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臨時福祉給付金を含む補正予算成立

2016/04/04 474views

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東京新聞:15年度補正予算が成立 参院選にらみ重点配分:政治(TOKYO Web)

東京新聞:低所得の高齢者に給付金 政府「政策の果実」 野党「ばらまき」:政治(TOKYO Web)

高齢者給付3600億円を「子育て世代に」と野党、安倍首相は「高齢者は消費が活発だ」

1月20日、午前中の参議院本会議にて自公両党などの賛成で補正予算が成立しました。

その補正予算の中には『バラマキ』と言われていた臨時福祉給付金という『低年金の高齢者などに3万円を一度だけ給付する』という内容の給付金が含まれていました。

それに関して昨日の質疑で興味深い答弁も出ましたので、そこら辺を新聞社の記事を参考に纏めておきたいと思います。

 

臨時福祉給付金とは

臨時福祉給付金、調べてみたところ前回の増税の時にも有ったんですね。

で、この給付金制度の根拠は、野田内閣下で成立した『社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律』という法律の中にある以下の条文になっています。

 

第二条 一 消費課税については、消費税率(地方消費税率を含む。以下この号において同じ。)の引上げを踏まえて、次に定めるとおり検討すること。

(中略)

ハ 第二条の規定の施行からイ及びロの検討の結果に基づき導入する施策の実現までの間の暫定的及び臨時的な措置として、社会保障の機能強化との関係も踏まえつつ、対象範囲、基準となる所得の考え方、財源の問題、執行面での対応の可能性等について検討を行い、簡素な給付措置を実施する。

この条文を元に作られた制度です。イとロは、マイナンバー法を前提とした総合合算制度と給付付き税額控除、そして複数税率の導入を検討することが書かれていて、それらが導入されるまでの繋ぎとして給付金を実施することがハにて定められているのです。(総合合算制度、軽減税率導入のために潰されたのは記憶に新しいかと。総合合算制度の重要性=中央大教授・宮本太郎

 

そこで、実際に増税をするに至った安倍政権が作った制度が『臨時福祉給付金』となります。

この初段階の臨時福祉給付金は給付額は10,000円で、給付対象者は『市町村民税(均等割)が課税されない方(生活保護受給者や課税者の扶養を受けている人は除く)』とのことです。

市町村民税の均等割が課税されない人は東京都主税局のホームページを参考にしたうえで大雑把に書くと『前年中の合計所得金額が一定以下の人』が対象になるということです。

消費税の影響を軽減化するというにはあまりにも粗末な金額で、さらにこれを受給するには『市町村への申請』が必要という面倒極まりない(と私は思う)制度でした。

ちなみに消費税増税の影響ということで平成26年に行われたのですが、この翌年も税率10%見送りと同時に複数税率の導入も見送りとなったことを理由に、額を6000円に下げて給付されました。(焼け石に水〈滴〉というか・・・)

そんな臨時福祉給付金を引き継いで、今回出来上がった年金生活者等支援臨時福祉給付金(年金生活者等支援臨時福祉給付金 |厚生労働省)は、金額は3万円、そして対象者はこの臨時福祉給付金の対象者の内、平成28年度中に65歳以上になる人をに絞って給付する形になっています。

 

臨時福祉給付金について総理が述べた理由

この臨時福祉給付金、補正予算を審議する時間が非常に短い中(10日ぐらいしか審議する時間がなかったのではないだろうか)で、野党議員も質問でこの臨時福祉給付金については幾人か質問したようで、その中でも斎藤嘉隆議員の質問が記事になっていたので、それに有った政府見解を書いてある記述を引用します。

 

安倍首相は「名目GDP600兆円の実現に向けて、今年前半にかけて個人消費の下支えを行い、経済の下振れリスクに対応することが極めて必要と考えた」と回答。現役世代は賃金上昇の恩恵が及びやすい一方で、高齢者には恩恵が及びにくいとの考えを示した。

さらに、「高齢者層は、他の年齢層に比べ消費性向が高い傾向にあります。こうしたことを踏まえ、アベノミクスの果実を活用し、低所得の高齢者に対し、一人3万円の臨時福祉給付金をするとした」と述べた。

 

斎藤氏が、2009年度の麻生政権で全世帯に対して配られた1万2000円の定額給付金の効果を指摘すると、加藤勝信・一億総活躍担当相は、高齢世帯で受給額の37%、子育て世帯では受給額の約40%が消費に回ったと答弁したが、「子育て世帯、勤労世帯に対しては、賃金の引き上げ等も行っているわけでありまして、そうした恩恵が及んでいない高齢者世帯に注目して今回の給付金を支給することにした」と説明した。安倍首相は「子育て世代にも、7000億円の支援をしている」と話した。

 

斎藤氏は、3600億円という臨時福祉給付金の財源を、返済の必要がない奨学金などに使うべきだと主張。「バラマキ3600億円。これがあれば、現在、国立大学または公立大学に通っている全ての学生の年間の授業料、全て無料にできます。3600億円で。こういうことこそ、将来への未来への投資なんではないでしょうか」と述べた。

これに対して安倍首相は、「(低所得の世帯向けの)大学の授業料免除については、国立では1000人増員し5万9000人、私立では3000人増員し4万5000人にするとともに、大学等の無利子奨学金を1.4万人増員し、47万40000人にする」としながらも、「給付型の奨学金については、財源の確保や対象者の選定など、導入するには、さらに検討が必要と考えております」と回答した。

 

これを読んで私が思ったことを箇条書きで残しておこうと思います。

  • 個人消費の下支えがメインの目的であって、低年金などはあくまでも『建前』ということだろうか?
  • 現役世代は『賃金上昇で大丈夫』と政府は認識しているようだが、賃金上昇がしているのか怪しいというデータもあるのに、そんな認識で本当に大丈夫なのか?
  • これまでの政労使交渉での動きなどを見るに。政府のそれは単なる政府の意地として『賃金上昇(アベノミクス)に賭けている』だけではないのか?
  • そのような政府の意地のために必要な下支えなどの施策が遅れていくのは、まずくないのか?
  • 継続事業になると、とたんに『財源』に言及しだしているが、毎年補正予算は組まれている。財源としてどうなっているのか?
  • やはりタイミングがおかしいのではないか?これまでは10,000円の支給が6,000円に削られていたのに、いきなり対象を限定して30,000円に額を上げているのが非常に選挙対策感が出ていると思う。

ここまで露骨な選挙対策と言えるような『アベノミクスの果実』なるものを配りだすとは、ホント想像を悪い意味で越えていくのが安倍政権なのだなと思う。

現役世代は努力でアベノミクスの果実を得よと突き放し、年寄りだけに配るのですから、労働者などは舐められているとしか言いようが無い。(もしくは自民党議員である渡邉美樹氏のワタミイズムだろうか。努力できるとみなされた人間は、努力しないと殺されてしまう感じ。努力したところで果実など得られず死んでいく感じもワタミイズムっぽい)

このような政権の雰囲気を下支えせずに、労働者を支える、現役世代だろうが、底辺にいる人間を下支えする、そのようなあたらしい雰囲気を醸成していけるように努力していきたい。

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