今朝も真央ちゃんが最後ひっくり返った時は、4時だったと覚えておりますが。皆さんそれご覧になると、それまでずーっと真央ちゃんがまだ30番目で一番あとだったもんだから。ずーっと皆見てるわけでしょ、あれ。ショートプログラムだから、1回何分かな。3分半くらいかな。そんなもんだったと思いますけど、それ全部やって一番最後に真央ちゃん。なんとか頑張ってくれと思って皆見ておられたんだろうと思いますが、見事にひっくり返っちゃいましたね。あの子、大事なときには必ず転ぶんですよね。なんでなんだろうなと。
僕もソチ行って、開会式の翌日に団体戦がありましてね、あれはね、出なきゃよかったんですよ日本は。あれは色んな種目があって、それを団体戦で。特にペアでやるアイスダンスっていうんですかね。あれ日本にできる人はいないんですね。あのご兄弟は、アメリカに住んでおられるんだと思います確か。ハーフ。お母さんが日本人で、お父さんがアメリカ人なのかな。そのご兄弟がやっておられるから、まだオリンピックに出るだけの力量ではなかったんだということですが、日本にはいないもんですから、あの方を日本に帰化させて日本の選手団で出して、点数が全然とれなかった。
あともう皆ダメで、せめて浅田さんが出れば3回転半をすると、3回転半をする女性がいないというので、彼女が出て3回転半をすると、ひょっとすると3位になれるかもしれないという淡い気持ちでね。浅田さんを出したんですが。また見事にひっくり返っちゃいまして、結局、団体戦も惨敗を喫したという。
その傷が浅田さんに残ってたとしたら、ものすごくかわいそうな話なんですね。団体戦負けるとわかってる、団体戦に何も浅田さんを出して、恥かかせることなかったと思うんですよね。その、転んだということが心にやっぱ残ってますから、今度自分の本番のきのうの夜はですね、昨日というか今朝の明け方は、なんとしても転んじゃいかんという気持ちが強く出てたんだと思いますね。いい回転をされてましたけど、ちょっと勢いが強すぎたでしょうかね。ちょっと転んで手をついてしました。だからそういうふうにちょっと運が悪かったなと思って見ております。
出典 森喜朗 元総理・東京五輪組織委員会会長の発言 書き起し
『全文読めば優しいおじさんだとわかる!!』みたいな擁護してるツイートを幾つか散見したのですが、これのどこが優しいおじさんなのかと。
優しさというのは『責任を他人におっかぶせて擁護する』類のものなのですか?
『失敗は他の奴らのせいだ!だから〇〇は悪くないんだ!!』と言うのは優しさですか?
競技の結果を勝手に『惨敗』だ『恥かかせた』と評するのは優しさですか?
私には『なんとか頑張ってくれと思って皆見ておられたんだろうと思いますが、見事にひっくり返っちゃいましたね。あの子、大事なときには必ず転ぶんですよね。なんでなんだろうなと。』という指摘は、原発事故の対応中に『やっぱり原発事故起きたぞ!!言ったじゃないか!!原発事故が起こるって!!言ったとおりなんだよ全部!!』と騒ぎ立てるのと同じように、私は感じてしまったのですよ。
浅田真央さんを評して『大事なところで必ず転ぶ』と述べていますが、彼女はもともと『練習をしすぎてオーバーワークで調子を悪くする』傾向があると言われています。今回も個人戦ではそれが出てしまったのかな・・・と思うのですが、それはそれとして。
このおじさんは浅田真央さんの失敗の原因に『団体戦』というものを持ち出します。そしていきなり『でなければよかった』と言い出します。ようやく掴んだ団体戦出場権、それをでなければよかったなんて、まずここで個人的な憤りを感じます。
で、団体戦の戦犯としてリード姉弟を持ち出し始めるおじさん。
そもそも、団体戦の出場権は、リード姉弟と高橋・木原ペアの手にかかっていました。
何故ならば、団体戦は『3競技で個人戦出場権を得ていること』が出場資格を得るなのです。日本はシングルでは圧倒的な強さがあるものの、ペアとアイスダンスは不毛の地でした。
かたや団体戦はそこの結果が非常に重要となる競技なのです。つまり日本にとっては限りなくもともと不利な戦いであったわけです。出場できただけで万々歳なわけです。それをいともあっさりと『でなければよかった』と言われてしまうと、私は唖然とするしか無いわけです。
それで更にリード姉弟について『まだオリンピックに出るだけの力量ではなかったんだということですが、日本にはいないもんですから、あの方を日本に帰化させて日本の選手団で出して、点数が全然とれなかった。』とこき下ろしたように話したわけですが、これとんでもない事実誤認です。
だれからそんな知識を得ているのでしょうか?
まず、 リード姉弟はオリンピックに出るだけの力量はあります。
今回もネーベルホルン杯というオリンピック予選を自ら勝ち抜いて、日本が個人戦に出場資格を得たわけですから。
日本選手団が元々枠を持っていて、その枠を使って出場したとかではありませんので。
(そもそも日本選手団が元々枠を持っていたとしても、それはリード姉弟組の成績のおかげですけどね)
で、産経などの報道ベースだと『(アメリカ代表として)オリンピックに出るだけの力量ではなかったんだ』と言う形になっていますが、これだと、この発言をこのタイミングでする意味がさっぱりわからなくなります。
たしかにアメリカ代表の座はトンデモなく高いです。3位のシブタニ兄弟でも150点は普通に出してきますから。
リード姉弟にその点数まで伸びる可能性がなかったか。それはさっぱりわかりません。
日本の所属としてスケートをすること決意した2006年、ノービスクラスですがアメリカ選手権で優勝を飾っています。あくまでもノービスクラスですが。
そしてその後、日本の協会に所属するわけですから『アメリカ代表として出れなかったから日本を選んだ』というように見られてもおかしくはないと思います。思いますが、それをわざわざ指摘する意味がわからないです。
『日本にはいないもんですから、あの方を日本に帰化させて日本の選手団で出して、点数が全然とれなかった。』はトンデモ発言です。
まずリード姉弟は先程述べたように日本所属になったのは2006年のことですし、そもそも帰化もしていません。リード姉弟は森喜朗氏が自身で述べているように母親が日本人。なので手続きにより二重国籍状態でした。つまり日本国籍は選択したのみであり、帰化ではありません。
それを団体戦に出るために帰化させて無理やり出しました、みたいな文脈で話すのは、リード姉弟に失礼というか、事実誤認過ぎですし、個人的には日本でのスポーツまわりの帰化と言うのは関係者の労力がとても重要だと思っているので、そんな労力も払っていないものについてまるで労力を払ったかのように話しているかのようにも思えて不愉快です。
それと『アイスダンスをできる人は日本にはいない』という発言も事実誤認で、オリンピックに出場できるレベルにはならないものの、ほそぼそとやっている選手は一応存在しています(現に、四大陸選手権には、リード姉弟ではなく『平井 絵己&マリオン・デ・ラ・アソンション』組が出場していますし、現在タレントの澤山璃奈さんも、タレントになるまでに『全日本フィギュアスケートジュニア選手権のアイスダンスで2004年から2006年まで3連覇した』実績があります。ちなみに澤山璃奈さんのペアの相手は、相手を転々と変えながらも、キャリアを続けています。今シーズンも出場していましたが、またペア解消してしまったようです。)ので、アイスダンスをできる人自体はいますが、オリンピックレベルには、練習環境等の過酷さがあり達していませんでした。
というわけで、まともな実力に育つことが少ない日本アイスダンス界、それを8年近く、支えてきたのがリード姉弟なのです。
最近はクリス・リードさんが膝をいためたということで、練習を増やすことが出来ず苦労していたと聞いています。それをさも『せっかく帰化させてやったのに、全然点数出せなくて負けるとわかっていた戦いに浅田真央さんを使う羽目になって邪魔でした。』みたいな口ぶりで話されると、もう憤りを感じるわけですよ。知ったかぶりもいいかげんにしろと。
それで更に『あともう皆ダメで、せめて浅田さんが出れば3回転半をすると、3回転半をする女性がいないというので、彼女が出て3回転半をすると、ひょっとすると3位になれるかもしれないという淡い気持ちでね。浅田さんを出したんですが。また見事にひっくり返っちゃいまして、結局、団体戦も惨敗を喫したという。』と発言。こいつは何を見ていたんですか?私が見た団体戦と別な物を見ていたのですか?
浅田真央さんが出場したのは団体戦のショートプログラムでした。ショートプログラムは団体戦の前半戦の一競技であって、その結果だけで大逆転できるというような存在ではありませんでした。
あくまでも他の競技でもまんべんなく上位に進出していないと、予選通過すらままならない、それが今回の団体戦でした。
で、このショートプログラムの予選通過の結果を見ると、日本は大接戦で通過をしているのです。
4位通過が日本で24ポイント、5位通過イタリア23ポイント、そして6位予選落ちフランス22ポイント。これがショートプログラムによる予選の結果です。
日本は2点差で通過したというわけです。そして浅田真央選手はこの ショートプログラムに出ていたわけで、フリーの結果がわかっていない以上『団体戦負けるとわかってる、団体戦に何も浅田さんを出して、恥かかせることなかったと思うんですよね。』なんてことは、居酒屋で『あいつを交代すべきだったんや!!』みたいに監督批判を愚痴ってる糞野郎以前のレベルの発言です。
というかショートプログラム通過したの浅田真央さんの貢献の結果でもあるわけですよ。もし浅田真央さんがミスした後にここまでまとめて、3位に留まれていなかったら、そしてフランスのメイテさんがもう少し点数を上げてきていたら・・・もしかしたら予選落ちも有ったわけです。それを回避できたのは浅田真央さんが踏ん張ってくれたからですよ。
また、そもそも団体戦には『世界ランキング上位者は必ず出さないといけない』という決まりがあったと思います。実際今回の団体戦のテスト版とも言える国別対抗戦には『各国ごと各種目において世界ランクが最も高い選手は怪我や病気を除いて出場が求められており、出場選手に含まれない場合には主催者はそのチームの出場を取り消すことができる。』規定が存在しているので。
なので『負けるとわかっていても浅田真央さんは出さざるを得なかった』のですし『そもそも負けるともわかっていなかった』わけです。
そんなルール以前の発言が今回の発言です。
あと、団体戦で言うと、予選通過に全員貢献したわけで、リード姉弟も、高橋・木原ペアも、羽生くんも、そして浅田真央さんも、全員の力で掴んだフリー進出だったわけですよ(ペアとアイスダンスで8位になったのは驚いた。特にペアは結成1年だし最下位確定だと思っていたので)。それをあっさりと『惨敗』とこき下ろすのは、選手に期待をかけ過ぎなんじゃないんですかね?それと『負けるとわかっていた』と言いながら温存して負けたら『温存しなかったら勝っていたのに』と言い出すの、わかってますからね?そんな無謀な期待を日本のフィギュアスケート選手にかけるのをやめていただきたいです。ほんとに。
それと帰化で言うなれば、ペアこそ『日本人にできる人がいない』状態なのですよ(ジュニアも日本人女性と外国の方と察する名前の男性のペアしかいない状態)。それなのに高橋さんが前に組んでいたマーティン・トランさんは、帰化を認められなかったのです。日本政府の厳格な帰化基準によって。
また、リード姉弟は前述した通りそもそも、母親が日本国籍を持つ日本人だったので、帰化はしていなくて、ただ自身の手で日本国籍を選んだのです。
そういう背景があるのに『日本にはいないもんですから、あの方を日本に帰化させて日本の選手団で出して、点数が全然とれなかった。』と『せっかく認めてやったのに』的に語られても、可笑しさしか感じないわけです。
最後の方のプレッシャーにやられたという見方は否定しませんが、そのプレッシャーをかけたのは私達観客ではないのですか?そしてその観客にはおじさん自身も含まれてはいませんか?
それをさもなかったコトにして『団体戦が全部悪い』とか、阿呆の遠吠えは止めましょうよ。団体戦なくてもオリンピックの個人戦ですから、彼女は相当な意気込みだったでしょうよ。自分のベストを出したくて必死ですよ。
それを、こういう擁護されても、誰も得しないんですよ。ただの水差しにしかならないんですよ。
おじさんとしては『 だけど政治家じゃなきゃいいんだよな。何しゃべっても。』程度の雑談なんでしょうが、貴方は『東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長』なんですから、そういう立場の人間が選手を全くリスペクトしていない発言をする。そんな選手二の次のオリンピックを開催する気なのでしょうか?
ちなみに、このおじさんは『橋本聖子さんというオリンピックの選手、いま今度のオリンピックの団長やってます橋本さんに聞いたら、この試合が終わりましたら、ソチが終わったら、世界の有力なスケーター入賞者を全部連れて日本に来るんだそうです。東京の隣の埼玉で試合をやるそうですね。見せるそうですが、その切符はインターネットで売り出したわずか1時間で全部売り切れたそうです。それぐらい人気があるんですね。スポーツに対する。関心もとても高いということだと思います。ですからこの機会に、是非おおいにスポーツを盛んにするよう、皆さんにも色んな思索をお考えいただけたらいいかなと思っています。』とも、のべているのですがこれ多分フィギュアスケートの世界選手権のことでしょう。今年は埼玉のスーパーアリーナで行われます。
私も実は3日目と4日目を見に行くのですが、本当に楽しみですね。そっちではぜひ水差しがおこらないように期待しています。
まぁ、オリンピック関係無いので見ないんでしょうけど。
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