原田義昭議員の問題見解は自民党の委員会で決議済みのものでは?

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朝日新聞にて自民党の原田義昭議員について以下の報道がありました。

世界記憶遺産登録をめぐる中国の動きへの対策を検討する自民党の国際情報検討委員会は2日、合同会議を開いた。委員長を務める原田義昭・元文部科学副大臣は会議後、記者団に「南京大虐殺や慰安婦の存在自体を、我が国はいまや否定しようとしている時にもかかわらず、申請しようとするのは承服できない」と語った。発言は政府見解と相反する内容だ。

「南京・慰安婦の存在、我が国は否定」 自民・原田氏

この見解の批判については、朝日新聞の記事(と、この後引用する幾つかの記事)に任せるとして、私はこのような見解を昨年も原田義昭議員が披露していたどころか、今回、原田義昭議員が記者団にこのような見解を語ることとなった理由である、自民党の国際情報検討委員会という党内の委員会で決議文となっているという事を書いておこうと思います。

まず、原田義昭議員が見解を披露した場所は、昨年9月24日に放送されたTBSラジオ『荻上チキ Session-22』という番組での電話出演です(ちなみに荻上チキ氏がそれを受けて幾つかツイートしたもののまとめが『朝日慰安婦報道を受け、自民党・国際情報検討委員会が政府に提出した「決議」についての荻上チキさんのつぶやき(20140925)』にまとめられています。)

それはちょうど朝日新聞の慰安婦報道一部撤回があり、朝日新聞バッシングのようなものが巻き起こった際に、自民党がこの慰安婦報道に関しての決議を取りまとめたということで、その決議を作った委員会の委員長である原田義昭議員が電話出演したということです。

そこで、原田義昭議員は、当時の荻上チキ氏のツイート曰く

このようなやり取りを番組内で行ったということのようです。

堂々と『吉田証言が覆ったことで、慰安婦問題で日本は一切やってないことが証明された。だからそういう方向で国として反論していく』という見解を披露しています。

そして、この見解は、原田義昭議員が委員長を行っていた国際情報検討委員会の決議にも以下の表現で反映されています。

 

朝日新聞の謝罪は国民の名誉と国益の回復には程遠いが、いわゆる慰安婦の「強制連行」の事実は否定され、性的虐待も否定されたので、世界各地で建設の続く慰安婦像の根拠も全く失われた。
わが国は国際社会で一貫して平和と民主主義を希求し実践している。かかる誤った国際認識には断固として正していかなければならない。

このように『南京大虐殺や慰安婦の存在自体を、我が国はいまや否定しようとしている』というのは一年前から変わっていないはずであり、この自民党の見解が政府見解とずれているというのは『政府が本来の見解を隠して、ごまかしている状態』か『自民党がこっそりとこの決議を打ち消す決議を行った』のいずれかであろうと思います。

個人的には政府の建前がいつまで保たれるのか、というところが非常に気になります。少なくとも与党は猪口邦子議員すらも、南京大虐殺や慰安婦の存在を否定する歴史戦を展開しているようなので。

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