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地方選挙 米軍基地問題

2018/02/04 名護市長選挙と岸和田市長選挙の雑感

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名護市長選挙

色々ありましたが、現職が落選し、自公維推薦の渡具知氏が当選しました。

なんというか、日本(とアメリカ)政府に持久戦に持ち込まれて、負けましたね、という感じです。

基地問題は反対するにしても、原子力発電のように民間企業(っぽいところ)がやってたりするわけではないので、その反対の民意を実現するには政府を翻意させないといけないわけです。
で、近々にあった出来事を総合すると、翁長知事の抵抗も苦戦していて、名護にある移設先の工事は激しい抵抗運動も強制執行して進められてしまっていたりします。
また、米軍基地がヘリ事故を複数回起こして、日本政府として飛行自粛を申し入れたにも関わらず、要請は聞き入られず、普通に飛んでいるようです。

このように、近々の沖縄の基地問題周辺では、とにかく反対の意志は全く反映されず、政府はどんな意志が地元にあろうとも己の道を突き進むことしかしないという、基地問題に関して意志を表明することに対する無力感を着々と学習していたように思います。
そのような状態では、地元の方も、ただただ疲れていくだけでしょう。

そのように反対しても、なにも政府には反映されないということを学習してしまえば、反対して米軍再編交付金を得られないまま、政府に無理矢理基地の移転だけを押し付けられる貧乏くじだけを引かされるよりは、せめて基地を押し付けられるならば、政府とコネがある人を市長にして、基地移転などの米軍再編をある程度スムーズに進める代わりに、米軍再編交付金だけは貰おうと考えるのもおかしくはないでしょう。

(朝日新聞が拾った声もこれに近いような気がします。)

さらに今回の与党の大物勢揃いというのも、反対が無力であることを悟る材料の一つになったでしょう。

そういう所が、稲嶺市が当日の出口調査にて、事前の世論調査よりも無党派層の投票割合が低めに出た理由として大きくあるように思います。(事前調査では七割予測、当日出口調査では六割予測のようです)
地元には反対疲れが着々と積もっているはずです。それを癒やす施策を自力で持ってこれないと、中々長期間となると難しいのだと思います。(こういうところが、首長任期内で問題への賛否がひっくり返ってしまう理由だったりするのでしょう)

(ちなみに維新(実質は下地氏などの新党そうぞうでしょう)が渡具知氏側に推薦を出したにも関わらず、維新支持者はそこまで渡具知氏側に傾ききっていないのが地元の複雑な民意を象徴している気がします。気がするだけかもしれませんが。)

一方、稲嶺市政についてですが、このように、出口調査の数字を一つだけ都合よく抜き出して経済はしていないと見るのは誤りだと思われます。
出口調査からわかることは、稲嶺投票者の優先順位が基地問題優先で、渡具知さんに投票した人の優先順位が経済優先であるという事以上はないと思います。

なぜそう言えるかというと、同じNHKの世論調査にて、稲嶺市政についての評価を見ると投票割合以上に評価する数字が出ており、渡具知さんに投票した方にも稲嶺市政を評価する方はいたと読むのが妥当であると思われるからです。
(実際に、経済が停滞していたかどうかは、申し訳ないですが、判断材料がありません…)

(この出口調査の数字はあくまでも当日投票の出口調査であり、総得票数の過半数を占めた期日前投票については数字に含まれていないことに注意してください。実態はそちらの方を調べないとなにも見えてこないと思います。)

これは、何事でも言えることのように思うのですが、大きい問題に対して、なんらかのポジションを取るという際に、どうしてもワンイシューのように振る舞わないと、問題が大きいほど明確なメッセージが伝わりづらかったりしてしまうもののように思います。
逆にメッセージが伝わると、それはワンイシューのように歩いていったりします。
そのワンイシューの勢いが、他のイシューにまで持ち込めると強いのですが、それは中々難しいのです。
(持ち込めた事例としては、小泉純一郎氏の『郵政民営化』です。政権公約には郵政民営化を起点にすべてが上手く回るイメージが掲載されていました。)

翁長知事などのオール沖縄勢力としても、基地をなくしたほうが経済は発展するという、基地問題と経済問題のリンクをさせようとしていました。
しかし、そもそも基地反対というイシューの勢いが政府の強引な押し切りにより着々と削がれているため、その他のイシューに持ち込めるほどの勢いもなく敗れた、という感じではないでしょうか。

やはり、こういう地元民意対政府の問題となると、一私企業と地元民意が相対するのとは違い、訴訟でも、対政府となると統治行為論で空振りになってしまう可能性が高いなど、近々に政権交代が見えない限り、持久戦に持ち込まれると必然的に政府に負けるしかないという形になってしまうのが、悲しいところです。

そういう構図が名護市長選挙には出ていたように思います。

ここまで書いたのち、沖縄タイムスに私と似たような趣旨の認識で翁長知事側近がいると言える記事がありました。

 選挙戦では、自民党幹部らが繰り返し来県し、「政府与党とのパイプ」を見せつけた。国は再編交付金の交付もちらつかせ、渡具知氏を支援した。

 それに引き換え、国は沖縄関係予算を大幅に削減する一方、辺野古の工事を着々と進め市民の「あきらめムード」を醸成してきた。

 今後、一括交付金の厳格査定や県議会での執行部への追及など、県には試練が待ち構える。知事側近は、知事任期までの10カ月間は「まさに四面楚歌(しめんそか)だ」とうなだれる。

 そして、政府与党による県への「兵糧攻め」と、対照的に圧倒的な物量の投入で渡具知氏勝利をもぎ取っていった結果に天を仰いだ。「国家にはひれ伏せということか」

「国家にはひれ伏せということか」 翁長県政、主張の柱を失い大打撃 辺野古反対の戦略見直しへ

(ちなみに、沖縄タイムスは、Yahooニュースで見るたびに酷いYahooコメント欄になってる気がしますので、コメント欄を他の大手新聞社同様消したほうがいい気がします。)

追記

こういう構図(税金の使い方のイメージとかのフレーム)を作られてしまったら、そりゃ負けますよね、という…

追記終わり

岸和田市長選挙

政治権力者は反撃している

今回、市長を辞任して出直し選挙していた信貴氏は、以前のブログで書いたように、市長という立場でありながら、自らの問題を明らかにした人間を批判的に書いた資料を匿名で配布するという姑息な手段を使い反撃をするという、非常に残念な方でした。

個人的には、金銭問題は論外として、このような手段を用いた時点で市長としては不適切だと思うのですが、そんな中行われた選挙では、意外と、当選した維新の候補者に対して接戦といえる票差までは持ち込んでいます。

これは、反信貴票が二分されたから接戦になったのか、金銭の問題よりも信貴氏の市政でメリットを受けたことを重視した人が多いのか、維新の人気が微妙なのか、どれだかよくわかりませんが、個人的には、こんな接戦なのが、よくわからないなと思いました。
(あと、この強さなら、わざわざ自民党側に金渡す必要なかったのでは?と。)

やはり地方自治体選挙は、その地方の事情を知らないと、わからないなと思いました。

追記

選挙結果が出た同日午後10時40分ごろに、事務所を訪れた信貴氏を、報道陣が取材しようとしたところ、信貴氏の支援者が「あんたらが正しい報道をしないからだ」「出ていけ」「帰れ」と詰め寄るなど一時混乱した。その際、民放スタッフが信貴氏の支援者から腕を突かれるなどの暴行を受けたという。

選挙事務所で朝日放送スタッフが暴行受ける

過去に候補者自身が、マスコミを利用しようと、自らの問題を明らかにした批判的に書いた資料を匿名で配布していたのですが、その後落選したら、一部支援者が落選をマスコミのせいにして多少暴れたようです。
そういう経緯だと見てしまうと、とても都合よくマスコミを利用しようとし過ぎではないか、と思うのですが。
そこまで強い支持を集めるから、接戦になったのでしょうが、個人的には市長としては不適切だったのだろうという印象を強めるばかりです。

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