共和党の大統領予備選にてドナルド・トランプが悪い意味で大暴れしているのは、周知の事実だと思う。
その大暴れの影響が、私的には予想外の場所に飛び火していたので、それを記事に起こしておきます。
それはNewsweek8月11日・18日号の記事で伝えられていたことなので3ヶ月以上前の出来事なのですが。
6月中旬、ドナルド・トランプは共和党の大統領予備選に出馬することを表明する会見にて、不法移民問題に絡めて、メキシコ人について、『麻薬や犯罪を持ち込む強姦犯だ』という発言を行いました。
この発言は、案の定激しい批判を招いたのですが、このドナルド・トランプの出馬表明&発言が踏み絵のように機能してしまっている界隈があるのです。
それが有名な『ミス・ユニバース』です。
私は今まで知らなかったし意識してもいなかったのですが、なんとミス・ユニバース機構は、ドナルド・トランプが共同出資しているのだといいます。
そして、トランプが共催するミス・ユニバースを支持するのかどうかで、出場者が戸惑っているのだといいます。
なんで、そんな事になったのかというと、出馬会見の発言を受けて、ミス・ユニバース2014年優勝者であるコロンビア代表の方が、こうインスタグラムに書いたのだ。
『トランプ氏の発言は不当で人を傷つけるものだと思う。コロンビア人として、ミス・ユニバースとして、私はラテン系社会への支持を表明し、彼らの怒りはもっともだと認めます。』
このように『発言は不当』と批判されたトランプは、彼女を王冠を返さないでトランプ批判をしている偽善者だと反撃したのです。
要するに『俺を批判するなら俺の共催する大会に出るな宣言』に等しい事を述べたわけです。
この発言の結果、過去の出場者や現在の出場者は様々な対応に追われています。
例えばことしのミス・ユニバースに、ミスメキシコ、ミスパナマ、ミスコスタリカは参加回避をしました。
『ミス・ユニバースで優勝したいならば、トランプに楯突くべきではない、トランプが優勝者を決める最終決定権をもっているから』という過去の参加者も居ます。その方は『早く、別な人がトランプに「おまえはクビだ!」と言って、新しいコンテストの責任者になってほしい』とも述べています。
いっぽうで『トランプは良き師である』『キャリアや夢を後押しする舞台を与えてくれた人や組織の事を「我慢しなければならない」と表現するなんて嫌な感じ(トランプの一連の言動について『コンテスト参加者が成功するためになんでも我慢しなければならないとは思わない』とコメントした別な方がいた)』『大会を後押ししてきたドナルド・トランプに私は感謝している。あのチャンスが有ったおかげで今の私が居る』という人も居ます。
(ちなみに、『なんでも我慢しなければならないとは思わない』と述べた人はメキシコとアメリカの二重国籍者だそうです。)
そして、Newsweekの記事はこういう発言で締められています。
『美人コンテストの人気は続くと思う。自分の頭上に王冠が輝くことを夢見る可愛い女の子や、教育や仕事や人生で多くのことに挑戦する機会がほしい強い女性は、常にいるから。』
このドナルド・トランプ氏の発言をめぐった一連の騒動、私は『選ばれる側にいなければいけない者の辛さ』のようようなものを象徴しているエピソードのように思うのです。ついでに言えば、『選ぶ側に立ったもののお気楽さ、グロテスクさ』のようなものも。(フェミニズムでいうルッキズムというものにも繋がるのではないだろうか、中心にいる舞台が、それが良く指摘されるミスコンであるわけですし。)
そういう方面の事を考えるための材料として、今回のこのドナルド・トランプ暴言騒動は注目すべきニュースなのではないでしょうか
(選ぶ側のグロテスクさは、ミス・ユニバースに関する2ちゃんねるのスレッド 【理世】MU世界基準の美容法TOP25【くらら】 [転載禁止]©2ch.net 【理世】MU世界基準の美容法TOP26【くらら】 [転載禁止]©2ch.net を見るとより実感できるかもしれません。ただ、あまりにもグロテスクなんで、閲覧注意かもしれませんが)
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