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世田谷区の同性パートナーシップ宣誓制度について

2016/03/16 114views

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この記事の所要時間: 222

いつ出たのか忘れてしまいましたが、世田谷区が同性パートナーシップの宣誓が出来る仕組みに関する要綱の内容を公表していたので記事にします。

PDFによると、対象者となる条件として設定されているのは『双方が20歳以上で区内に同一の住所を有するまたは、一方が区内に住所を有し、かつ、他の一方が区内への転入を予定していること。』とのこと。

また、要綱内の定義では

『第2条 この要綱において「同性カップル」とは、互いをその人生のパートナーとして、生活を共にしている、又は共にすることを約した性を同じくする2人の者をいいます。

2 この要綱において「パートナーシップの宣誓」とは、同性カップルであることを区長に対して宣誓することをいいます。 』

という事になっています。

また、この宣誓書は10年間世田谷区が保存すること。そして、宣誓をしたカップルには宣誓書の写しと宣誓書受領証が渡されるとのことです。

一方でこの要綱は議会を通さない区長権限で定めているためか、何らかのことへの法的な実効性を担保する条文は含まれていません。あくまでも宣誓書受領証を発行することで区の公認を得ているという証を与えるだけで、それ以上のことは当事者同士に任せるという方針のようです。(たぶんあくまでも議会を通していない要綱なので、そういう部分には踏み込めないのだと思う。)

ここが渋谷区の条例との大きな違いの一つで、渋谷区の条例では『事業者の責務』が組み込まれており、渋谷区長が指導、勧告しても従わない場合、『関係者名その他の事項を公表することができる。』という条文が含まれています。

一方で渋谷区の条例では『任意後見受任者』に関する公正証書を作成し、登記していることや、共同生活契約に関する公正証書の作成が前提となっています。要するにあらかじめ実態があり、宣誓が行われた上で適用することを前提にしているのが渋谷区の制度ということになります。(公正証書の内容など渋谷区の条例に関してはこの行政書士事務所のページで細かく解説されています。)

この公正証書作成には当然手数料や登記費用などの費用がかかり、かつ細かい部分をきちんと決めないいけなくなるなど、手軽さと言う点では少し疑問があり、その手軽さを犠牲にした分、得られる権利も正直心許ない印象があります。

一方で世田谷区の要綱の場合、公正証書などの手間は一切必要ではなく、世田谷区民でさえあればだれでも手軽に利用可能というものになっています。その分得られる権利はさっぱり不明ですが。

 

もしかすると、今後この世田谷区の制度も様々な場所の議会で取り上げられ進化して実効性が高まる制度になるのかもしれません。少なくとも、このように一歩踏み込むのは素晴しいことだと思います。売名行為でもいいので、このように一歩踏み込む自治体が増えることを望むばかりです。

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