参院選 非拘束名簿式比例制度の投票で、何を聞かれているのかについて

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参院選、序盤情勢がいくつか出てくるような局面になりましたが、毎度のことながら、比例区の投票について迷っている人が多く見受けられます。

その参考になるかどうかはわかりませんが、この記事では、票数の使われ方を元に、投票はどのような意思表明と考えられるのか、どのようなことを聞かれているのかについて書きます。

1.どの政治団体の議席を増やしたいですか?

まず、個人名が書かれた票もすべてその個人が所属する政治団体に投票された票として扱われ、各政治団体に何議席割り振るかが計算されます。

つまり、第一の投票意志として、投票者はどの政治団体に議席を多くとって欲しいかを表明していることになります。

2.その政治団体でどの人に当選してほしいですか?

議席数計算に票数が使われた後、個人名が書かれた票を使って、その政治団体の中での順位を決めて行きます。

そして、政治団体に割り振られた議席を、政治団体内の順位で取り合うことになります。

まとめ

このように、票の処理としては政治団体への議席割り振りが先にあり、その後に個人票数が使われるのであり、個人名を書いた票は本当は「(〇〇党の)〇〇さん」、もしくは「1.〇〇党」「2.〇〇さん」という内容を書いているのです。

しかし、投票する人間の意識としては個人名だけを書いているので、政治団体に票を入れているという意識が薄れてしまい、なぜ個人票が多いのに当選しないのか、という疑問を生むことになるわけです。

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おまけ話

一方、このような計算方法だということがわかると、特定個人をどうしても落選させたい場合、第一に優先すべきは特定個人が所属している政治団体の議席を減らすこと、そして次善の策が特定個人が所属している政治団体の他者の個人票を増やして特定個人の順位を落とす。ということになるように思います。

ただ、非拘束名簿式比例制度で「特定個人を落選させたい」で悩む場合、大抵は「他の政治団体の候補者に落選してほしい人がいっぱいいるのに、自己が(支持していて)投票したい政治団体から落としたい候補が出てきた」というシチュエーションのように見受けられるので、そこで取れる策は、投票したい政治団体のどの候補者を当選させたいかを熱心に発信して、落としたい候補者の順位を相対的に下げるくらいしか身動き取れないのではないかと思います。

ここで、話がずれますが、選挙を経験するたび思うのですが、事前の準備、人事(候補者擁立作業)も含めた、選挙期間外の活動で、8割位の議席は決まってしまうんだなぁ、ということです。(その事前の活動で決まってしまった議席が各新聞の序盤情勢であぶり出されるわけです)
それをリセットしようとしても2017衆院選みたいなことにしかならないと思われますので、政党が継続してどのような候補者が望ましいのかを支持者や有権者の声を拾いながら考え、支持者が悩まないような候補者を出せる政党になることが、政党の勢力拡大にいちばん大事なのだろうと思うのですが、それが一番難しいんですよね。

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