NHK党関連の話で一つ。
直近のNHK党は党名だけではなく党首やら代表やらをころころ変更しているのですが、過去に維新の代表選のときに規約を調べていて、ついでにNHK党の規約を見たときに、少なくとも国会議員のいる政治団体ではNHK党しかそういう規約にしないだろうなというものを見つけました。(見つけた時も以下の記事で触れてます)
それは、規約の党首の書き方。
当時はこういう規約になっていました。
第7条(役員の選出及び任期)
1.党首は立花孝志とし、臨時管理人は立花公美とする。
党首が誰であるかを規約に明記する形は私は初めて見ました。
少なくとも私がこれまで知っていたのは、選び方を(別途定めたりすることなどを)規約に書く形でした。
第14条
5.代表選出の手続きについては、代表選挙規則で別に定める。
第七条
4 代表は、前項前段の公職選挙の投票日から45日以内に、代表選挙を実施するかどうかを議決するための臨時の党大会を開催するものとする。ただし、前項ただし書きの適用を受けた場合は、前段の党大会は開催せず、後に行われる公職選挙の投票日から45日以内に代表選挙を実施するかどうかを議決するための臨時の党大会を開催するものとし、更に他の選挙が行われる場合も同様とする。
5 前項の議案の議決にあたっては、党大会の開催に代えて、常任役員会の承認の下、郵便投票及び電子投票等で実施できるものとする。その際の第5条第5項の適用については、構成員の2分の1以上の投票で成立し、その議事は行使された議決権の過半数の投票で決するものとする。
6 第4項又は前項の議案の議決の結果により行われる代表選出選挙は、第5条第5項にかかわらず第9項に規定する代表選挙規則によるものとする。
第12条(代表)
4.任期満了に伴う代表の選出は、県連を通じて本部に登録された党員及びサポーターで日本国民である者、党籍を有する地方自治体議員、国政選挙の公認候補予定者(内定者を含む。以下同じ。)並びに所属国会議員による選挙によって行う。代表選出のための選挙は、代表の任期が終了する年の9月に行うことを通例とする。
第 1 7 条
1 全国大会は、代表一名を選出する。
2 前項の選出方法は、投票による選挙とする。
第二十三条 中央委員会は、中央委員会幹部会委員と幹部会委員長、幹部会副委員長若干名、書記局長を選出する。また、中央委員会議長を選出することができる。
(共産党は中央委員会幹部会委員長が党首とイコール 「日本共産党の指導部の選出方法について―― 一部の攻撃にこたえて」)
第10条
5 代表の選出手続きについては、代表選挙規則で別に定める。
第14条
3.代表は、ボードの過半数の決議をもって選任する。ただし、可否同数の場合は、前条3項の規定にかかわらず、支部長会議の過半数をもって決する。
NHK党の党首が誰が明記するスタイルはその後も変わっていません。
最新のホームページに載っている規約は以下のものです。
第 7 条(役員の選出及び任期)
1.代表者は齊藤健一郎とし、臨時管理人は立花公美とする。
2.前号以外の役員については、別に定める規定により実施する選挙・インターネットによる意見聴取等の結果に基づいて党首が任命する。なお、その任期は2年とし、辞任と再任を妨 げない。
政治家女子48党規約
現状の規約では「代表者」を定めているのに、その他の役員を「党首」が任命するという書き方になっており、文言めちゃくちゃだな、と思うのですが、現状、党首が誰かを決める仕組みは『本規約に定めなき事項については、役員会において決定する。』という規約を当てはめて決める形になるのでしょうか?(どうでもいいですが、規約のファイル名に(1)ってあるのはなぜ…?)(あと役員決めるための別に定める規約、存在してないような…?)
ちなみにその前には以下の党首大津綾香バージョンがあったようです。
第 7 条(役員の選出及び任期)
1.党首は大津綾香とし、臨時管理人は立花公美とする。
2.前号以外の役員については、別に定める規定により実施する選挙・インターネットによる 意見聴取等の結果に基づいて党首が任命する。なお、その任期は2年とし、辞任と再任を妨 げない。
今までのNHK党やらなんやらの騒動を見ていると、党首に関する規約通り、『党首は立花孝志さんで、全ては立花孝志さんの言う通り』以外のものは中身がなにもない組織であったのでしょう。
今回の党首交代やら借金やら何やらもほぼ全て立花孝志の思いと辻褄合わせで事を行い続けた結果でしょう。(これ、大津氏等に借金を押し付けようとした結果だったりしませんか?)
また、今回の騒動の中の一つにある借金の理由には、政党交付金を得るための全国得票率2%獲得のための候補者擁立をするための資金集めがあるでしょう。
2019年の参院選時には『参院選に受かったらお金が入るから、所属議員39名に、銀行からお金を借りたり、Youtubeの視聴者から冬のボーナスを担保にしてお金を借りるなどして、100万円を参院選の費用として貸してほしい、と明言』していたりしました。そのような借金によって資金を調達していて、それを法的に許されていない政党交付金を原資にして返済すると明言していたわけで、お金の面の話はろくなことになっていませんでした。
2019年11月22日、立花孝志さんは自身のYouTubeチャンネル上で「NHKから国民を守る党にお金を貸して頂ける方へ事務連絡です。」と題し、不特定多数の一般視聴者に対してN国党への資金の貸し付けを募集。その内容も、利回りが一年目10%、二年目以降五年目までが5%という極めて高い利息を保証し、一口100万円と目される金額を直接N国党の口座に振り込むよう求めているものでした。
(略)
しかしながら、立花孝志さんが動画での返済計画やTwitterの中で説明していた「衆院選の得票率が上がれば政党交付金の入金が増え、それによって、借入金の返済原資となり、黒字となる」という解説については、そもそも政党交付金は団体が自由に支出できる資金(売上)ではなく、借入金返済の原資としてはならないと政党助成法で規制されています。
「NHKから国民を守る党」立花孝志さんの微妙な資金集め動画と、広告塔となる堀江貴文さんの蜜月 – 無縫地帯 山本一郎ブログ | ストイカ
また、候補者を募るために政治家女子48党は(それがどの程度効果があったか知りませんが)アイドルデビューを餌に候補者を集め、2021年衆院選や2022年の参院選では、諸派党構想と称して比例候補に票数に基づいて金銭を分配することを餌にしていました。
政治家女子48党は統一地方選で全国に候補者を擁立し、当選者の中からオーディションを経て選抜メンバー48人を決定。選抜されたメンバーは青汁王子こと実業家の三崎優太氏のアイドルグループ「Re:Genesis Kingdom Project」と共に武道館ライブを行い、メジャーデビュー予定。YouTuberのRepezen FoxxのDJ社長が楽曲提供を行う。
「政治家女子48党」結成 選抜メンバーは青汁王子のアイドルと武道館ライブ DJ社長が楽曲提供 : スポーツ報知
2021年10月04日、衆院選の日程が発表された頃、立花孝志氏は諸派党構想参加者のお金関連の変更を発表する。衆議院議員選挙(立候補者へのキックバック)男性:1票=4円×12ヶ月×最大4年=192円女性:1票=6円×12ヶ月×最大4年=288円「衆議院は解散の可能性があるため、期間は保証できない。」と説明。
(略)
今回の衆院選には関係なく余談になるが、次回の参院選についても同様にする旨の説明を行っている。参議院銀選挙(立候補者へのキックバック)男性:1票=2円×12ヶ月×最大6年=144円女性:1票=3円×12ヶ月×最大6年=216円「当選しなくても、誰が出てもほぼ儲かる。」だそうだ。
衆院選2021 立花孝志 と 諸派党構想 ①|モンキーポッド|note
1票に対し、政党助成金が年間40円入ります。半分は党の活動費としていただき、半分の20円×分配票数×6年、ここから供託金600万円を引いた額を各候補者へ分配します。全国比例、もしくは選挙区で得票率2%超えない場合は3年になる可能性があります。
NHK党 定例記者会見 2022年5月13日:NHK党ブロマガ: NHK党チャンネル(NHK党) – ニコニコチャンネル:政治
でも諸派党構想に参加いただければ600万円で出られると。しかも得票数に応じて、当選しなくても政党助成金というリターンがあるので、活動の幅が広がるんですよ。選挙って実は2%を超えるとすごいお金が儲かるんですよ。供託金の2倍、3倍になって政党助成金が返ってくるので。だから、これまでは切り捨てられていた2%以下の支持、例えば動物愛護の問題とか、子ども連れ去りの問題とか、いろいろな細かい問題をこの諸派党構想に参加していただくことによって、永続的にできるというか、政治的な活動ができるということです。
【インタビュー】参院選前にNHK党の 立花孝志党首が語っていた こと | InFact / インファクト
このような、自転車操業で様々な餌を撒くことで政党?としての体を保っていたのがNHK党でした。
そのような資金でNHK党が擁立し当選させたガーシーの選挙活動時のキャッチコピーのようなものに「ウソの正義よりも真実の悪」というのがありましたが、こんなんで本当に“真実”の側なのでしょうか?
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