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ワクチン担当大臣人事の嫌な予感

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河野太郎規制改革担当大臣が、新型コロナのワクチン接種についての担当大臣に突然指名されました。

この件は、国会の施政方針演説では示されず、その後の記者会見にて出てきた話でした。

そのうえで、ワクチン接種に向けた体制を強化するため、全体の調整役として河野規制改革担当大臣を充てる方針を明らかにし「皆さんに安全で有効なワクチンがお届けできるよう、全力で取り組んでいきたい」と述べました。

そして、河野大臣を充てる理由について「規制改革担当大臣として、それぞれの役所にわたる問題について解決してきた手腕から、河野大臣を任命した」と述べました。

河野大臣を新型コロナワクチン接種体制強化の調整役に 菅首相 | 新型コロナウイルス | NHKニュース

ワクチンと言うのは、昨年から接種準備が進んでいるはずで、そのうえで2月下旬を目途にと何度も言われていたはずです。

新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省が、来年2月下旬をめどに医療従事者への接種を始められるよう、自治体に体制の整備を指示したことが分かりました。

高齢者は3月下旬をめどに、そのほかの人たちは4月以降に接種体制を確保する方針です。

新型コロナワクチン 2月下旬の接種開始準備を指示 厚労省 | 新型コロナウイルス | NHKニュース

上記ニュースは12月の話です。

またNHKのワクチンについてのニュースがまとまっているサイトでは、11月にはワクチン接種の誰を優先するかなどの方針が決定していたりしていたようです。

また厚労省の分科会では10月にはワクチンについての枠組みの議論がなされ、枠組みの方針が了承されたという手続きがなされています

このようにこれまで続々と厚労省を中心に動いていた話に、なぜ接種開始のめどの期間まで残り一か月半の時点で新しい担当大臣が増えたのでしょうか?

これまで実はよくわからない立場で関わっていたのをきちんと体系づけるとかならわかるんです。

しかし、そうではないと言うことが、河野太郎大臣本人の記者会見の発言から察せられます。

 ――厚労省が展開しているワクチン接種のシステムも担当するのか。ワクチン管理をどこまでデータ化する必要性があると考えているのか。

 「はい。昨晩、総理から指示をいただいて、今日から現状把握に入りますので、現状把握をしてからお知らせしたいと思います」

 ――ワクチン接種に関して大臣を補佐する副大臣は。

 「はい、藤井副大臣と厚労省の山本副大臣にサポートしてもらいます」

 ――それぞれ役割分担は決めているのか。

 「今後です」

 ――ワクチン接種の記録のオンライン化を検討することは。

 「これから現状把握しますので、わかりません」

ワクチン対策・五輪開催 河野氏「担当大臣にお尋ねを」 [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル

朝日新聞に無料登録すると読める記者会見の内容は軒並み「現状把握してから」という回答。
少なくとも記者会見でなにか回答できるような現状把握は全くなされていないと言うことなのでしょう。

ちなみに、この人事は役所としても何も把握していなさそうであると言うのが、野党による部会でのヒアリングで分かっています。

ただ、一応棲み分けはあるらしく、以下のような役割を河野大臣は述べています。

さまざまなポリシー(施策)に関してはこれまで通り、田村大臣、西村大臣のところでやられることになりますが、輸送ですとか、保管、あるいは会場の設定といった接種に関するロジについて担当することになります

ワクチン対策・五輪開催 河野氏「担当大臣にお尋ねを」 [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル

輸送、保管、会場の設定と言った接種に関するロジを担当するとのことです。

ではロジとは?と気になったのですが以下の記事が参考になりました。

役所でロジというと、「サブを実現するための手続きすべて」ということになります。

省庁の「サブ」と「ロジ」について - 現役官僚おおくぼやまとの日記

こんな感じで、内政面と言えばいいのか、政策・施策実現のための裏方業務を担当するのが「サブ担当」ということなのでしょう。

しかし、地方自治体では12月に自治体向けの厚労省からの説明があったりしたので、担当の部署を設け始めたりする様子がうかがえ、それよりだいぶ遅れた形での担当大臣設置というのは、「それまでうまく行ってなかったんですか?」という疑問がわきます。

厚生労働省は18日、オンラインで開いた自治体向け説明会で、来年2月下旬に先行し一部の医療従事者、3月下旬には高齢者を対象に接種できる体制を整えるよう要請した

コロナワクチン接種、2月に迫る…苦慮する国や自治体「接種券印刷だけでも1ヵ月かかる」:東京新聞 TOKYO Web

で、実際、これまで出てこなかった話が河野大臣就任後の大臣会見でいくつか出てきたことから、「うまく行ってなかったんだろうな」という気配がうかがえる気がします。

岸信夫防衛相は19日の記者会見で、新型コロナウイルスのワクチン接種のため自衛隊の活用を検討する方針を示した。「同時に大量に接種しないといけない。自衛隊が支援できることを検討する」と話した。

新型コロナ: ワクチン接種で自衛隊支援検討 防衛相: 日本経済新聞

平井卓也デジタル改革相は19日の記者会見で、新型コロナウイルスのワクチン接種の管理にマイナンバーを活用すべきだと主張した。「国民唯一のIDであるマイナンバーとひも付けると間違いが起きない」と話した。

新型コロナ: ワクチン接種「マイナンバーで管理を」 平井デジタル相: 日本経済新聞

ちなみに、マイナンバーについては、現在の予防接種台帳が電子化してマイナンバーと連携可能になっていて、それと同じ形で新型コロナのワクチンも扱ってほしいと言う厚労省の説明が地方自治体向けに行われているようなので、そういう裏の話をしているのだと思うのですが、平井大臣はマイナンバーの宣伝や、関わる領域を増やそうと『「マイナポータル」を通した接種予約』みたいな余計なことを言っているように見えるので、そういう余計に目立つことを止めるのがマイナンバー制度が定着するためには必要なのでは?と思いました。

坂元氏は、「市町村にとっては、個別接種か、集団接種にするのかなどの仕組みも構築をしていく必要がある」と述べ、接種体制等の構築に必要な情報提供を要望した。さらにワクチン接種とマイナーナンバーとのひも付けの有無についても質問。林室長は、「定期接種については、委託先の医療機関からの費用請求を基に、予防接種台帳を作成、それとマイナンバーとの連携が可能になっており、将来、転居した後などでも接種歴を見ることが可能。今までの取り扱いを踏まえて検討していく必要がある」と答えた。

新型コロナワクチン、国が全額費用負担、予防接種法改正へ|医療維新 - m3.comの医療コラム(
Google検索から飛ぶととみれます)

なお、接種記録の管理については、マイナンバーによる情報連携を接種開始と同時に開始することを想定しているものではないが、記録の適切な管理及び市町村間での情報連携等に有効活用するため、定期接種と同様、電子的な管理が可能な仕組みとすることが望ましい。

新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業の実施要領について

気になるのは「河野大臣を充てる理由について「規制改革担当大臣として、それぞれの役所にわたる問題について解決してきた手腕から、河野大臣を任命した」」と菅官房長官総理が説明していることです。

そこまで、問題を解決してきたようには私には見えず、何かを発表することはよくあれど、内側での効果と言うのは未知数というか、少なくとも道半ばであって解決の途中であるように思うのですが。

 今後は「役所のプロセスにまず乗せ、必要なものには目を通していきたい」と軌道修正した。110番は既存の「規制改革ホットライン」を改組する形で置くという。

 河野氏は目安箱に寄せられた4千件超の情報や意見のうち、規制改革や行政改革に関するものは「100件ぐらい」とした。その他については「何か自分の気持ちを伝えたいようなメールを何十倍も頂いた」と説明した。

縦割り110番は内閣府に 河野氏「全部読む」も修正:朝日新聞デジタル

また、今回の仕事は調整などが仕事のように見えるのですが、河野大臣は「こういう方針にする」と決め打ちしたり、何かを批判して改善する、そういうイシュー設定が得意な政治家であり、調整役は適職ではないような気もするのですが・・・。

主要メディアの報道をまめると、河野太郎・行政規制改革相(国家公務員制度担当相)は12月25日の記者会見で、「霞が関官僚の残業時間の実態調査」を発表し、こう語って人事院を痛烈に批判した。

「過労死ラインと呼ばれる月80時間を超える残業をした人が全体の1割以上もいる。サービス残業はないという建前を横行させた人事院には厳しい反省を求める」

と激しい口調で非難したのだった。

「霞が関はブラック企業か?」過労死ラインの若手官僚3割! 河野太郎大臣の告発に怒りの声(1): J-CAST 会社ウォッチ【全文表示】


ところが、その河野大臣の足元でも問題が起こっていた。9日の会見で河野大臣は「振り返ってみると、私の担当部署が非常にブラック化している。非常に反省している」と自らの担当部署の職員が負担増になっていることを明かした

取材を進めると、河野大臣が所管する部署の若手職員からは「タクシー帰りが続いている」との声も聞かれた。働き方改革を進める人たち自身の働き方が問われる事態で、本末転倒ではないかという指摘も出ているのだ。

河野大臣がブラック撲滅へ旗振りも…足元の危機に「反省している」 霞が関働き方改革の現実

で、そういう政治家であることを改めて実感したのが、このツイートです。

ここで河野太郎氏が何度も否定しているのは、報道各社が政府関係者に取材した成果として「早ければ5月ごろに一般向けのワクチン接種スタート」としていることです。

ここで気になるのは「デタラメ」「当てずっぽう」という言葉を使っていることです。
NHKの報じ方は「案も」という話であって、そういう案がなかった、そういう言葉を発した政府関係者が一切いなかったという状態まで行かないと「デタラメ」とはいかないのではないかと思うのです。

で、このツイートの前後に出てきた各社報道を見ると、面白い記述がある記事がありました。

そして、菅首相の周辺は、一般の人への接種時期について、5月ごろに開始する準備を進めていると話している。

政府は、東京オリンピック・パラリンピックの開催までに、できるだけ多くの希望者に接種を行いたい考え。

また、海外の治験では16歳未満におけるデータが乏しいため、当面は16歳以上が対象となる見通し。

さらに政府高官は、「65歳以上の高齢者にも健康な人とそうでない人がいる」などとし、優先して接種を行う対象をより細かく検討する方針。

ワクチン一般向け接種「5月ごろに始める準備」 ファイザーと契約「年内に7200万人分」 | FNNプライムオンライン

「菅首相の周辺」だそうです。

政府は5月下旬にも接種を開始する方向で調整に入っており、こうした方針を自民党に伝えている。河野氏は20日夜、新たに「今後のことについて、(22日の)金曜日には多少なりともお話しできるように努力しています」と投稿した。

ワクチン報道「デタラメ」 河野担当相、5月接種認めず:時事ドットコム

政府は調整に入っていたようです。
で、この接種スケジュールの話に関わってきそうな話として、ファイザーの契約の話があります。

 厚労省とファイザーは去年7月、ワクチン6000万人分を「今年6月末まで」に、日本に供給することで基本合意していました。

 20日夜、7200万人分の供給について正式な契約を結んだことを発表した田村大臣は、供給期限については、基本合意よりも半年遅い「年内」となったことを明らかにしました。供給スケジュールについては「なかなか申し上げづらい。今年前半までに、なるべく多く供給いただくようお願いしている」と述べました。

コロナワクチン 当初「6月末」で合意もファイザーとの正式契約は「年内」に|TBS NEWS

で、このワクチンの調達が原因でワクチン担当大臣が出てきたのではないか、という話がいくつかあるのです。

菅首相は、ワクチン接種のスタートをきっかけに、コロナ禍はある程度、好転していくと見ていたわけだが、
「その時期が、想定していたよりも少し遅れそうな気配があったようです。ファイザーと厚労省との連絡がうまく行っていないなど、様々言われていますね。遅かれ早かれいつかはワクチン担当相が必要になったかもしれませんけれど、菅さんがワクチンの遅れにシビレを切らして手を打ったということもあります」  

河野氏がどうして担当になったのか? 
「各省庁にまたがって関係がある、そして何より菅さんが一番信頼しているということなのでしょう。ただ、市町村を通じて呼びかけ、接種するという『ロジ』の流れから考えれば総務相が適任だと思われますし、あるいは、各省庁にまたがっていることに鑑みてまさに官邸主導で行くのなら官房長官の起用も普通にあり得たはずです」

「菅首相」がワクチン担当相を「河野太郎」にした理由、政権の楽観・悲観シナリオについて(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース

首相が河野氏を起用したのは、所管の厚生労働省の動きが鈍いことが背景にある。同省は米製薬大手ファイザーの日本法人を窓口としていたが交渉は遅れていた。これを察知した首相官邸がワシントンの日本大使館を通じて米国のファイザー本社と直接交渉に臨み、進展した経緯がある。「官邸の言うことを聞かない厚労省」(官邸筋)に首相は不満をため込んでいたという。

苦境脱却へ河野氏に白羽 ワクチン接種準備、不安も―新型コロナ:時事ドットコム

このワクチン調達で日本大使館を動かしたと言うのは、1月初めの日経新聞にも書かれていました。

2020年12月下旬。首相官邸からワシントンの日本大使館に電話が入った。「すぐにでもファイザー本社と交渉してくれ」。指示の内容はファイザー社の治験データの日本政府への早期の提供を要請するというものだった。

同時期に厚労省が交渉相手としていたのは、同社の日本法人。ファイザー社とはいまだ基本合意どまりで、契約の締結にも至っていなかった。

海外製薬からすれば日本での治験を自国より後回しにするのは自然で、日本法人との交渉ではワクチンの確保がままならない恐れがある。

本社との直接交渉により当初2月に予定していたデータ提供は「1月提供、2月下旬接種開始」との日程に前倒しされた。

ワクチン接種へ官邸動く 米ファイザー本社と直接交渉: 日本経済新聞

ちなみに、この日経新聞の記事には、4月下旬からその他の人に接種開始という政府想定が載っています。

これらの話から思うのは、当初の政府想定自体は存在していて、それが現時点では「デタラメ」であって、それを現場で調整しているのではないか?という予想です。

この時点で調整に入ったと漏らす政府関係者や自民党関係者(そして菅首相の周辺)がデタラメである案の調整を進めていて、菅首相周辺はそのデタラメを無理やり進めるために「無理やりイシュー設定する」河野太郎氏を起用しているのではないか、と。

ここで思い出すのは、菅義偉首相が、緊急事態宣言について聞かれている際に、東京都が時短営業のお願いをしてほしいと言う政府の要求に従わなかったことが原因であると言いたいであろう言動を繰り返していたことです。

菅義偉首相が8日にテレビ朝日「報道ステーション」に出演。生放送前にスタジオでインタビューに応じた内容が放送された。菅首相は東京で新型コロナウイルスの新規感染者が2日連続2000人超の危機状況について、専門家からは飲食店が原因のひとつではないかと指摘されていると説明。富川悠太アナウンサーが「12月に東京都に対し、分科会などが午後8時の時短要請前倒しを提案していたが、10時のままだった」と問うと、菅首相は電話でも小池百合子知事に「午後8時でお願い」したところ「しかしそのとき知事は他の方法で努力しますということを言われてました」と明かした。

菅首相「報ステ」で暴露 小池知事が「飲食午後8時」断った…電話でお願いしたと/芸能/デイリースポーツ online

河野太郎氏に「政府の思い通りに行かないのは、あいつのせい」と、この時の同じような「暴露」役をやらせて話を進めようとしているのではないか。

発信力と行動力に定評のある河野大臣が起用された背景については、こんな見方も・・・

 「河野さんなら小池知事ともやり合えるという期待もあったんだろうな」(自民党ベテラン議員)

ワクチン接種は16歳以上 “調整役”河野大臣は自民党本部へ

その結果、現場、つまり自治体に負担をかけながら「デタラメ」なスケジュールを通したいのでは?と考えると、河野太郎ワクチン担当という人事はとても嫌な予感がします。


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