移す必要かありました。

龍ケ崎市議の居住要件はなかなか絶妙な案件っぽい(2023/10/14時点の話)

本件選挙への立候補の経緯について、「令和4年9月12日に某議員に県議会議員一般選挙に出馬しないかと打診され、三郷市(東第10区)からの立候補の検討を始めた。立候補を父親に相談したのは、令和4年9月24日だった。立候補の意思は、9月24日までに固まった。9月24日の日付はスケジュールにも書いてある(当委員会に提出されたスケジュールは、令和4年10月か ら同年12月のスケジュールであった)。選挙区を南第1区(草加市)にしたのは、令和5年1月19日頃、日本維新の会での出馬会見の時である。県の東部地区出身なので、草加市、三郷市、春日部市で立候補を希望した。正直、三郷市からがよかったが、三郷市からは立候補できないことになったので、草加市一択しかなくなった」旨を証言している。

都道府県議会での『住所要件』について
6月のシャワー週1~2回? 市議の居住実態、県選管認めず当選無効:朝日新聞デジタル
昨年8月の柏市議選で初当選した小川学氏(61)について、千葉県選挙管理委員会は当選を無効とする裁決をした。選挙前に3カ月以上、柏市に住んでいたと判断した市選管の判断を覆し、居住実態を認めなかった。裁…

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