そもそも『炎上を承知で』している発言に大抵ろくなものはないのですが、これもそうで、まるで新しい発想かのように述べてますけど、たんにこれまでの『男性は働いて女性は家庭に』社会の追認でしかないです。
これまでなぜ男女がそのような状態になっていたか、その理由はまさに男性全般が『(女性にはない)希少な能力や資格を習得した人材』(長時間残業できるとかも能力として勝手にみなされてますよね)とみなされてきて、その結果として男性が『その能力を生かす場にフルコミットするのを妨害』しないために女性が自動的にそういう妨害排除の役割に当てはめられたからでは?
だから女性解放の文脈で、ネオリベ的ジェンダー平等的な「女性活躍」がでてくるのでしょう。
(そう考えると『無論これは男女逆の場合にも言えますが、そのようなケースは現状では少ないと思われます。』どころか、『そのようなケースは現状では少ない』と判断せずに、女性の『希少な能力や資格を習得した人間』をどうにかしようとしていたのが安倍政権以降の自民党等々や一部ネオリベラルフェミニストだと言える。)
つまり、この『希少な能力や資格を習得した人材を、その能力を生かす場にフルコミットする』に至るまでに、希少な能力や資格を習得した人材と認定される条件やら、希少な能力や資格を習得できなかった人間への負担だとか、様々な歪みをどう解消するのか、というのが、論点であるはずなのに、そこに至らずにに炎上覚悟で発言しても、何も意味がないと私は思います。
(例えば、様々な国で存在する外国人労働者のメイドを巡る問題も、まさに『希少な能力や資格を習得した人材を、その能力を生かす場にフルコミットする』ために歪んでいる問題でしょう)


また、もっと極端な話をすると『お国のために犠牲になりなさい』と言ってるだけになりかねないんですよね。
その後のツイートのやり取りでは『このままでは日本が回らなくなる』と言っていたり、やり取りしてる人が『わざわざお気楽専業主婦するなら医師免許なんて取るなよって話の本筋』とか言い出して、医師は税金かけたんだから国に貢献しろ的なことを言ってるわけで。(そこで、そもそもなぜ医師免許を取った人間が選ばなかったのか、きちんと検討されているかというと…?)

この『炎上覚悟』の議論は、人間を国家のための『資源』として見ることに終止し、「高等な資源は価値通りお国のために尽くしなさい」「低等な資源はせめて高等な資源をじゃましないように生きなさい」という、階級に基づいて国家のために人生を送りなさいという話にたどり着くものでしかないのではないでしょうか?
『お国があったからあなたの人生があるんですよ』という恩の押し売りとともになされるような。
ちなみに、この話は結局、『社会全体の制度や風潮、それを作り出そうとする勢力に懸念』と「リベラル・ポリコレ・フェミニズム批判(ツイートにリベラル、プロフィールに『近年のポリコレやフェミニズムが社会に及ぼす影響を懸念』と明記)」というネットでよく見るやつに落ち着くのようですが…。
コメント