1.今回の構図は現職の首長に新人が挑戦する形。首長選挙では大抵現職が圧倒的に有利な場合が多い。つまり、今回の選挙はいつも通りの結果が出ただけと言える。
それなのに現職を応援した人間が勢い付くと言うのは、単に応援した人間がばら撒く幻想にマスコミが、ただただ乗っかって垂れ流しているだけのような気がしてならない。
新人を当選させた事が勢いになるならまだわかるが…。
(そもそも今回の区長選挙で「選挙結果は今夏の都議選や次期衆院選にも影響を与える」と考えるのがおかしいと思う。千代田区がどういう所なのかなど、様々な分析をしないと他の選挙への影響などを気軽に語ると間違えるのではないだろうか。)
2.都は、特別区の、他の市町村には与えられている権限を一部握っている。その都を統括する知事が、堂々と代理戦争を明言した選挙だった。では、もし小池都知事が応援していた候補が落選したら、千代田区はどういう扱いになっていたのだろうか。敵が占領した土地、として財政調整などで不利益を与えかねなかったのではないだろうか?
このように都知事は様々な権限を握っている。その都知事が特定の候補者に肩入れするというのは、色々な歪みが出ると思う。
また、自治体の独立性ということを考えても、都のための特別区という関係性は多くの問題を孕むものになるのではないだろうか?(細かい話は改めて勉強したい所)
3.このように代理戦争云々と言われるのは小池都知事だけが原因ではないだろう。
代理戦争にしたがる小池都知事に対抗している側が、なぜ現職区長へ対抗馬を送るのか、その大義名分が不在だったのではないだろうか。
与謝野氏は産経新聞曰く、最終日に、「選挙では相手陣営の悪口や誹謗(ひぼう)中傷をしないことを誓った。新人候補が現職批判を封じるというのは非常に厳しい戦いだったが、それが今の千代田に必要だと思ったからフェアプレーを最後まで続けてきた」と述べたらしいが、同じ日に毎日新聞の報道によると「美しい街、開かれた街、優しい街をつくる区長か、偏見や憎しみを持ってくる区長か。私は美しい千代田をつくる」と述べていたようだ。
その他の報道を見るに、与謝野氏は代理戦争批判と内田都議の弁明ばかり拡散されたようだ。つまり与謝野氏は相手の土俵に乗っかるばかりで、自らの主張が皆無であったと言う他無かったのではないだろうか?
例えば、与謝野氏は千代田区の国際化を訴えていたようだが、それが現職区長で実現できていないのは何故か?という事を言えないようではだめなのではないか?
代理戦争をやめたいならば、堂々と現職区長の問題点に焦点を当てる演説をすればいい話で、現職批判をしないというのは、現職から焦点をそらすことを促し、単に代理戦争化に協力しただけなのではないか?という気がしてならない。
(自民党が小池氏と対立したくないから、批判させなかったのではないか?という穿った見方すら出来てしまうだろう。実際は批判するほどの区政への知識すら無かっただけかもしれないが。)
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