防衛大学校(神奈川県横須賀市)の学生だった福岡県の男性(23)が在校時に上級生らから暴行された事件を受け、防衛大が実施したいじめや学生間指導に関するアンケートの内容が判明した。当時の4年生の過半数が「粗相ポイント制」と呼ばれる激しい下級生いびりをしたことがあると回答していた。
アンケートは2014年8月、当時の在校生約1800人を対象に聞き取りなどで実施したが、結果は公表されなかった。暴行を受けた元学生が当時の上級生らと国に損害賠償を求めて福岡地裁に提訴した訴訟で、弁護団が学年ごとに回答結果をまとめた文書を情報公開請求で入手した。弁護団はアンケートなどを基に、防衛大全体としていじめをする環境があったと主張する。
弁護団によると、「粗相ポイント制」は下級生が不手際をした際に加算される「ポイント」を清算するという趣旨で行われていた。体毛に火を付ける▽カップ麺をお湯なしで食べる▽風俗店に行って撮影――などを強いていたという。
先週の週末、朝日新聞がこのような記事を書いていました。
このことについて、大橋法律事務所のホームページに昨年、この裁判の当事者の方が、実際にどのような事が行われていると述べているのかが掲載されていました。
このイビリで、私が気になるのは風俗店をいびりのツールとして平然と利用している点です。
法律事務所の方には「粗相ポイント制(チン毛ファイヤー、地雷風俗店での性行為撮影など)
・指令外出(風俗店(ホモ含)での性行為、一般女性のアドレス100名確保など)」などの事例が掲載されています。
地雷風俗店というのは、そのような文言を自称している鶯谷デットボールなどのことだと思われますが、そもそも風俗店で撮影なんて、サービスとして許諾されていない限り論外です。
そこにわざわざ「地雷」を指定しているというのは、要するに、その風俗店ではたらく人を蔑んでいる事が前提で行っているとしか言えないでしょう。
ちなみに、私はこの行為を知ったとき、似たような行為として面白半分の見物を「フィールドワーク」として行い、批判されていた事象などを思い出しました。フィールドワークですら危ういのに、いじめで行かされるなんて論外中の論外にしかならないでしょう。
昔、男同士の上下関係を決定づける行為として、相手の男にフェラチオをさせる行為があるなんていう冗談のような話を聞いたことがあります。
いじめとして風俗店を利用した性行為の強要を行うのは、このフェラチオをさせる行為と比較すると、自らの身を呈さずに相手に不本意な性行為を行わせることにより、指示した相手と接客をした人間に対し優越感を得る、そういう更に最低な方向に発展している行為であるといえるのではないでしょうか。
ちなみに、このような第三者を巻き込むいじめというのは、たいてい巻き込んだ第三者のことも蔑んでいることが多いように思います。
例えば罰ゲームとして好きでもない人間に告白をさせる、マクドナルドでスマイルを注文させる、等々。
そこには、その第三者ならば巻き込んでいいという判断がついてくるわけです。
その判断が容易に下りてしまうということに、その第三者をどれだけ軽んじているか、蔑んでいるかが顕になるのです。
つまり、巻き込まれた第三者もいじめの被害者と言えまるでしょう。
このような観点から言うと、このいじめは、早急に改善しないと、いじめだけではなく、派生した、第二、第三の事件に発展していきかねません。
近年、国連や人道支援を行っていた組織でレイプなどが行われていたという告発が多数ありましたが、日本もそういうことを起こしかねません。
そうなった場合、それは第二の慰安婦問題となるでしょう。
現在の被害当事者のためは当然として、第二、第三の被害者を出さないためにも、防衛大のいじめ問題はきちんと対策を講じないといけないでしょう。
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