議員会館の一室に、黙々と荷物をまとめる元衆院議員のA氏(当選1回)の姿があった。補欠選挙での当選からわずか1年半。部屋に運び込まれた荷物は、段ボールにして10箱にも満たない。
「もともと在職期間が短いですから、荷物はそんなに多くないんですよ。今日の夕方には地元へ戻ります」
淡々と語るA氏だが、その言葉のはしばしには、党の戦略に対する複雑な思いが滲む。今回の選挙で、中道は「旧立憲と旧公明の合流」による相乗効果を狙ったが、有権者の反応は冷ややかだった。
「結局は『結果論』ですよね。勝っていれば合流の是非も違って見えたんでしょう。私の選挙区には公明党の幹部がいて、選挙協力の兼ね合いで比例重複すら許されなかった。小選挙区一本での勝負、自分では競り合えると思っていたんですが……フタを開けてみれば惨敗でした」A氏が今、最も懸念しているのは「金」の問題だ。議席を大幅に減らしたことで政党交付金は激減する。次の解散までおそらく4年。その間、優秀な人材を繋ぎ止める資金が党に残されているのか。
〈中道崩壊〉「なぜ公明の議員だけ」「理不尽だ」宿舎撤収の元立憲議員たちの恨み節ルポ…ベテラン議員の机からは大量のアダルトDVD | 集英社オンライン
「4年後に立ち上がってこいと言うなら、資金は必要不可欠です。今は今後の身の振り方を考える余裕もありません。ただ、支えてくれた秘書が『次の食い扶持を探します』と言っているのが、本当に申し訳なくて……」
A氏はキャリーケースを押しながら宿舎を後にした。数時間後の夕方。地元である関西地方へ新幹線で帰るという。
Twitterにて、この記事のA氏が存在しないのでは?と言われていたので調べてみました。
1.当選1回
立憲民主党に所属していた当選1回の議員は以下の方々であったと思います。計40名、内一名は堤かなめ氏の辞職による比例繰り上げ当選で、任期は5か月ほどでした。
東克哉
阿部祐美子
有田芳生
安藤淳子
五十嵐衣里
市来知子
大嶽理恵
大塚小百合
岡田悟
岡田華子
川原田英世
小山千帆
斎藤裕喜
佐々木奈保美
篠田奈保子
下野幸助
杉村慎司
鈴木岳幸
宗野創
高橋永
高松智之
竹内千春
辻英之
長友克洋
西川厚志
西川将仁
橋本慧悟
波多野翼
原田和広
福田淳太
福森和歌子
藤原規眞
松下玲子
眞野哲
丸尾圭祐
水沼秀幸
三角創太
矢崎堅太郎
柳沢剛
山登志浩
2.補欠選挙での当選からわずか1年半
ここでおかしなことになります。
前回衆院選は2024年10月に行われていて、そこから補欠選挙は行われていません。
最後の補欠選挙は2024年4月に行われた、東京15区、島根1区、長崎3区の補欠選挙です。(当選者は、酒井菜摘、亀井亜紀子、山田勝彦)
この補欠選挙での当選者はその後の総選挙にて、比例復活も込みで再び当選しているのもあり、補欠選挙での当選からわずか1年半でかつ当選1回の現職議員という時点で該当者がいなくなります。
ちなみにこの中だと亀井亜紀子氏が明確に執行部批判的なことをしていますが、亀井亜紀子氏は当選1回ではなく当選3回です
3.私の選挙区には公明党の幹部がいて、選挙協力の兼ね合いで比例重複すら許されなかった。小選挙区一本での勝負
2の時点で該当者不在なのですが、一応比例重複についても。
今回の中道改革連合、比例重複については、野田佳彦と岡田克也の2名以外は全員重複立候補しています。(総務省の数字などを元に作られているWikipediaでも、小選挙区立候補者202名、比例重複立候補者200名となっているので、間違っていないと思う。)

この比例重複すら許されなかった候補者は中道改革連合には存在していないと思います。
『選挙区に公明党の幹部がいて選挙協力の兼ね合いで』という理由も、なんの兼ね合いだか意味不明です。
ちょっとだけ関係ありそうな、比例名簿についての話としては、重複立候補すら許されなかったのではなく、各地の名簿に比例単独で公明党の候補者が並んでいた結果、小選挙区立候補者の復活当選がし難くなっていたという問題はあったと思います。
しかし、それに『選挙区に公明党の幹部がいた』かどうかは関係なく、すべてのブロックの名簿に公明党系の単独立候補者が掲載されていました。
ただ、近畿ブロックなどについて、比例名簿における公明党の単独比例の候補者数が多かったという事が度々言われていたように思うので、そういう話のことなのかもしれませんが、少なくとも誰かはわかりませんが補欠選挙で当選した当選1回の人とは関係ないのではないかと。
このように、どうもこのA氏にあたりそうな人物が見当たりません。ゴシップ系の記事の実在性なんかそんなものなのかもしれませんが…
ちなみに
この記事で納得いかない記述がもう一つあって
当選を果たした顔ぶれだ。現場で汗をかいた若手が次々と討ち死にする一方で、比例名簿の上位に名を連ねただけで、選挙戦の最中にその姿をほとんど見せなかった高齢の候補者や、公明党の60代のベテラン勢が次々と議席を確保していく。
「比例名簿の上位に名を連ねただけで、選挙戦の最中にその姿をほとんど見せなかった高齢の候補者」って誰のことでしょう?
中道改革連合の名簿は公明党出身の比例単独候補以外は、選挙区調整で比例に回った有田芳生氏と馬淵澄夫氏を除いて全員同順位であったと思いますが。
ちなみに馬淵氏の件については野田佳彦氏曰く「選対の仕事に専念させるため」だったらしいですが、ちょっと理解できないですね。
野田共同代表は27日、記者団に「突然、国民民主党が(奈良1区に)候補者を出してきた。(選対委員長の)仕事に専念できなくなると同志全体に影響する」と説明したが、馬淵氏は野田氏に近く、党内では波紋が広がっている。
衆議院選挙:中道、比例選で公明出身者を名簿上位で優遇…立民出身者は復活当選のハードル上がる : 読売新聞
有田芳生氏も一応応援周りを色々していたようです。ほとんど姿を見せなかったという言葉と合致するかどうかは各々の判断でしょうが…個人的には違和感が少しあります。
ちなみに2
今回の件とは全く関係ないですが、比例重複が許されなかったと思われる事例としては参政党が現職の北野裕子氏を比例名簿に載せなかったという事案がありました(もう一人の現職吉川ゆり氏は東京ブロック名簿で他の重複立候補者より順位を上にする形で掲載している)。理由は分かりませんが、なんか理不尽なのでは?と思いました。

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