先日、安倍晋三氏のロシアのウクライナ侵攻へのコメントが、どうも「敗戦国になったから日本が悪いって言われているんだ」と思っているからこういうコメントになるのではないか。という内容を含んだ記事を書きました。
そんな記事を書いた数日後、駐日ウクライナ全権大使や自民党外交部会がこんな動きをし始めました。
要するに「ファシスト・ナチズムの一例として昭和天皇を出すのはおかしい」と。
個人的にはどう考えも枢軸国の国家指導者として、統帥権等々が大日本帝国憲法で定められていた身分が持ち出されるのは大きく間違っているわけではないと思いますし、これも「敗戦国になったから日本が悪いって言われているんだ」歴史観の一環のように思うのですが・・・
多分グレンコアンドリーとかナザレンコアンドリーや日本の政治家とかがネトウヨに騒がれているのをみて動いちゃったんでしょう。
この右翼の怒りを鎮めるために在日ウクライナ大使は、昭和天皇は戦争を回避しようとしていたと言う証拠と言われる歌をツイートしているのですが、これについて一部「虐殺否定派」「日本は悪くない」と言い募る右翼が「昭和天皇はその歌で『敵国がうるさいからやるしかない』と言っているんだ」みたいな主張をしているようで、色々あるもんだな、と思いました。
ちなみに実際はこの歌を詠んだ後、軍部に説得されて覚悟を決めてしまうわけですが。
このウクライナへの抗議の後、自民党の外交部会でこういう発言が出ました。
これについて、自民党の佐藤外交部会長は26日、「約1ヶ月間弱、掲載されたままになっていたことを外務省が気が付かなかったことも問題だ。情報戦で負けている」と、政府の対応の遅さを批判。その上で、再発防止に向けて、ウクライナ政府のSNSなどをチェックする担当者を設けるよう求めた。
「1ヶ月間掲載されたまま」昭和天皇写真掲載問題で自民が政府対応を批判「情報戦で負けている」 | FNNプライムオンライン
なんと自民党の外交部会長が、ウクライナと情報戦を戦い始めてしまいました。
いや、何してんですかね。
ウクライナ、ウクライナを経由してNATOと代理戦争始める人だったり、ウクライナを経由して国際社会と代理戦争始める人だったりに翻弄されて、本当に何なんでしょう。
そしてこの後早速情報戦第二ラウンドが始まってしまいました。
これが「ウクライナ政府のSNSなどをチェック」した成果なのでしょうか。
日本の支援に感謝しない、日本の支援をなかったことにしようとしているウクライナ?との情報戦開始です。
この動画、騒ぎになる前にTwitterで普通に「兵器の支援に対して」というツイートを見た記憶があったのですが、自民党さんは許せないようです。
林外務大臣は、ウクライナ外務省がツイッターに投稿した各国への感謝のメッセージの中に日本が含まれなかったことについて、ウクライナ政府から「武器支援への謝意」であるとの説明があったことを明らかにしました。
林芳正外務大臣
支援感謝の動画で日本含まれず ウクライナ政府「武器支援への謝意」と説明
「武器支援への文脈において、支援を行った国々への謝意が示されたものとの説明がウクライナ側からあり」
この関連で情報戦を戦うならウクライナに対してではなくて、以下のような「ウクライナに支援するのはムダと言い出す人」の情報戦に対処すべきなんじゃないんですかね・・・
個人的に今の自民党の外交部会の情報戦で、ドイツが大統領の訪問をウクライナに拒否された時の反応を思い出してしまったのですが、例の「正直に話しましょう。最大でも48時間後に全てが終わり新たな現実が訪れるとしたら、なぜ私たちが宇を助けなければならないのでしょうか?」みたいな、自国の利益・名誉のために他国を犠牲にすることへの罪悪感が比較的少なそうという点で似ていると言うことになりかねないな、と思ってしまいました。
コメント