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野田中央公園の土地取得について調べてみました

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森友学園問題に関係して、豊中市の野田中央公園の土地取得について色々想像を捗らせてる人がいるようなので、調べてみました。

まず、今回の記事は私見によって引用した審議録の文章の意義を捻じ曲げたり印象操作している大阪維新の会支持者のブログを2つ(これこれ)と、民進党の福島議員が2月17日の委員会に提出した資料をソースにします。

野田中央公園の土地取得価格について

まず、野田中央公園の価格について、『豊中市は2000万円ぐらいしか払っていない。だから森友学園は特段安いわけではない』という主張を、証人喚問時の葉梨議員や普段の委員会にて日本維新の議員が主張していたように思います。しかし、その主張にはおかしな点があります。

まず、豊中市が実質2000万円くらいしか支払っていないのは、たしかに正しいのですが、なぜ支払っていないかというと、国からの補助金を利用しているからです。(この補助金については後に触れますが、とにかく豊中市取得時には地価は変化していません。)
一方で、森友学園の場合は補助金ではなく、ゴミを見つけたことにより、そもそも取得価格額自体を割り引く形で、『1億3400万円』となったわけです。(国は、『森友学園に貸した土地にゴミが存在し、その排除のために学校建設が遅れたりして開校が遅れたりしたら、瑕疵のため損害賠償訴訟を起こされる可能性があったので、埋設物の撤去費用を見積もって土地の売買価格に反映することで学校建設を遅滞なく進ませようした』と説明。ちなみに、このゴミの撤去費用算定の適正さも疑問視されている。)

その2つの額を比較して『野田中央公園の割引率見たら籠池はえらく高い値段で例の土地を売りつけられたな』という印象を抱く方がいるようですが、他者でも使える法律で定められている補助金を使った話と、特定の例で算定したゴミ処理の分が差し引かれたした話を混同してはいけないように思います。

補助金を利用したところで額面上の取得価格自体は変わらないわけですから。

また、土地を利用する主体が行政であるか、民間であるか、というのも重要な違いであるように思います。公教育を担うとは言え、あくまでも民間の事業であることを考えると、単純比較は出来ないのでは?と思います。

ちなみに、『法律で定められている補助金』と書きましたが、どうもこの補助金に関して辻元清美議員が関わって特別に多く下ろしたのではないか?という疑惑が焚き付けられているようです。

それのソースは、焚き付けている2ちゃんの書き込みを引用したブログの一つを見ると、豊中市議が市議会にて、市の負担が減った事について『夢みたいな話でございますが、これはどういう加減でタンミングよくこうなったかわかりませんけれども、政権がかわったからこうなったかどうかわかりませんが、どちらにしても当初は理事者も頭を悩ませておった大変大きな金額でありますが、一般財源で変えるといったいいチャンスに恵まれたんではないかと思っております。』と述べたことが証拠のようです。

ただ、この焚き付けたブログ(が引用する焚き付けた2ちゃんの書き込み)には重大なウソがあります。それは『補助金が出るようになった経緯説明とかは一切ない。』というものです。

実は最初にソースにするとした大阪維新の会支持者の書いたブログに、この根拠となった発言の前の行政側の答弁まで、掲載されていて、その答弁で2つの補助金に触れているのです。

それは『当初予定しておりました住宅市街地総合整備事業の国庫補助金』と『平成21年度は国の経済危機対策といたしまして単年度限りの補助金でございます地域活性化・公共投資臨時交付金が創設』というものです。この2つの補助金に触れていること自体、『補助金が出るようになった経緯説明』そのものです。

ちなみに、地域活性化・公共投資臨時交付金は麻生政権が選挙直前の補正予算にて定めたもので、中身としては自治体ごとに限度額のみが定められていて、事業内容や負担割合自体は定められていなかったようです。(活用事例集がありますが、事例がめちゃくちゃ多彩で面白いです)

住宅市街地総合整備事業の国庫補助金は補助割合が最初から定めれているようですし、野田中央公園にどこまで補助金を活用するかどうかは自治体の裁量次第だったといえます。

この補助金の内容を見るに、活用時点の副大臣に何かを左右できるような要素はないのではないかな?と思うのですが。

野田中央公園の土地が無償取得できた可能性について

また、最初にこの問題に触れた木村市議が、野田中央公園の土地を市が無償取得を前提にしていた事を主張している事についてなどを『豊中市が国有地を叩き買ってもいい癖に、森友学園だけ問題視するのか』と見る人もいるようです。

補助金については、前に書いたので(木村市議は『交付金もほとんど我々国民の借金なわけですから、こういう形で交付金使っとってもええんかいなと思わんでもないんですが』とも言っているのですが)、無償取得の可能性についてちょっと触れておきます。

今回問題になっている、安倍晋三記念瑞穂の国記念小学院の建設地と野田中央公園の土地は、どちらもそもそもは住宅があった土地でした。

しかし、伊丹空港の騒音対策が必要となった結果、(住民との話し合いで)住民が立ち退く事になったようです。(根拠は航空機騒音防止法

(ここらへんから第116回 国有財産近畿地方審議会議事録を参照しています。)この立ち退いた土地は航空機騒音防止法の第二種だったため、法律上『買い入れたものが緑地帯その他の緩衝地帯として整備されるよう必要な措置をとるものとする』となされているため、国は行政財産という使用目的が決定されている財産と位置づけ管理していました。

しかし、立ち退きを進めた後、航空機の性能向上などを反映した見直しが行われた結果、第二種から第一種へ区域が変わったわけです。

区域が変更になったことにより、第一種には整備方針の法的な縛りがないため、使用目的を決定しておく必要がなくなりました。

その結果、行政財産から一般財産に変更され、基本的には有償で払い下げをするという方針が決定されたわけです。

(国有財産云々の議事録でも『騒音区域の縮小に伴いまして第二種区域から外れた区域(略)については基本的に売却するということになりました。』と述べられています)

ちなみに、平成13年に総務省が出している『空港の整備等に関する行政評価・監視結果に基づく勧告』というものにて、騒音対策区域(普通財産)について『さっさと地方公共団体に処分するなり一般競争入札なりしなさい(要約)』と触れられているのが確認できますので、国は全般的にそういう方針なのだと思います。

その一方で、豊中市としては、過去に、同じ騒音対策で移転した跡地の一部分を、公園として国から無償で借り受けをして、それを豊中市が公園として整備をしてきた経緯があるから、今回の野田中央公園や瑞穂の国記念小学校の土地も同じ形で出来ないか?と国に要求していた、という話のようです。
(昨年ほどから、その無償で借りて公園整備していたものが、『騒音対策区域の縮小や土地の所有者が国から民間企業である新関西国際空港(株)に変わるなどの状況により、今までのような無償による借り受けが出来なくなりました。』とのことで、豊中市内の公園などがいくつも閉鎖され更地にし返還する方向で動いているようです。いくつかは買い取るようですが)

ちなみに、木村市議の質問の後に質問していた中野修市議の質問によると、どうも豊中市が先頭に立って移転交渉をしていて、そのときから公園にするという話を持ち出していたようです。

それで、大阪維新の会支持者さんのブログには、このことについて、元々有償じゃないと土地が確保出来ないのがわかっていたのに、わざと無償を前提にした計画をずっと進めてきて、有償での土地の確保を否定できないようにするために、後戻り出来ない時点まで進めて既成事実を作り上げていたのではないか?しかも、土地の広さが半分になってしまったのに、計画を見直さず、補助金がでる内にやってしまえとしているんじゃないの?という質問なわけです。

それを引用して『木村市議は国有地払い下げの達人である』というのはちょっと意味が分からないです。

まとめ

ここまで調べて分かったのは、野田中央公園の土地を購入するために使用された補助金は一般的なものと麻生政権で一時的な支給が決まった正当な補助金であると言うことと、現在の野田中央公園や瑞穂の国記念小学院の土地の扱いについて国と行政で考えに食い違いがあったり、市の説明に疑念があったりする、という事でした。

(個人的に、防災公園の整備がきちんとできたんだから、公共事業整備の重要性を訴えていた麻生政権の手柄なわけで、辻元氏の関与を主張することは、その麻生政権の功績を辻元氏に渡してしまうことにもなりかねないと思う。辻元氏は『執行しただけ』と功績を奪う気はないようだが。)

少なくともこの野田中央公園の話から、瑞穂の国記念小学院の土地は特別安くなってないという結論を導くのは私は違和感を抱きますが、そういう主張はこれからも続くのでしょうか…

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