“正論だから”暴言・パワハラは危険だ 〜正義の暴走はどこいった?〜

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明石市の泉市長が、難航していた土地買収交渉について、市の幹部にたいしパワハラといえる詰め方をしていたことが発覚しました。

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明石市長が謝罪、火をつけろ発言「全て事実」 一問一答:朝日新聞デジタル
兵庫県明石市の泉房穂(ふさほ)市長(55)が2017年6月、道路の拡幅事業で立ち退き交渉を担当する職員に「(物件に)火つけて捕まってこい」などと市長室で暴言を浴びせていた。29日、市役所で会見した泉…

なんで選挙前のこの時期に?とか色々と言われていますが、ここでは以下の山本一郎やおときた駿都議のような意見について扱おうと思っています。

私はよく話がそれるので、最初にこれから指摘したいことを最初にシンプルに書いておきます
「こういう背景に正論(のようなもの)があるから、パワハラなどが過激化していくから危ないというのが、おときた駿都議とかやまもといちろう氏が好きそうな、よく左翼に浴びせられる『正義の暴走』論じゃなかったの?」
これが私の言いたいことの軸です。

実際、この土地買収交渉している場所はとても危険だった場所なようですので、工事を急ぐ理由は市側に存在したと言えます。

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一方で、立ち退き交渉というのは、そこに住む人の事情や、土地や建物保持者の価格を釣り上げたいという思惑など、様々な事情があって困難化しやすいものであるように思います。

そして、そのような交渉で行政側が強気に出るなどの下手な手を打つと、場合によっては大問題になって事業自体が凍結される恐れがある、という事も言えるのではないでしょうか?

そういうことを考慮すると、『相手がややこしいから後回しにする』というのは、悪いことではない可能性もあるのではないか?と思うのです。
外堀がうまるのを待つのも一つの手でしょうし。

ここで市長が言い放ってしまった『安全対策』なのだから、火を放ったり、建物を壊して損害賠償を負ってでも行えというのは、そのような行政にあるべき慎重さの否定であるのではないでしょうか?

空き家対策とかゴミ屋敷への対応とか、こういう、安全対策のような重要な課題であったとしても慎重に行わないといけない事案というのは他にも多々あると思うんです。
そういうときにこのようなパワーで押し通すような施策実行で良いのか?と。

市長自身は、記者会見で『非常に激高していた状況で、言葉そのものに意味があるものではない。』としていますが、このパワハラを擁護してしまうと、言葉に意味が出てきてしまう可能性もあると思うのです。

また「上は意識もしてなかったやろ。分かって放置したわけやないでしょ。任せとっただけでしょ。」って、市長も同罪じゃないんですか?まるで市役所と市長がバラバラかのような意見が多々見られますけど、市長って市役所のトップですよね?トップがなんで今さら自体把握して怒ってんの?って話じゃないんですか?

そういうツッコミどころも多々あるわけですが、そもそも、ツッコミどころがなかったとしたら、もっとこの暴言は許されないものになります。

なぜならば、パワハラや暴言は、言ってることが正しいという背景があるからこそ、やられている相手が反抗できず過激化するというものだからです。

実際、この泉市長は様々な子育て支援施策などで全国的に注目されている立派な市長さんだと思うのです。

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でも、そのような立派な背景があるからこそ、その立派な背景をパワーに変えて全力で殴ることができる、それこそパワーハラスメントの恐ろしい点ではないのでしょうか?

私は、これらの立派な施策を推進する裏に、職員の方にこのような暴言を浴びせて施策を加速していた可能性があると思うと、とても怖いです。

内容がまともならパワーハラスメントではない、みたいなことになると、それこそ体罰・パワハラが許容される社会が出来上がると思うのですが、発言は正しいとパワハラ批判を緩める人はそれをわかっているのか、とても疑問です。

個人的には、そういう点を、立憲民主党の森たかゆき中野区議は理解していそうで、とても安心しています。

ちなみに、神戸新聞の報道によると、泉市長はどうも自身の発言のコントロールができない方のような気配があります。

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こういうことを鑑みるに、パワハラをしてしまう役所の指揮官としての資質が問われてしまうことで、施策から焦点がそれてしまったり、施策自体否定されてしまいかねないような状況になる前に、然るべき人を見つけ、その人に施策を引き継いで、市長自身は後見人的なポジションになったほうが良いような気がします。

再びの正義の暴走を防ぐためにも、私はそう考えます。

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