こういうツイートを見つけまして、こういう「現場を知らない人は黙ってろ式マスコミ批判」が最近流行りすぎてない?って思ったりしているのですが、それはそれとして。(ワイドショーが雑というのはそうなので)
個人的に気になったのはPCR検査に関する一部の記述です。
さっさとドライブスルー方式の検査をすればよいという人がいます。その手技の途中で、手袋やPPE(防護服・予防衣)を一つひとつ交換しているのでしょうか。もし複数の患者さんへ対応すると、二次感染の可能性も考えなければなりません。正確で次の検査の人に二次感染の危険性が及ばないようにするには、一人の患者さんの検査が終わったら、すべてのマスク・ゴーグル・PPE(防護服・予防衣)などを、検査した本人も慎重に外側を触れないように脱いで、破棄処分しなければなりません。マスク・PPE(防護服・予防衣)など必須装備が絶対的に不足する中、どうすればよいのでしょうか。
かながわコロナ通信 | 公益社団法人神奈川県医師会
ちょっと前に村中璃子さんやEARLなどが手袋変えてないと主張して、村中さんがその後訂正するという話があったのですが、神奈川県医師会もそんなかんじなんでしょうか。

また、この車を隔離施設にできるという話とリンクしているのだと思うのですが、不足している防護服の交換を減らせる可能性に繋がっているというのも、ドライブスルー方式の利点の一つだと言われているのだと思うのですが、神奈川県医師会はそういう情報を集めた上でこの発信なのでしょうか?(集めた上でそんなこと出来ないと言っているのかもしれません)
市によると、PCR検査のための検体採取は、一般的には帰国者・接触者外来がある病院で行われるが、医師が感染しないよう1人ごとに防護服を交換する必要などがあり、市全体で1日10件程度が限界という。
ドライブスルー方式は屋外のため感染リスクが低く、手袋の交換だけで効率よく行える利点がある。19日現在で濃厚接触者の検査272件のうち、大半をドライブスルー方式で検体採取した。
新型ウイルス ドライブスルーでPCR検査 新潟市が運用、迅速な対応可能に | 社会 | 新潟県内のニュース | 新潟日報モア –
医療機関などで検体を採取する際、医師は着用する防護服を1人分の採取が終わるたびに、ウイルスに感染しないように慎重に脱ぐ必要があり、1人分の採取に1時間かかることもあるという。ドライブスルー方式なら時間がかからず、医師も防護服を着替えずに手袋の交換で済ませられるメリットがある。車に乗ったままで済ませるため、ほかの検査対象者への感染を防ぐこともできるという。
名古屋、ドライブスルー方式で検査へ コロナで苦肉の策:朝日新聞デジタル
現場は大変なのはわかっているのですが、先日の厚労省の粗雑なドライブスルー方式批判と同じような粗雑な否定の発信は避けたほうが良いと思うのですが。
(ここらへんの粗雑さと「現場を知らないやつは黙ってろ式メディア批判」がつながっているように見えて、とても嫌な予感がしています。)
15日の投稿では「PCR検査を受けるためには、医師の診察が重要です。ドライブスルー方式では、医師の診察を伴わないことが多いため、我が国では、実施しておりません」と否定的な姿勢を表明していた。
しかしこの日は「現在ドライブスルー方式でのPCR検査を行っている国では、問診票を配布し、医師が検査の要否を判断しているものがあると承知しており、正確性を欠く表現であるため、訂正させていただきます」と投稿した。加藤勝信厚労相が16日の参院予算委で「我が国で否定されているわけではない」などと答弁していた。
厚労省公式ツイッターがドライブスルー検査巡り訂正
「体温は正常で、特別に検査する状態ではありません」。ソウル近郊の京畿道高陽市が運用するドライブスルー方式の選別診療所で医療スタッフが説明している。
同市のほか世宗市など一部自治体はファストフード店やコーヒーショップのようなドライブスルー方式を取り入れている。
検査を受ける人は問診から検診、検体採取まで車に乗ったまま受けることができる。
高陽市の李載俊(イ・ジェジュン)市長は「待合室での感染が疑われる患者間の感染を防ぐことができ、迅速に検査できる。患者と医療スタッフの接触も最小限に抑えて医療スタッフを保護できる」と説明した。
検査を受ける人は問診表を作成し、検診を受ける。感染が疑われる症状があれば医療スタッフが検体を採取するが、特に症状がなければすぐに診療所を後にできる。
検査を受けた人は「とても良いと思います。症状のある人とない人をまず選別して、迅速に診療を受けられるので」と話した。
「ドライブスルー」で感染の有無検査 韓国自治体(2月28日)
追記
神奈川コロナ通信が更新されているのですが、まだドライブスルー検査について全員検査と繋げる認識でいるようで、上に引用したニュースを読めばわかるように韓国ですら問診・検診した上でやってるので、問診検診するのは日本式というのは誤解なのては?、って思いました。
各地で行われるようになってきたドライブスルー方式の PCR 検査は、日本式の正確で慎重な検査体制の中で行われています。それも、各国でやっていることと同じように、来た人を全員検査するわけではありません。問診や検温をして、検査が必要な人と検査が必要でない人が判定され、検査の必要性なしと言われれば帰ることになります。
PCR検査の現状と将来のこと
追記2
県の担当者によると、ドライブスルー方式だと検査を受ける人が車を降りず、院内感染のリスクを軽減できるほか、防護服を着替える回数が減り、院内で検査するより多くの人数を扱えるという。
ドライブスルーPCR検査、名古屋市内に設置へ 院内感染リスク軽減 愛知県 – 毎日新聞
病院など建物内での採取と違って患者ごとにマスクと防護服を交換する必要がなく、手袋の交換だけで済むため迅速に採取できるということです。
「ドライブスルー方式」PCR検査開始 東京 江戸川 コロナ | NHKニュース
メリットの多いドライブスルー検査。日本では、なぜ導入が遅れたのでしょうか。その理由の一つについて、厚生労働省関係者は…。
厚生労働省関係者:「(最初に始めた)韓国のドライブスルー方式は感染防御対策が不十分に見えた」
当初は感染防御対策が不十分だと導入に消極的だったという厚労省。しかし、その後にアメリカが感染防御策をグレードアップしたのを参考に十分、対応可能になったと判断したそうです。そして15日、必要に応じて地域の医師会などに委託し、新たな専門外来を設置してもらうように全国の自治体に連絡しました
日本でもドライブスルーでPCR検査 映像で解説
現場が忙しくてまともに情報を得られていないのはわかりますが、厚生労働省がこんな忙しい時に、これまで積み上げてしまった韓国への不信感・偏見に、こんな直感で動かないと行けないときに足を引っ張られてるような様子が見えてとても心配です。
コメント