参院定数6増をめぐる「青年局VS参議院自民党」

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参議院選挙制度に設計思想が存在するのか?
自民党案は、議員1人当たりの有権者が最も多い埼玉選挙区の定数を6から8に増やして格差を3倍未満(2016年参院選は最大3.08倍)に抑える。比例代表の定数も4増し、各党の候補者名簿に、あらかじめ決めた順位に従って当選者が決まる「拘束名簿式」...

自民党が正式に参議院に提出した、埼玉県選挙区の定数を2増し、比例区の定数を4増し、拘束名簿の部分を新しく付け足す公職選挙法改正案について、自民党内で多少動きがあるようです。
FNNニュースが2日続けて関連のニュースを出しています。
まず、7月4日のニュースです。

自民党の若手議員が所属する青年局の中の組織が出した「比例定数増加の撤回」などに賛同を求める文書。

この文書は、各地の自民党青年局の代表で作る委員会の名前で出され、各都道府県の青年局長らに宛てられている。

この中では、参議院の定数を6増やす自民党の選挙制度改革法案に関し、比例区の定数を増やすことについては、「合理性を見出すことができない」、「国民負担につながる」として、撤回要求への賛同を求めている。

また、比例候補者の73歳定年制の順守についても、賛同を募っている。

「定数6増」撤回求める動き 自民党内からも“異論”

自民党の青年局の組織が比例区定数増について撤回を要求するような文書を出している、というニュースです。

あくまでも定数増について批判するもので、定数を増やさずに拘束名簿部分を組み込むことになっていれば反対しないのだろう、と思います。

また、定年制の厳守を求めることとセットというのも気になるところです。
今回の拘束名簿導入というのは、自民党的には比例候補者の一部を合区された選挙区の候補とみなす動きの一部なので、その流れで比例区に定年を過ぎた議員が本来選挙区で出る候補として組み込まれるなどをして、定年制が形骸化することを恐れているように見えます。

このニュースの翌日、これを受けた参議院自民党の動きが可視化されます。

参議院の定数を6増やす、自民党の選挙制度改革をめぐり、撤回を求めた若手議員に反発する参院議員が、党の若手でつくる青年局から全員離脱したことがわかった。

青年局内の組織が、比例定数の増加に反対し、定年制の順守を求める文書を作成したことについて、参院執行部は鈴木青年局長が主導していると判断し、青年局に所属する参院議員を離脱させたもの。

関係者によると、鈴木青年局長は4日、参院幹部に謝罪したが、事態の収束には至っていない。

自民党内からは、「党内手続きが終わったあとに、文句を言うのは問題だ」と、青年局を批判する声が大勢を占めているが、「定数を増やすのは、国民世論が納得しない」と、青年局の動きを支持する意見もある。

定員6増に反発の若手議員 参議院側が“激怒”

参議院自民党の幹部が激怒し、参議院議員に青年局から抜けるように命じ、実際に全員離脱した、とのニュースです。

参議院からすれば、ようやく合区のめんどくさい調整をなくるような案ができて、島内手続きを終えて国会をどうやって通すか考える所まで来たのに、冷水を浴びせやがって、という感じでしょう。
世論ウケ狙いのスタンドプレーといいますか。

これを受けて、東スポは「若手議員は来たる進次郎政権に向けて結束している」なんて煽っていますし、そういう外部から煽られることも、参議院自民党の激怒に油を注いでいるでしょう。

私は、今回の選挙制度改革については、定数増よりも拘束名簿部分の導入が大きい影響をもたらすと思っているので、そこに踏み込まなさそうな印象のある今回の動きは、どうでもいいアピールにしか受け取れません。

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