ビッグイシュー基金の『若者政策提案書』シンポジウムに行ってきました

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若者を応援し、日本社会の未来をつくる「若者政策提案書」発表シンポジウム

このシンポジウムに参加してきました。

シンポジウムでは若者政策提案・検討委員会の委員の方々が、どういう問題意識、どういう経験に基づいて、提案書に書いた政策をまとめるに至ったのか?ということについて様々なお話を聞くことが出来ました。
それだけでなく、シンポジウムに参加した方々の意見も様々聞くことが出来て、様々なことを考えるきっかけに溢れたシンポジウムだったように思います。

登壇者は

若者政策提案・検討委員会の方々

・放送大学副学長 宮本みち子さん

NPO法人さいたまユースサポートネット代表 青砥恭さん 

一般社団法人キャリアブリッジ代表理事 白水崇真子さん

NPO法人子どもセンターてんぽ理事 高橋温さん 

・静岡県立大学教授 NPO法人青少年就労支援ネットワーク静岡理事長 津富宏さん

若者政策に関連して『地域若者サポートステーションの調査報告』を行った

NPO法人文化学習協同ネットワーク 佐藤洋作さん 原未来さん

の7名でした。

では以下に、今回のいろんな話を聞いたりした総論的な感想を

・続かない若者政策

若者政策という方面に政府が初めて手を出したのは『若者自立・挑戦戦略会議』というもので策定された『若者自立・挑戦プラン』が最初だといいます。
つまり2003年から若者政策、若者支援というものに注目が集まっていくようになりました。

ただし、未だに『一時的に注目されて、すぐに注目が無くなって、結局「問題だらけ!」と削減される』 という流れが何度も繰り返されてしまっているのです。

例えば『地域若者サポートステーション』というもの。
様々な問題点を指摘され、結局、安倍政権下の事業仕分けで削減、なんとか厚労省が復活させたものの、復活させたことについても批判されています。

“60万円払って無給労働”が国の就労支援?ブラックすぎるサポステの信じられない実態
やる気のある人の出鼻をくじき追いつめる 引きこもり支援“たらい回し”の現実
ニートを救わない「サポステ」に批判噴出 「時給200円」「心をくじく」と告発も
厚労省若者育成担当者「ニートと呼ばれる人働けば景気回復」
政府発表「ニート3万人減少」に批判大殺到 「しょぼいごまかし」「手柄を捏造するな」

同じような事業といえる『若者自立塾』という制度も以前問題ありで廃止されてます。

事業仕分けで廃止になった「若者支援」 事業の恩恵を受けていたのは誰だったのか?

このへんは確かに『問題があるまま継続』というのもありえないとは思いますが『問題があるから廃止』というのも短絡的といいますか、『問題の改善を図る』というフェイズが注目されない、そういう部分は地味過ぎてそういうフェイズになることには目が向かなくなってしまっている、そういう実態があるんだろうな、と。

そして、これはちらっと話が出たんですが『当事者の声』は世間受けするのだが、支援者の声とか支援側の実態を伝えるのは全く受けない、そういう背景があるのです。

要するに流行りになった途端、一気に事業ができて、はやりが廃れた途端、一気に『酷い実態』に目を向けられて事業が全部なくなっていく。

若者支援というものはそういう不安定な状態にあるのです。
しかも当事者の声とか関係者の声は分断的にしか伝わってこない。
なので、一つ悪い事が出てくると一気に悪い部分が注目されてしまう。

一方で、どれだけその事業が成果を上げているのか?
感謝する声は無いのか?
そういう部分には目が行かない、興味が向かない。

例えば、最初に廃止されそうになったと述べた『サポステ』は厚労省が認定した団体に運営を委託するシステムになっています。
そういう委託先の選別方法や、委託した後の連携体制などを改善するなどのことが行われない、そういう『改善』がスッポ抜けているのが、概ねの若者支援の問題点に言えることのように思います。

・継続する若者政策・若者支援

若者支援が流行った後はすぐ廃れるということを述べてきた。

この流行り廃りが、いちばん問題なのは、流行った後に廃れることで、継続することで得られるであろうノウハウや人の繋がりが断絶していくことだ。

支援される当事者、支援する側の当事者が流行り廃りに振り回されるのも問題だ。

この流行り廃りによって左右されない体制を作るのは、少なくとも政府の予算に頼っている現状では困難である。
なぜなら(この問題点は若者支援以外でも指摘されるが)政府の予算は『単年度主義』である。

要するに、例えば『5年計画』で物事を動かしていても、流行り廃りがあったら、いきなり規模を拡大させられてしまったり、いきなり規模縮小を強制させられるという、非常に不安定な土台を作る基礎に単年度主義がなってしまっていることがある。
長期間の継続が必要な事業を行う際に、政府の単年度主義は弊害になることが殆どなのだ。

そこで、今回の若者政策の一つのキーワードとして『続ける』というものが挙げられます。
若者支援の重要な点は続けることです。

一度支援を受けられて、無事社会に参画し、ある程度働き続けている。
そこでもう大丈夫だろうと支援の手が引いた途端、仕事をやめてしまって、結局再度孤立してしまった。

これではいけないわけです。
しかも再度孤立というのは、本人にとってはすさまじいダメージになりかねません。
より問題を複雑にしかねないのです。

そういうことを防ぐためにも支援の手は出来る限り継続していく。
支援を薄くするにしても出来る限りゆるやかにする。
そういう措置が必要なのだと思います。

 
・リンクする若者政策・若者支援

『若者政策』というパッケージ名になっているものの、若者の障害となっている問題は多岐に渡ります。
そして、その問題は、専門的に当たる省庁が違うもの同士が共存しています。

『教育』の問題、これは文科省です。
『住む場所』の問題。これは国土交通省でしょうか。
『労働』の問題はもちろん厚労省です。

この3つの内、若者支援としていつも流行っていくのは『労働』の部分です。
労働というより就労という言葉を使ったほうが正確かもしれません。
非労働者を労働者にする政策は、よく策定されているように思います。

しかし、他の教育の部門や、住む場所の部門、また生活環境の部門というものもありますが、そういうものは中々目を向けられても手が出てこない、そういう部門のように思います。

そして、今回の登壇した方々は、そういう様々な部門をリンクさせた政策パッケージを、一つの基本法として策定する事が大事なのでは?という問題意識の元に、この若者政策提案書を作っています。

宮本みち子氏も『若者政策は生活を成り立たせる全てが対象』というような事を述べていましたし。

なので現在で言うと
『勤労青少年福祉法』
『子ども・若者育成支援推進法』
『生活困窮者自立支援法』
『子どもの貧困対策法』

という幾つもの法律にわかれているものを一つにまとめることも必要なのかな?と個人的には考えました。

また法律や問題をリンクさせるだけでなく、重要なのは、人をつなぐことです。

サポーター同士とか、若者同士とか、世代を超えてとか、身分を超えてとか。
他人と繋がれることが、人間にとって死活問題につながることは多いと思います。

例えば、義務教育などの学校のような場所では繋がりが濃すぎてイジメに繋がったりもしますが、そういうものではなく、緩やかな繋がりといいますか。
いろんなものと緩やかに繋がれるような仕組みを作ることも若者政策の一つの目標なのだと思います。

・最後に

『若者政策の一番の問題は、若者が意思決定に参画せずに決まってしまうこと』みたいなことも述べられていました。
意思決定に若者を参画させることも、私は確かに若者政策の肝だと思います。

そして継続という観点から、これからも私は若者政策に定期的に言及していきたいと思います。

ちょうど様々な資料をビッグイシュー基金さんからシンポジウムで頂けたので、それを読み込んで色々と発信していけたらいいなぁ、と思います。

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