熟議の結果=審議拒否

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予算案、3日の審議見送り 与党が抵抗「内ゲバ」勃発

 政府・与党が平成23年度予算案を予算関連法案と切り離して無理に衆院を通過させたことで国会運営が滞り、3日からの参院での予算案の審議入りは見送られた。一方、衆院での予算関連法案の審議も出だしからつまずいた。民主党は日程協議で「内ゲバ」を繰り広げており、国民生活を置き去りに、混乱に混乱を重ねている。(原川貴郎)

 「憲法に違反する。議長の判断を認めるわけにはいかない!」

 民主党の羽田雄一郎参院国対委員長は2日の記者会見で、同党出身で本来は身内の西岡武夫参院議長を痛烈に批判した。西岡氏が同日、1日に衆院を通過した予算案を衆院通過から1日遅れで受領したためだ。

 西岡氏が異例の対応をとったのは、民主党が予算関連法案を予算案と同時に通過させなかったからだ。赤字国債を発行するための特例公債法案など歳入に関わる予算関連法案は予算案と同時に参院に送るのが慣例だが、関連法案の衆院再可決に必要な3分の2の議席確保にめどが立たないため、野党説得の時間稼ぎという意味もあって関連法案の送付を遅らせたのだ。

 結局、西岡氏は予算案を宙に浮いたままにしておくことは避け、2日に受領することで妥協を図ったが、同党の参院幹部は敵か味方か分からなくなった西岡氏に不満をぶちまけた。

 「菅(直人首相)さんよりも、西岡さんの方が、先に辞めなければいけなくなるんじゃないか」

 一方、本来は2日から始められた予算案審議を2日遅れの4日以降にずれ込ませた責任は民主党にある。3日の審議を見送ったのは、予算案が30日で自然成立することを見越し、「与党による審議拒否」(脇雅史参院自民党国対委員長)で野党の質問時間を減らした方が得策と判断したものだとみられており、参院軽視との批判を浴びそうだ。

 衆院での関連法案審議も混迷を深めている。2日の衆院厚生労働委員会では、牧義夫委員長(民主)が職権で開会を決めたため、野党が反発して欠席。与党が細川律夫厚生労働相の所信への質疑を行っただけで、肝心の子ども手当法案の審議には入れなかった。菅首相が期待をかける与野党の修正協議も見通しは立たない。やむを得ず、政府は予算成立後に予算を減額する補正予算案や、3月末で失効する「日切れ法案」を3カ月程度延長する「つなぎ法案」という非常手段の検討に入った。

今回は産経新聞より引用しています。
前代未聞というしかない事態が国会では起こっています。与党による審議拒否という事態です。これはTVなどでは「質問時間が折り合わなかった」と言っていますが、正直最初から折り合わせる気など無かったかのように情報を聞くと思うのです。

なぜなら佐藤正久議員がTwitterで「先の臨時国会とは異なり与党が野党とりわけ少数党の質問時間を減らすドント方式を主張し折り合いが着かず与党が明日の質疑を見送ったようだ。」と書いているからです。野党の質問時間を減らそうとしたらそりゃ野党と折り合いなんてつかないでしょう。

まさか野党経験のある党がそこを分からないハズがないので、コレは審議を減らしたい与党の作戦のように思えますね。予算は参議院では審議成立しなくても受け取った30日後には自然成立するんですから。審議することで汚点を増やすことを避けたいんでしょう。「熟議の国会」は「党内熟議の国会対策」に成り果てています。下らないですね。

あと、記事では審議拒否の前に書かれている、西岡参院議長が受け取りを拒否した事。これは参議院を代表する人間として当然の行為だと思います。むしろ3月以内に成立するように受け取ってもらえたことを民主党は感謝するべきなのではないのでしょうか。
なぜなら今回の行為は参議院に成立しても執行できる保証のない予算を審議してください、という参議院を軽視する行為だからです。
出来るかわからない状態で審議しろと言われても、それはUFOが居るかどうか審議してくださいというほど馬鹿馬鹿しいというか、現実感のない審議になってしまうのです。つまり殆ど意味を持ちません。

こんな審議をしろと言われても参議院としては拒否をするに決まっているじゃないですか。なのに民主党は「敵か味方かわからなくなった西岡氏に文句を・・・」ってそもそも議長は中立公平な立場にいる人であって民主党の敵でも味方でも無いんです。まずここを分かっていない時点で阿呆です。
「憲法に違反する。議長の判断を認めるわけにはいかない!」なんて言ってる人もいますが、憲法には参議院は衆議院で可決された案を『すぐに受け取らないといけない』なんていう決まりは明記されていません。もっと言うなれば「必ず受け取らなくてはならない』とも書かれていません。つまり受け取りを拒否したことは、憲法には全く違反していないと思いますけどね。

この色々分かっていない人たちの集まりが与党になって早1年半くらいですか?いつまで自分たちの力不足を分かっていないままで与党にしがみつくのか。楽しみですね。

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