永田町では『解散風』なるものが吹き始めましたがこれについて
などと『マスコミが一人で暴走している』かのような言説を何度も見ているのですが、必ずしもそうではないのでは?ということをこれから書いていこうと思います。
まず、最近一気に解散という雰囲気が出てきましたが、その火付け役は個人的にはこの人だと思っています。
はい、堂々と内閣官房参与というそれなりのポジションにいる人が解散を煽ってます。
しかしその翌日の番組にて「そんな余裕はない。一つの選択肢だが、国民生活が大事だ」と手のひらを返しているのですが、この飯島参与はマスコミに様々な情報を流して、情報戦を行うことが有名だったように思いますし、今回の解散風が吹いたことに一役買っているのは間違いないと思われます。
また、国会質問を見ていると、一部の人には『東京オタクモードを糾弾した人だよ』というと分かるであろう維新の党の木下智彦議員が10月30日の予算委員会にて総理に解散についての質問を行っています。
更に、その後の日経新聞の記事にはこう書かれています。
10月30日の衆院予算委員会での発言も物議を醸した。安倍は「2015年度までに基礎的財政収支(プライマリーバランス)の赤字をGDP(国内総生産)比で10年度から半減させる」との財政健全化目標について問われ、「いわゆる国際公約とは違う。経済ですから、何が何でも絶対にという約束は果たせない」と言い切ったのだ。
この発言は、消費再増税に伴う痛みを緩和するための財政出動の用意があることを語ったとも受け止められる。ただ、これまで財政健全化目標が「国際公約」と位置づけられていたことが消費再増税への「縛り」となっていた面は否めない。
先送りに含みを持たせた安倍の発言は、自民党内で早期の衆院解散・総選挙への臆測をあおった。「解散に踏み切るなら今しかない。消費再増税先送りを掲げれば勝てる」。選挙基盤の弱い若手議員らが集まると、こんな話題で持ちきりになるという。
要するに10月30日時点で解散風は自民党内で吹いていたと見ることが出来ます。
更にそれより前の10月28日には、いつぞやかの『それは朝日新聞の記事(実際は他紙も普通に書いている)ですね、あそこは社是が・・・』というなぜか朝日新聞批判を始める否定発言があった撃ち方止め発言のように、複数紙が同時に『与党内での解散論が存在』することを書いています。
今月22日には、消費税再増税の1年半先送りを唱える自民党の山本幸三衆院議員が勉強会「アベノミクスを成功させる会」を発足させた。山本氏は菅氏と連携して動いているとされ、ある同党中堅は「再増税先送りを決断した上で衆院を電撃解散し『経済を再生させたい』と訴えれば、衆院選に勝てるのではないか」と語る。
政権内でにわかに強まる「年内解散論」 消費税先送りで一気に反転攻勢
相次ぐ閣僚の不祥事が発覚したことを受け、国民に慎重論がある消費再増税や、強い政権批判を招いた集団的自衛権の法整備が、さらにやりづらくなる可能性が指摘され始めている。
毎日新聞 衆院:じわり解散ムード 閣僚不祥事、相次ぎ 野党歓迎、準備加速へ
このため、自民党執行部に近い中堅議員は「再増税の判断を保留し、12月解散に踏み切ってはどうか」とつぶやく。なお堅調な内閣支持率を踏まえ、消費増税を争点化させないまま来年初頭の衆院選で政権が信任を得て、改めて重要政策に着手するシナリオだ。
一方、増税慎重派議員からも「増税を先送りし、早期解散すべきだ」との声が上がる。「当面消費税を上げない」または「消費増税の見送り」を旗印にすれば、衆院選で国民の支持を得やすい、との皮算用が働くためだ。
自民党の複数の議員は29日までに、首相に近い政府関係者から「首相が消費増税を見送った場合、12月解散、来年1月投開票も考えないといけない。選挙準備をしておいた方がいい」と伝えられたことを明らかにした。
時事通信 政府・自民に早期解散の見方=消費増税先送りが前提
「ダブル辞任の支持率下落も最小限に収まった。最も勝てる解散時期は今だ。早いほどいい」
自民に早期解散論「時期は今だ、早いほどいい」
首相に近い中堅議員は28日、こう強調した。
このように複数紙が一気に取り上げるというのは、とにかく何か党内の議員がマスコミを焚きつけるような発言をしたというのが真相としか思えません。(これらの報道に、概ね執行部か官邸に近い議員などの存在が書かれているのも重要でしょう)
また、そもそも早期解散論というのはこのようにずっと燻っていたわけで、それがなにもないのにマスコミがいきなり煽るなんてことはないでしょう。
というわけで、明らかにマスコミを煽った党内の誰かがいるわけで、もしマスコミが悪いというのなら、その煽った議員も害悪であり、バタフライ効果のようなものかもしれませんが、その議員が解散風を吹かせていると考えていいように思います。
全てをマスコミのせいにするのは簡易ですが、それほど物事は単純ではないと思います。
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