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『自立をしてほしい』という都合のいい建前

2016/04/04 全期間:86views   直近一週間:views  直近一ヶ月:2views

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先日、復興庁が平成28年度からの5年間の復興事業の基本方針を発表しました。その内容に『言い訳』があって、それへの批判にて他の事案にも通じるような教訓が引き出せそうな気がしたので、触れておきます。

 

「(地元負担の導入は)被災地の自治体の方に自立する気概を持っていただきたいということで決めた。復興をやり遂げ、活力ある地方がよみがえるよう取り組みたい」

引用元:内陸道路整備は地元も負担 28年度以降の復興事業 自主避難者への情報支援廃止

 

まさかの復興計画の一部に地元負担を求める理由に「自立する気概を持っていただきたい」という『自立するために突き放しました』ということを復興大臣が言い出しました。

『獅子は我が子を千尋の谷に落とす』なんて表現がありますが、それをまさに地で行くような行為を政府が行おうとしているようです。(ちなみに、この言葉の獅子は中国の伝説上の獅子のことであって、ライオンは無関係なのだそうです)

詳しくはどういう事を行おうとしているのか?というのが気になったので、復興庁のホームページにある資料(集中復興期間の総括及び平成 28 年度以降の復旧・復興事業のあり方)を調べたところ以下の記述がありました。

 

一方、復興は新たなステージに移行しつつあり、平成 28 年度以降の復興支援については、被災地の「自立」につながるものとする必要がある。

こうした観点から、復興事業と整理されるものでも、地域振興策や将来の災害への備えといった全国共通の課題への対応との性質を併せ持つものについては、被災自治体においても一定の負担を行うものとする。

 

この記述が「自立する気概を持ってもらいたいということで決めた」という発言の元になっている記述のようです。さも『地方自治体のためを思って』という建前を装ってますが、実際はそんなことはないのは、皆さんお分かりですよね?

この資料には以下の様な記述があります。このような記述を見る方が、復興庁の本音(というか政府としての本音)が見えてくるのではないでしょうか?

 

  • 異例の措置
  • これまでにない財政措置
  • これまでの災害ではなかった類例のない財政支援
  • 単なる復旧とまでは言えない事業
  • 極めて手厚い措置
  • 国民に広く負担を求めることとした復興財源
  • その財源は国民の幅広い負担に基づくものである
  • 国民の理解の下で復興事業を実施していく必要
  • 被災地以外で実施する事業とのバランス

この並べられた記述を見ると『これまでにない財政措置を国民の血税から出してきていたので、国民に理解されるためには、そろそろ絞っても仕方ないよね』という論理の組み立てが見て取れるのではないでしょうか?こうやって都合よく国民が盾に使われているのは不愉快極まりないのですが・・・

そして資料では『復興事業を見なおしてどんどん「一般事業」に振り分けていく』という方針が示されています。復興のフェイズから日常のフェイズへと切り替えをしたいという意図があるようです。

 

これを見て、私が思い出したのは『障害者に“普通”の生活をさせようとする』とか『不登校の子を馴染ませるためといって学校に連れて行く』みたいなことです。(『ひきこもり矯正と称して家から追い出す』というのも思いつきましたが、さすがに言い過ぎ感があり括弧内にとどめておきます)

確かにいずれ世の中に出ないといけないという事はあるでしょう。いずれ“普通”にならないといけないというのはあるでしょう。しかし、普通というのは言葉の印象よりも非常に重いものです。その普通を背負わせるためにはそれ相応のサポートやら、それ相応の準備が必要となります。復興庁はどうもその準備期間は終わったとみなしているようですが、画一的な方針として打ち出せるほどの準備が全体的に本当にできているのでしょうか?

実際は自分側の財政状況がメインで、被災地の自立なんてのは都合の良いいいわけではないでしょうか?

もっと言うならば自分たちへの批判をかわすために無理矢理、他の人と一緒の場所に並ばせようとしているのではないでしょうか?『国民への理解』とか『国民が負担している』とか国民国民とうるさいですが、国民を説得する事を諦めている安倍政権は、常に地方行政など官邸周辺以外に押し付けたりすることでそれを解決してきました(原発も原子力規制委員会に丸投げをしたり、沖縄基地問題は地方議員を屈服させたり)。今回もそういう流れをつくろうとしているに過ぎないのではないですか?

『その予算を受け取っている人が特別待遇なことを印象づけ、国民の反発を誘い出し、国民の反発を都合の良い武器にして、財政負担の大きいものを削減していく。』今回の復興庁の方針をこのように表現すると生活保護削減の話題にも繋がりそうです。

この方針がどのように機能していくのかは今後を見ていかないとわかりません。しかし、(同じ政権の下で起こった)その他の事象を参考にすると、本当にろくな事にならなさそうであると思ってしまうのは私だけでしょうか?

 

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