都民ファーストVS維新ファースト?

この記事のアクセス数
159PV
この記事は約6分で読めます。
記事内にアフィリエイトリンク等の広告が含まれています。

小池一派と日本維新の関係性の話

一昨日くらいに、以下のnewsを観ました。

連合東京は7月の東京都議選で、民進党の立候補予定者が小池百合子知事が実質的に率いる地域政党「都民ファーストの会」から出馬することを容認する方針を決めた。産別労組が支援する公認候補者が民進を離党しても支援を続ける。

小池新党への合流容認 民進系に連合東京  :日本経済新聞

これを確認した時に思ったのが、これで日本維新と小池一派の協力はほぼ無くなったな、ということです。

日本維新は小池百合子都知事について

松井一郎「小池知事が何をやりたいのか、僕は今、あまり見えていないんです」

馬場伸幸「小池氏は、私からみたら池のほとりで遊んでいるようなもの。ルビコン川を渡ってもらわないといけない」(上記二発言は産経新聞ソース)

足立康史「維新立ち上げの際の大阪都構想(府市統合)に類する“覚悟を要する”政策がないと、結局、全政党、全候補者が小池支持となって、?となり兼ねません。」
「このままでは、小池グループは、体制翼賛会と化してしまうか、あるいは民進党都議らも含めた非自民選挙互助会になるしか道がないように思われるのですが如何でしょうか。」

というように非常に批判的な評価をしています。(この認識が正しいか悪いかはここでは問題にしません)

そこで、連合が参加する可能性があるという話が出てきたら、普段から労組を『正社員の既得権益』と捉えがちな日本維新の方々の拒否反応はさらに強くなるでしょう。

「選挙を勝つためにですね、どこの選挙区で調整をして協力するとか、候補者を下ろすとか、そういうことをする気は一切ありませんので、戦争は堂々とやった後、今後の東京都政の運び、また、東京大改革に向けての動きについては協力をするということを、街頭でも言ってくださいと伝えました」(日本維新の会 馬場幹事長)

日本維新の会、都議会選で小池知事と連携せず News i – TBSの動画ニュースサイト (Googleのキャッシュ)

この連合の話が出る前の先月末に以上のように都議選での協力については完全否定したわけですが、その後の関係性も小池都知事に協力するようなことは無いのではないかな?と。

二元代表制から導く疑問

しかし、『戦争は堂々とやった後、今後の東京都政の運び、また、東京大改革に向けての動きについては協力をする』って表現がすごいですね。

私の読みとは違いますが、選挙中に都知事に協力宣言をするって都議会議員としてどうなの?と思うのですが。
これは、選挙前から知事与党を明言してる小池一派も同じなのですが、二元代表制の機能の1つである、議会のチェック機能を働かせるという趣旨からの疑問です。

そういう意味では、当初の小池都知事を疑問視する姿勢のほうがマシだといえるのですが、日本維新は元々、府知事与党の大阪維新の会が発端だと考えれば、二元代表制なんて理解もしてないだろうと思います。

日本維新は、国会では椎木保氏が同党の政治姿勢についての見解を首相に問うている(要するに総理に褒めてほしいのでしょ?)みたいに第二与党勢力を狙ってるようですが、そういう名目上別勢力だけど実質与党みたいな位置に東京都議会でも落ち着こうとしているのかもしれませんが、国政と地方政はシステム設計が違うことを理解してほしいところです。

どこでも維新ファーストなのが“政治”?

ところで、橋下氏が『松井さんや馬場さんは、純粋な都政のことだけでなく、大阪の改革、そして日本の改革のことも考えて、それを実現するための日本維新の会の政治力というものを中心に、小池さんとの政治的な間合いを考えている。』と、都議会議員選挙について都政以外の理由で日本維新の会が動いていて、それが『政治判断』であり政治はそれが当然なのに、専門家は変な本しか書かないから使えない、みたいなことを言い出しているのですが、ほんと維新周りの政治観は歪んでいるとしか思えません。
(それが日本のメディアも認める一般的な政治観である、と言われたらぐうの音も出ないですが、それでも私は歪んでいると思います。こういう頓珍漢な現実認識の下、現実主義者を自認してそうな人間が私は一番イラッとします。)
都議会に東京都以外の問題を持ち込むのはいい加減にして欲しいです。

昨年の都知事選挙にて鳥越俊太郎氏が「都知事に関係ないこと言ってる」みたいな批判を受けていましたが、維新の考え方が創設者の橋下氏の言うとおりならば、維新の都議会議員選挙をめぐる動きもそれと変わらないようなものだと思います。
主体的かつ意図的にやっているのが明らかなだけ鳥越俊太郎氏自身より重罪のように思います。
要するに鳥越俊太郎氏を担いだ勢力と一緒です。
つまりアレだけ毛嫌いしてる民進党(の東京都連)と同じです。

しかし、ここまで都民を舐めていたら、そりゃ都民ファーストと対立するはずですよね、維新はどこでも維新ファーストなんでしょうから。(ちなみに、都民ファーストが正しいと言っているわけではないです。都民ファーストが本当に都民第一かどうかも別な話として使っています。)
そんな考えで色々考えているなら、「大阪だけが大事なのかと国民に思われる」なんて誤魔化しをせずに「おおさか維新の会」と名乗っていろんな自治体選挙や国政を戦ってたほうが、実態に誠実で国民から適切に理解されたのではないでしょうか?

獅子身中の虫、渡辺喜美

一方、別勢力だけど実質与党路線を歩む上では、日本維新には獅子身中の虫と言えるような存在がいるようです。

 

 日本維新の会の渡辺喜美参院議員は9日夜、BSフジ番組で、東京都の小池百合子知事が将来、首相を目指しているとの見方について「安倍晋三首相が2021年までやって、その後、小池氏が首相になるのは、非常にいいんじゃないでしょうか」と述べた。

「小池氏は英語ができて、アラビア語までできる。これだけイスラムと対立している中で、イスラムのことが分かる日本の首相が出たら、これってすごいことじゃないですか」と理由を説明した。

維新・渡辺喜美氏「小池百合子都知事が首相になるのは非常にいいのでは」 (産経新聞) – Yahoo!ニュース

渡辺喜美氏、もう完全に言動が小池一派入りしてるんですよね・・・

小池氏の塾に橋下氏を呼ぼうとして、無料で呼ぶなどと吹聴して見事に話を潰していたり、日刊ゲンダイが「喜美さんが現職の国会議員5人を集めて“小池新党”を作ろうとしている、という話が流れている」なんて書き出すくらいに小池一派路線で突っ走ってる渡辺喜美氏。

今回の都議会議員選挙で元々みんなの党出身の都民ファーストの会の都議会議員を応援して、日本維新から追い出されるのではないでしょうか?

追い出される場合、渡辺喜美は比例議席を確保しているのですごい揉めることになると思います。
特に、参議院の比例は個人名での得票があるのでよりこじれるだろうな、と。

まとめ

ここまで見てきて思ったのは、都議会議員選挙を維新のために利用しようとした結果、維新の勢力が減るなんて言うオチがありそうだということです。

こういう自治体選挙を国政勢力や他の地域の勢力に使おうとする勢力が勢いを落とすことを願いつつ、東京都議会議員選挙で、都知事選挙よりは有益な課題洗い出し・議論がなされることを願います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました