会食に余計な言い訳をする人々

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菅首相の会食が報じられて以降、(自民党の)政治家が会食している話をメディアが拾ってくることが増えましたが、そこで出てくる言い訳のようなものに酷いものがいくつかありましたので、それをブログに書いておこうと思います。

菅首相が二階氏などと会食をしていたことについて過去に書きましたが、この時にちらっと触れたのですが、会食の内容について、未だに言い訳をしたがる人がいるようです。

二階氏は14日の会合の趣旨について、「いろんな面で出会った人たちで年に1回の忘年会を開いていた。ちょうど良い機会だから首相も各界の代表的な人たちに出会っておいたらいいかなという感じでね」と説明。「頭から3人とか4人とかで切ることではない」として少人数での開催は検討しなかったことを明らかにした。

 そのうえで、司会者から「飲食店で食事をともにしたら会食ではないのか」と聞かれたが、「ただそこでその時間に出会った。そこで出会って意見交換をする。今の事態に対してもどう対応するかということなども考えている」と反論した。

二階氏「会食」を否定 「8人で会っただけ」 菅首相参加のステーキ店会合 – 毎日新聞

 自民党の二階俊博幹事長は27日放送のBS朝日番組で、自身を含む菅義偉首相らとの大人数会食に批判が出ていることについて「会食を目的にやっていない。意見交換を考えてやっている。全く無駄なことをしているわけではない」と述べ、反論した。

自民党の二階幹事長、大人数会食批判に反論:時事ドットコム

まず、そもそも、前回書いたブログでも触れましたが、その会食がいくら有意義であっても、感染症が大流行したら取り返しがつかないので、やめましょう・代替手段を使いましょう、という話ではないのか?と思っているんですけど、当事者の一人である立法者の方々はそうではないようです。

また内容について、「意見交換した」をしたと言っているのですが、実際に同席した方々の言及では、野球の話をした程度で、政治の話はしてないと言われているんですよね。野球の意見交換するのがお仕事ならば、総理大臣ではなく野球の監督やってればいいんじゃないんでしょうか。

 あの日は二階俊博幹事長と古くから付き合いがある人で食事しましょう、という会でね。首相主催の食事会っていうんじゃないんですよ。あの日、菅さんは公務を終えて、あとは宿舎に戻って食事して寝るだけっていうから、「じゃあ時間が合うし食事していきますか」と二階さんが声をかけたってだけで。

 大宴会したかのように言われてるけど、菅さんの滞在時間は40分か50分ぐらいのものです。現場にいた記者は見て、分かってるでしょうけど。

 ちゃんと席の間に距離を取って、特に盛り上がるような話題もないから、静かに食事してました。菅さんが来たころには、僕らは既に食事を終えていたね。政治や社会について話すわけじゃなく、首相との会話は「みのさんの御法川(みのりかわ)という名字は本名ですか? 秋田に御法川姓の人がいます」「秋田は親戚ではないみたいです」ってぐらい。菅さんは秋田出身だからね。

 あとは王貞治さんが野球の話をしてくれてね。日本シリーズの話とか、王さんから聞きたいじゃない。王さんはまた嫌な顔をしないで答えてくれるから。あの方は野球に対する情熱がすごいね。やっぱり大した方だよ。

 菅さんには初めてお会いしたけど、優しそうでいい方でしたよ。

みのもんたが独占告白! 菅首相〝ステーキ会食〟主催は「二階さん」 会話の中身も初証言(東スポWeb) – Yahoo!ニュース

(このインタビュー内容、総理大臣をなめてる上級国民って感じで実にみのもんたらしいですよね。)

森田氏によると、菅首相以外は約20年前から時折集まっているメンバーという。ここ数年は会合が開かれていなかったが、今年7月に安倍晋三前首相を招いて久しぶりに開かれ、今回は連続して開催された。森田氏には約1カ月前、林幹事長代理から電話で食事会への誘いがあったうえで、直前にファクスで場所と時間の案内が来たという。

 集合は14日午後7時。そろったメンバーで先に会合を始め、菅首相は2時間遅れの午後9時ごろに参加した。「私は初めて直接会ったが、『体質的にお酒を受け付けない』と言って、さっと食事だけして、話もほとんどせずに帰られた」と振り返る。「席にいたのは30分くらいだったのではないか。忙しい中、無理して顔を出した感じだった」。新型コロナや政治の話は全く出ず、王氏を中心に野球談議に花を咲かせたり、杉氏が殺陣(たて)の難しさを語ったりしたという。

「マスク会食」ではなかった 菅首相ら8人でステーキ 参加の森田実氏「静かに食事」 – 毎日新聞

こんな出席者の発言を見ていると何が仕事だ、としか言えないでしょう。

 「コンパニオンは感染防止対策だった」。そのような理屈は成り立つのでしょうか。
 奈良・山添村議会、川畑和之議長:「通常だったら我々が注ぎに行く。それができへんさかい。だから、その子らに『注いだって!』と、コロナ対策やな」
 愛知県西尾市のケースでも同じ理屈でした。
 愛知県西尾市議会「市民クラブ」・小林敏秋会長:「コンパニオンについては、議員の皆様が立ったり座ったりするのは感染がうつりやすいんじゃないかということで」
 奈良・山添村議会、川畑和之議長:「この前、テレビで、よその議会で行っとったというアレも見て、ああ、これはちょっとあかんなと思っていた。ワシらも行っとたやんけと…」
 山添村村議会の会食は議員5人ほどとコンパニオン3人。一行は県境をまたぎ、奈良から隣の三重県名張市の店に足を運んでいました。部屋は30畳程で、十分に距離は取っていたといいます。しかし、開かれたのは菅総理大臣がステーキ会食で釈明した16日、その日です。
 奈良・山添村議会、川畑和之議長:「そやけど、わしら思うねんけど、4人でもそのなかに持ってる人がいたらうつる。人数を制限するのは、おかしい感じがする」
 と、持論を展開。しかし、取材の最後には…。
 奈良・山添村議会、川畑和之議長:「全く反省そのもの。“密を避けよ”と言ってんのに行って、まさしく飲み食いしている」

コンパニオンは感染対策?奈良の村議が三重で宴会|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト

また、コンパニオンなどの費用については「政務活動費とは一切別」とし、コンパニオンを呼んだのは「感染防止対策」と話します。

 「議員が立ったり座ったりするのは感染しやすいのではということで、席を立たずにコンパニオンにビールや焼酎を運んでもらうことで、以前のようにマスクなしではなく、議員がコロナにならないようにという配慮でした」(小林敏秋 会長)

コンパニオンで感染防止? 市議14人宴会問題で釈明|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト

一方、こちらの方々はコンパニオンは感染対策だそうです。

ここまでコンパニオンがコロナに感染することを一切考慮に入れてなさそうなのは、コンパニオンの方を人間だと思っていないとかですか?

「議員が立ったり座ったりするのは感染しやすいのではということで、席を立たずにコンパニオンにビールや焼酎を運んでもらう」というのは、コンパニオンの方を犠牲にして、議員の身を守る策であるように私には見えてしまうのですが。

例えば、このような形で議員同士は座りっぱなしで距離を取っていたとしても、コンパニオンの方が媒介してしまえば、感染拡大になり得ます。

なんなら、議員の方自身が立ったり座ったりした方が、人数も少なく済み、人的接触も議員の方同士で気を付ければ減らせるので、安全なのではないでしょうか。

そんな中で「コンパニオンは感染対策」なんて言い出すのは、知識不足なのか、配慮不足なのか、苦し紛れの言い訳なのかなんなのかは知りませんが、苦し紛れの言い訳だったらいいですね(いろんなものが露呈していますけどね)レベルのどうしようもなさだと思います。

関係者によりますと、自民党埼玉県連所属の県議らは、今月18日、県議会の12月定例会最終日の後に、さいたま市浦和区のホテルの宴会場で2時間程度、アルコールを飲みながら会食をしたということです。

参加した県議らによりますと、人数は最大30人規模となり、会場では8人がけの丸テーブルを4、5人で使用して、参加者同士はおよそ1.5メートルの距離を確保していたほか、食事以外会話をする時には、なるべくマスクを着用していたということです。

埼玉県議会・田村琢実議長「三々五々集まって食事をし、それぞれで帰った」「会食とは認識していない」

埼玉県議会自民党議員団・小島信昭団長「正式な会合ではないが、そういうふうにとられてもおかしくはないので、真摯(しんし)に反省している」「大人数が集まったことは認識が甘かった」

埼玉県議ら ホテルで30人規模の会食判明(日本テレビ系(NNN)) – Yahoo!ニュース

関係者によると、18日は県議会12月定例会の閉会日で、会食は県議団の恒例行事として行った。当日になって一堂に会しての開催を中止し、午後5時から約2時間、各人が自由に食事をする形式にしたという。酒類の提供もあった。会食自体を中止にしなかったのは「食材ロスを考慮した」という。
 県は15日から、会食や飲み会は原則4人以下で行い、長時間にならないよう県民に要請している。会食を取り仕切った田村琢実県議は取材に「三々五々に来て1人で勝手に食べていただけ。会食ではない」と説明。参加人数は「把握していない」とするが、参加者の1人は「自分が行った時は10人くらいいた。その後も何人か来た」と話した。
 県内では12月に入り、1日の新規感染者数が150人を上回る日が続き、18日は初めて200人を超えた。田村氏は「ホテルも客が入らず、厳しい状況でギリギリまで悩んだ。批判は真摯に受け止める」と述べた。

キャンセルしなかったのは「食材ロスを考慮したから」 埼玉自民県議団が数十人でホテル会食:東京新聞 TOKYO Web

ホテルの経営だとか、フードロスとか一見ごもっともな視点なんですけど、それだけを補うならば、その場に集う必要とかなくて、キャンセル料などを支払って、食材はホテルと話し合って持ち帰るなどの対応ができるのではないか?と思うのです。

「(会食をやめることで)営業できなくなるという経済的なマイナス面も考えながら、感染拡大に注意して会食することを批判するのは、少し過剰反応かなと思う」

自民・下村政調会長、首相の会食への批判に「過剰反応」 – 産経ニュース

そこで「三々五々集まったから会食ではない」と言い出すのは、「飲み会禁止されたから、各々勝手に集まって『偶々集まっちゃった』ことにすればいいんじゃね?」と冗談半分では言ったことが有りますが、そういう抜け道探しのレベルの話を政治家がやってしまうのは、自分が決めたものも抜け道探しされる運命をおのずから導いているようにしか見えず、それで果たして議員としての仕事ができるのでしょうか。

今後自分の政治家としての仕事を円滑にするためにも、こういう場面では余計な言葉を積み上げずに、シンプルに謝罪をするのみで済ませた方がいいと思うのですが・・・

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