これに関連、首相は11日の参院本会議で「待機児童ゼロを必ず実現させる」と述べた。ただ「保育所」と答弁すべきところを「保健所」と誤読。首相は「保育所」と言い直したが、議場は一時騒然となった。
首相の誤読に、共産党の小池晃政策委員長は記者会見で「こういう問題で苦労していたら、ああいう言い間違いはしない」と批判した。首相に子供がいないことを念頭に発言したとみられるが、産みたくても産めない女性に対する差別発言と受け止められかねず、波紋を呼びそうだ。
産経新聞が待機児童解消に与党が対策を検討しだした、という記事に対して、わざわざこういう記述を付け足しているんですが、これ昨日に産経はこのネタだけで一記事書いているんですよね。で、その記事と比較すると、産経新聞が共産党批判を誘導している感じが強く読み取れるように私は思うのです。
これに対し、共産党の小池晃政策委員長は11日の記者会見で、「子供を保育所に預けた経験があり、苦労した経験がある、あるいはそういった苦労している人の声に耳を傾けたことがあれば、保育所を保健所と言い間違えることはない」と批判した。
小池氏はこれとは別に「こういう問題で苦労していたら、あまりああいう言い間違いはしない」と語り、「耳を傾けたこと」の部分を省いて首相を重ねて批判した。首相には子供がいない。
小池氏は首相の誤読について「お疲れなのかなあという感じを受けたが、疲れたで済まされる話ではない」と強調。「(待機児童問題について)本当に真剣に向き合う姿勢なのかなという感じがする」と述べた。同時に「言い間違いだということですぐに訂正したので、これ以上責任を追及することはない。首相にはきちんと答弁していただきたい」と注文を付けた。
このように、省略せずに書いた記事だとタイトルで『「子供の苦労ないから…」』子供が居ないことを批判しているという解釈を強めるような誘導タイトルをつけながらも、「子供を保育所に預けた経験があり、苦労した経験がある、あるいはそういった苦労している人の声に耳を傾けたことがあれば、保育所を保健所と言い間違えることはない」という発言を併記しているんですね。
声に耳を傾けたことがあるなら、とか言っているように、『子どもが居ないからダメ』という印象はそこまで強くないと思うんですけどね。(こういう問題で苦労していたら、という言葉だけだと、待機児童問題に政治家として関わって苦労することも、文脈によっては入ってきそうな気がします。実際、その発言は「(待機児童問題について)本当に真剣に向き合う姿勢なのかなという感じがする」の後に『こういう問題で苦労していたら・・・』と述べているので。)
そして、翌日の与党の対策を報じる記事に、細い描写を省略して『首相に子供がいないことを念頭に発言したとみられるが、産みたくても産めない女性に対する差別発言と受け止められかねず、波紋を呼びそうだ。』と堂々と書いたわけです。(子供が居ても同じような発言で批判できますし、してると思いますけどね)
批判が思ったよりも少なかったことを念頭に記述を付け足したとみられるが、共産党に対する批判を誘導する記述と受け止められかねず、波紋を呼びそうだ。
(ここまで書いた上で、改めて記事の日時を見て気づいたのですが、産経新聞は夕刊を廃止しているので共産党批判だけの記事は、たぶんインターネット上にしか載せていないのでしょう。そして、改めて翌日の朝刊にこの話題を盛り込むために与党案の話題と併記して更に、短くしても意図が伝わるように、新聞社の解釈などの意図を強くして記述したのでしょう。個人的に、朝刊記事になっているのかどうかをわかりやすく書いた方が良いんじゃないかな、と思います。)
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