自民党の河井克行総裁外交補佐が、昨日、『扇動的なコメントを書いたり、明らかな荒らし行為を始めたりする特異なニュースサイト』であったブライトバートニュースの重役である、元大統領主席補佐官スティーブバノン氏と会談していたようです。
スティーブバノン氏が、フェイクニュースを流すニュース機関として『日本のCNNだ』とかアホを言いながらNHKを挙げていたということを素直に産経新聞が報じていたので、これもフェイクニュースなのかと思ったのですが、フェイクニュースではなく真実だそうです。
ちなみにこのバノン氏との会合の近辺に、河井克行氏は以下のようなツイートを行っていたのですが、『NHKは日本のCNNだ』に共感してそうですね。
『興味深い記事に接しました。ご紹介します』
今年は野党と左派系マスコミの「暴走と自滅」の1年だった(長谷川 幸洋) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)… https://t.co/tKnrOVPHpd
— 河井克行 (@katsukawai) December 16, 2017
河井氏は今月の6日にもバノン氏と会談を行っていたのですが河井氏いわくこの時の会談はバノン氏の自宅で行われていたそうです。

また、バノン氏は今回、J-CPACというものに参加するために来日しているのですが、バノン氏とは絡みませんが、この胡散臭い会合の登壇者に佐藤正久外務副大臣の名前もあります。(この会合の実行委員会のメインである一般社団法人の事務局は産経広告社内にあるそうです。また、その一般社団法人の中心人物とされる饗庭直道氏は、名乗っている肩書や経歴について誇大表示である可能性が非常に高いとされている人物です。しかし、産経新聞は夕刊フジに長い間幸福実現党のコラムを載せていたり、グループ会社内にある産経新聞社の理事が創設者である一般社団法人には幸福実現党関係者が中心人物にいたり、なんだか幸福実現党との関係が想像以上に深そうですね。)
日本にスティーヴ・バノンを呼んで講演させた「一般社団法人JCU」は幸福実現党初代党首の饗庭直道と産経新聞社理事の江口俊が創始者。事務所は産経系列の「産経広告社」内。 https://t.co/382B6AUq3s JCUは昨年・今年と米国でロビー業者を雇っている。
— エミコヤマ (@emigrl) December 18, 2017

佐藤正久氏以外の登壇者には、産経の正論などでよく目にする名前が勢揃いしているのですが、外交に関わる人材が軒並み右派人脈を形成してる人物ばかりなように見えるのは、やはり政権のトップが安倍晋三氏だからでしょうかね。
(外務大臣は河野太郎氏ですが、河野氏も河野氏で危ういわけで。)
そういう思想の方向で外交を通じて海外に影響を与えなければいいのですが。
少なくともバノン氏に対しての対応には、この後ツイートを引用する、希望の党の前原誠司氏含め、凄い違和感があります。
外交儀礼もあるとは思いますが、それにしてはバノン氏に対して前のめりすぎるように思うのです。
昨夜、来日中のスティーブン・バノン氏との夕食会に参加しました。仕事のためにお酒も飲まなければ、ゴルフもしないというストイックさと、雄弁さに感銘を受けました。有意義なひと時をありがとうございました。(誠) pic.twitter.com/fea0uUCVoi
— 前原誠司 (@Maehara2016) December 19, 2017
トランプ政権に関係している人間の中で、あえて一番過激な人間がこのように扱われているのは、バノン氏が目立つ人であるだけなのか、本当にバノン氏に対してだけ前のめり姿勢があるのか。
少なくとも私には、今のバノン氏に対してこのような動きが見えるのは、前のめり姿勢があるように見えますし、それは色々と危ない傾向のように私は考えます。
ちなみに、スティーブバノン氏いわく、安倍晋三氏はトランプと同じナショナリストであり、『トランプよりトランプだ』だそうな。なんというか…
トランプ大統領の特別顧問であるスティーブ・バノン氏が東京で演説し、安倍総理がトランプと同じようなナショナリストとし、「トランプよりトランプだ!」と褒めた、という報道。https://t.co/lDVWJVpiwF
— Martin Fackler (@martfack) December 18, 2017
2017/12/20 追記
自民党の牧原秀樹議員もスティーブバノンに会い『世間で言われているより綿密なリアリスト』と評しています。
曰く、北朝鮮や中国の脅威があるのに、日本の一部政党やフェイクニュース的な大メディアは寝ぼけたことを言っている。彼らの目的は何なのだ、とバノンは主張していたとのこと。
こういうとこに共感してしまったのでしょうか。
野党嫌いとメディア嫌いが共通点となり、そこで結びついているように思います。
トランプ大統領側近のバノン氏とお会いしました。2時間舌鋒鋭く国際情勢、大手メディア、アメリカ国内について意見交換をしましたが、世間で言われているよりはるかにリアリストで、綿密な方でした。やはり世界を動かすような方にお会いし、突… https://t.co/caRwywpzC6
— 牧原秀樹 まきはらひでき 衆議院議員 自民党 埼玉5区 (@hmakihara) December 18, 2017
牧原秀樹議員は、オバマ氏が大統領時代に広島を訪れたことに触れたブログで『改めて、審議拒否やヤジ、そして対案なき反対のための反対などが繰り返される国会を思うとき』とか言い出したり、参院選では『会社の経営が傾きつつあるときに、その社内で誰が悪かったのか、あるいはその社内のスキャンダルの追及のみに全力を掲げているところがあったら、社外から見てどう思うか?』と与党などへの批判を「総力戦に協力しない人間は反日非国民」とでも言いそうな理屈で全否定するようなことを言い出したり、挙句2014年には、なぜそう判断したのかよくわからない形でポスター破損などがあったことについて『民主党を強固に応援する方』と明記したり、日本の貧困について『日本で貧困、と言っても世界の貧困問題ははるかに深刻かもしれない。そして、日本で生まれたことはすごく幸せなことかもしれない、という視点も考えるべきこと』という誤魔化し、混ぜっ返し、愛国心で問題隠蔽的な理屈を持ち出す、なんとも大人げない残念な日本最高学府出身者なのですが。(本当に枝野幸男氏が当選してよかったですね。)
リアリストが虚偽のニュースや陰謀論を撒き散らし、白人至上主義を撒き散らし、(地位向上を目指すような)女性への蔑視を撒き散らすような事態。
そんなのがリアリストと言われる現状を嘆かずして、なにを嘆くだろうか。
こういうのが『リアリスト』ならば、私には、その“リアル”は抵抗しないといけないもののように思えます。
リアリズムに基づく差別主義者は、あらゆる事態が想定できる中でトップクラスに危険であるのは明白でしょうから。
最後に自民党の二軍の国会議員さんが珍しく私と共通認識をもっていそうなのでそのツイートを引用しておきます。
あと、ブライトバートニュースやスティーブバノンについて参考になるページもリンクしておきます。
こういう点について自民党の二軍以下の自民党議員は何人いるんでしょうね。
いくらなんでもバノンはまずい。
— 長島昭久@東京18区(武蔵野、府中、小金井市) Akihisa NAGASHIMA, MP (@nagashima21) December 19, 2017




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