「日本人」にしたがる人たちと、台湾系を中国系にしたがる人たち

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品川区議が以下のようなツイートしていた。

ちなみに、この区議の方は過去に日本人に国籍以外の意味を込めて投稿したことがあります。

そしてこんな投稿も過去にしています。

そもそも過去の言及での『2位じゃダメなんですか』という発言を『二位で良いんでしょ』に変えてる時点で悪意しか感じないのだが(ちなみに『2位じゃダメなんですか』発言については、当時と違い、一定の理があったという話がちょこちょこ出てきている。)、今回の発言も、なぜ、わざわざ、持っていなければ立候補できず都知事になれないはずの国籍に言及したのか、ということを考えると、『国籍』に限らないなんらかの意図があるとしか言えないだろう。

豊洲移転問題のときに国籍以外の理由で『日本人は日本人でなくなった』と思った理由のような意図が。

“京”と同時期に計画されていた米国のコンピューターがスピードで“京”を上回り、世界一になれない、またはなっても一時的なものですぐに抜かれる可能性が事業仕分けで指摘されていた。そのような状況下で、スピードだけにこだわり”世界一を目指す”計画に疑問が呈されたのだ。

こうした議論の過程で、蓮舫氏から「世界一になる理由は何があるんでしょうか? 2位じゃダメなんでしょうか?」という言葉が出た。

「蓮舫氏の発言は、サイエンスに費用対効果の考えがなじまないことは理解した上で、“世界一じゃなければ意味がない”と文科省が主張する事業で、“世界一になれない”可能性が高い状況の中、事業を継続する意義を問うたわけです。“2位でも無価値じゃないですよね?”という、いわば計画を継続するための“助け舟”だったのです」(前出の記者)

しかし、文科省の役人や研究者は「世界一の研究には、世界一の装置が必要」「国民に夢を与えます」などと噛み合わない答えを繰り返すのみで、まともな説明はなされなかった。1時間半余りの議論の結果は「限りなく見送りに近い縮減」、つまり事実上の「凍結」だった。

こうした経緯から翌年、文科省は“開発側視点から利用者側視点への転換”として、スピードだけにこだわらず、利用者の使い勝手の良さを目指した計画に変更。仕分けの2年後に完成した“京”は計算の速さで一時的に“世界一”となるが、仕分けで指摘された通り翌年にはアメリカに抜かれる。しかし、“京”はスピード以外の性能ランキングで世界1位となり、’19年の運用停止まで世界のトップを走り続けた。

蓮舫 都知事選出馬で批判再燃する「2位じゃダメなんですか」発言の「切り取られた真意」 | 女性自身

「議事録を読めばわかりますが、科学や研究の重要性、世界一の目的は否定していないんです。そこだけ切り取られましたけれど」

当時を振り返る蓮舫さん=写真=の口調は、いつものように歯切れがいい。1位になればどんな研究ができるのか、国民のメリットは何か、2位になる不利益は何かと問う質問だったという。

「予算編成段階できちんと議論をしていれば答えられたはず。『2位じゃダメなんだよ』と、したり顔で言う人は1位が好きなだけです。最初から凍結するつもりだったという指摘は、責任逃れだと思います」

一方、推進する立場で仕分けに参加した理研の研究者、渡辺 貞さん(78)は回想する。「『1位でなくてもいい』なんて言えば、即座に予算カットになりそうで、何も口にできなかった」

 仕分けから少しして、松岡さんは第三者の立場で質問と向き合ってみた。

 世界一の速度が出せる自動車は、世界一の車なのか。そこで価値が決まるのか。速度が世界一でも運転しづらければ、レースに勝てないのではないか。

 自分の中で整理できてきた。「重要なのは使い勝手。速度よりむしろ、多様な研究の役に立つかが本来だ。『2位でもいい』と答えてもよかった。ただし、何の研究のために、どんなマシンが必要なのかを明快に説明できなければならなかった」

世界一のスパコン「富岳」、「2位じゃダメなんですか」への科学者の答えだった…2009年11月[あれから]<30> : 読売新聞

この議論において蓮舫氏は一貫して「2位になった場合、この計画の意義は無くなるのか。2位になった場合の、税金の使い途としてのリスクヘッジはどうなるのか」と言った主張をしている。

しかし文科省、理研は共に2位になった場合の事業の価値を説明せず、ひたすらに「1位になるためにがんばる」といった主張のみを繰り返しているのである。それに対して蓮舫氏は「だったら、計画を一旦止めて、1位になれる計画に仕切り直すべきじゃないのか。それとも2位でも続ける価値があるのか」と文科省に訊いているがこちらも具体的な答えが文科省から返ってくることは無かった。

すでに予算を超過している上、2社の事業撤退のせいでこのまま開発を進めたとしても世界2位になる公算が高い。その状況下で「2位になった瞬間に事業価値が0になる」となれば監査役としては首を縦に振るわけにはいかないだろう。『米中に負けて2位になったら事業の価値は無くなるのか?』という点を蓮舫氏は文科省と理研に問い質していたのである。しかし蓮舫が台湾ハーフで半分漢民族であるという点がたたって、世論では中国のために行った発言であるという非難が相次ぎ、ナショナリズムを巻き込んで蓮舫サイドが不利になっていった。

この議論の中で出た「2位じゃだめなんですか」発言の少し前に蓮舫氏ははっきりと「 思いはすごくよくわかるし、国民に夢を与えるものを、私たち全員が 否定しているものでは全然ありません。」と発言しており、スパコン事業の必要性自体は否定していない。議事録の中には仕分け人側から文科省への助け舟とも取れる質問がいくつか確認できるのもその証左と言えるだろう。つまりこの「2位じゃだめなんですか」発言の裏には『こうなってしまっている以上、1位に固執する必要はない。結果として2位になっても事業の価値が無くなるわけではないでしょう。それを説明してください』という意味があったと議事録からは読み解ける。

しかも、実際には「共同開発先の民間企業3社の内、2社が既に撤退しているが、残りの1社を撤退させない為に手を打っているのか?」「撤退した共同開発先2社は『経営上の理由により撤退』と言っているが、これは民間企業が『この事業は採算が取れない』と見做した場合の常套句では無いのか? 本当の撤退理由が何かを分析したのか?」など他の仕分人がより辛辣な評価を下しており、しかも、仕分人の中でも理系の大学教授2名が一番ブチ切れるという大惨事まで起きていた。(なお、ブチ切れた2名の内1名はスパコンの専門家)

つまり、氏のこの発言は、「このままでは1位は取れそうにないし、運良く1位になっても『束の間の1位』で終る可能性が高い。でも、あなた達は『1位が取れないと作る意味が無い』と言ってるので、あなた達の主張を受け入れた場合こそ、逆に予算を認める事が出来なくなる。どうしても作りたいなら1位が取れなくても作る意義が何かを示してくれ」という助け船だったのだ。

2位じゃだめなんですか (にいじゃだめなんですか)とは【ピクシブ百科事典】

ちなみに、現在沖縄県知事である玉城デニー氏が2016年、都知事選で小池百合子氏が鳥越俊太郎氏について『病み上がりの人を連れてきて』と述べ、それについて色々騒がれていたときに、過去に小池百合子氏に「日本語読めるんですか?わかるんですか?」と背後で呟かれたことがあるという趣旨のツイートをしていた。

玉城デニー議員「(法案の条文は)特定秘密の範囲が限りなく広げられてしまう内容になっているんじゃないかと質問した時に、『どこに書いてあるんですか、日本語読めるんですか、日本語分かるんですか』と、明らかに小池さんの声で呟く声が聞こえたんですよ。

 質問が終わって振り返ると、当然ですがそこに小池さんがいた。瞬間的に私は彼女のことを睨みましたから、良く覚えているんですよ。

 私が沖縄選出の国会議員でハーフの顔立ちをしているので、そういうことを意図していたのではないでしょうか。普通、国会議員に対して『日本語読めるの?日本語の意味分かっているの?』って言う人いないですからね」

小池百合子氏、沖縄選出の玉城デニー議員に「日本語読めるんですか?」と差別的やじ!〜生活の党・玉城デニー議員に真相を直撃インタビュー! | IWJ Independent Web Journal

そういう意味ではわざわざ「日本人にやって頂きたい」と述べる区議は小池百合子氏にお似合いなのかもしれないですね。

また、個人的には『日本人かどうか』を疑われ殺された人たちがいた関東大震災での朝鮮人虐殺について、小池百合子氏が追悼式典に追悼文を送らなくなった話も思い出します。まさに「日本人」の話ですから。

「日本史上最大の汚点」朝鮮人虐殺 認めたくない人たちと小池百合子都知事【リリアンの揺りかご#4】 | TBS NEWS DIG (3ページ)
関東大震災における朝鮮人の虐殺は、日本史上の一大汚点です。地震は1923年(大正12年)9月1日に発生しました。その後の大火災も相まって、犠牲者は10万5000人に達します。遺体は隠されたり、地域ぐるみで証言を拒… (3ページ)
朝鮮人虐殺の追悼文、今年も送らず 小池都知事、関東大震災の式典で:朝日新聞デジタル
9月1日で100年となる関東大震災の朝鮮人犠牲者追悼式典に、小池百合子東京都知事が今年も追悼文を送らない方針であることが分かった。就任翌年の2017年から7年連続となる。式典主催者は先月、追悼文の送…
関東大震災の朝鮮人虐殺にどう向き合うか 東大・外村教授に聞く「事実として語り継ぐ」 小池知事の追悼文不送付は…:東京新聞 TOKYO Web
関東大震災から今年で100年を迎える。当時起きた朝鮮人虐殺について「虐殺はなかった」などとする声も一部で残る。東京都の小池百合子都知事...

ちなみに筒井区議は直近で以下のような蓮舫関連リツイートをしています。

赤い東京にしないためにも蓮舫氏だけは落とさなければならない。』だそうです。このツイートは、このあと『赤い東京にしないために小池に投票することで心ない人に都民が馬鹿と言われる!やだ!』と続くツイートなのですが、小池に投票する意図があれば何でもいいのでしょうか。

また、このようなリツイートもしている。

これは元のツイートが削除されたので検証不能なのだが、『日本人に』と言い出したのはこのツイートをリツイートしてからだと指摘するツイートがいくつかあった。

(あんなに国籍についてゴチャゴチャやったのに未だに)本気で蓮舫氏は中国籍で日本国籍がないと主張しているのか、それとも中国系だから日本人ではないというのか。私には前者を言い訳にした後者であるとしか思えないです。(また後でまた書くが、日本語の『系』の意味を悪用して、ルーツの話をしているのに、ルーツ以外の意味も込めているのも注目に値する)

ちなみにこの報道の真相としては、中国の報道では『華裔』議員と述べていて、これは、たんに大まかに(他国籍の?)中華民族の子孫という意味でしかないようです。

翻訳ツールにも(結構な)誤りがあるので、わからない言葉の翻訳を信じると、こうやって誤りを鵜呑みにすることになります。

インターネットなら複数の辞書なり、サイトを検索して裏付けをきちんとしましょう。

「水があるところに華僑があり、ヤシの木があるところの下に華僑がある」という言葉をご存じでしょうか。世界の華僑の数は3500万とも4000万ともいわれています。華僑、華人、華裔という3つの言葉が使われます。華僑は今も中国籍の国籍をもった人です。華人というのは他国へ行って、その国の国籍を持った人です。華裔というのは華僑でも華人の子供で2世、3世といった人を表現した言葉です。

神戸みなとぴっくす -みなと文化研究会-

また、この中国メディアの発信が本当に『中国系』だったとしても、それを鵜呑みにするのも、台湾をどう扱うかによっては大きな問題となる話のように思います。(ちなみにこの話を焚き付けてる人に立憲民主党が過去に二選目の区議選を公認した松丸まことという人物がいる[蓮舫氏も応援に回っていた最下位当選者の約半分の得票で落選した]。いつからこうなったのかは知らないし、みんなの党経由で維新の党にたどり着き当選し、そこから民進党に入っていたのだろうが、こういう人物が過去に公認されていたのは悲しい限りだ。)

上に引用したツイートにあるように、「中国からしたら1つの中国なので、台湾ルーツも中国系」という話であることが問題であって、もし台湾を中華人民共和国とは別なものとして認める筋ならば、蓮舫氏のルーツは中国系ではなく台湾系と表現すべきルーツである、と訂正する方向で見聞するべきものではないだろうか。

Category:台湾系日本人 - Wikipedia

また、上で少し触れましたが、松丸まことのように「中国が認めるところの中国系議員」と書いたときに、その「系」にルーツ以上の意味を込めてしまう問題もあります。

関係者とか、そういう意味で読ませたくて(または本人がそう読んでいて)そう書いているのでしょう。ここでの「系」は本来ルーツ以上の意味を持たないのに、中国が仲間の議員だと言っていると思わせたいがために。

このような内容のまとめブログのツイートなりをリツイートしたりしていた区議はこんなツイートをしています。

たしかに戦いは始まっていたようです。

蓮舫氏を中国系と言い募ったり、日本人がどうこうと言及したりするという手法で。

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