2015年に外務省が高橋史朗を『保守派の中ではバランスが取れている』と述べていたことの記録

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2015年にこの出来事があったときに記録してなかったようなので、今年に今更書きますが、南京大虐殺の世界記憶遺産登録についての諸々のときに、日本政府は親学などで有名な高橋史朗による意見書を提出していました。

そのことについて書いた当時の毎日新聞の記事について、ウェブアーカイブが存在したので、引用します。

国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に登録された「南京大虐殺」に関する資料に対して日本政府が提出した民間研究者の意見書を疑問視する声が出ている。日本は、登録申請した中国に反論するため、外務省と専門家の意見書をユネスコ側に提出した。しかし、専門家意見書に南京事件否定派とみられている学者の著書が引用されるなどしたため、かえって日本の印象を悪くして逆効果になった恐れがあるという。

 意見書は明星大の高橋史朗教授が作成した。ユネスコ日本代表部の佐藤地(くに)大使の意見書などとともに、ユネスコ世界記憶遺産国際諮問委員会に9月末、提出された。

 高橋教授は意見書で、中国が一部公開した申請資料を分析。申請資料だけでは「内容の真正性について判断することができない」と指摘した。

 意見書は、「約100名の日本兵が『大虐殺』の存在を否定する本を出版している」と記し、南京市にいた中国人女性の日記についても「伝聞情報に依拠した記述ばかり」と記述。さらに、事件自体を否定する主張で知られる亜細亜大の東中野修道教授の著書を引用して、中国が提出した写真の撮影時期に疑問を呈し、「関連性が疑われる」とした。

 南京軍事法廷で中国人30万人虐殺の首謀者として死刑になった日本軍中将については、部隊が「南京城内に500メートル入ったところで移動を命じられ、虐殺は物理的に不可能であった」と結論づけた。

 欧州と日中韓の歴史認識の比較を研究する静岡県立大の剣持久木教授は「意見書は、南京大虐殺を否定する学派にくみしている印象を与える。ナチスによるユダヤ人虐殺を否定するのと同様の印象を世界に与えかねない」。東京外国語大の渡邊啓貴教授(国際関係論)も「日本に対する印象を悪化させて逆効果になった可能性がある」と懸念する。

 一方、高橋教授は「東中野教授に批判があるとしても、引用した研究内容は検証されたものだと評価している」と反論。外務省関係者は「(高橋教授は)保守派の中ではバランスの取れた研究者だ」と話している。

世界記憶遺産:意見書 日本、「南京」否定派を引用 ユネスコ受け入れず

自民党の政治家の歴史認識がおかしいのは当たり前として、外務省関係者が高橋史朗のことを保守派の中ではバランスの取れた研究者としているのが、当時から衝撃でした。

彼がバランスが取れているなんて、保守派のバランスはどうなってんだ?という。

まぁ、最近でいうと、『日本の尊厳と国益を護る会』という、フジニュースネットワーク曰く、自民党の保守派議員の議連の代表幹事をあの青山繁晴がやってるということも、保守派にバランスなんかあったもんじゃないっていう典型例なのだろうと思いますが。

「男系の皇位継承を」自民党“保守系有志”グループ発足 外国資本の土地買収阻止やスパイ防止法も議論へ|FNNプライムオンライン
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https://www.asahi.com/articles/ASJ6J6K13J6GUPQJ00F.html
南京事件記憶遺産登録反対意見書の起草者・高橋史朗の正体――シリーズ【草の根保守の蠢動 特別編】 « ハーバー・ビジネス・オンライン
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