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地方公共団体が下請けを苦しめる

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会社の主な取引先は北海道内の自治体や公共団体で、請け負った仕事の一部を中国など海外の安価な業者に外注していたのだが、海外発注分の製品の質が悪すぎると、取引先からクレームを受けたのだ。かといって、自治体側が契約金額を上乗せしてくれるわけではない。公的な組織からの仕事なら、安定していて一定以上の収益が保障されると思われがちだが、地方分権や地方再生とは名ばかりの国の政策の下、多くの自治体は財政難にあえいでおり、今や下請け業者の足元を見て買いたたくのは、民間企業よりも、都道府県や市町村といった地方自治体のほうだとも言われる。

結局、詰め腹を切らされたのは現場の働き手であるヒロシさんたちだった。海外業者に任せていた仕事の負担が一気に彼らにのしかかることになり、これにより、毎月の残業時間が120~130時間に急増したのだ。

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行政が民間を苦しめる行動をしている、という1サンプル。

自治体の公共事業で民間経済を支えるという方向で、これまでの国策は動いていたが、地方分権という施策を行った上に、地方の財政格差は悪化の一途であろうわけで(人口格差などが存在すれば当然のこと)、そうなれば地方行政の支えている企業は過酷な薄給労働が加速していくのはさけられないだろう。

最終的には、自治体の公共事業で民間経済を支えるという構造自体を変えないと、このような問題が潜在的にも顕在的にも増加していく一方なのだろうが、とりあえずその場の悪化を救済する措置を行うことで、結局は公共事業で支えられている構造を深めていく事に繋がる事が多く、一方で、問題企業の市場からの退場などを含む『痛みを伴う改革』なんて話も、結局は『現在強い企業が生き残る』だけで、全体の構造が変わることは無いだろう。

問題の解決は難しい。

ただ、こういう問題を見聞した時に「我々は、有権者・消費者として、自分のもう一方の立場である労働者の待遇を悪化させる動きをしている時がある」という事を意識できるようにはしておきたい。
我々がその意識を持つことで、いつか、問題の解決に繋がるのではないではないか?と信じている。

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