自民党・安倍晋三総裁「強い外交力を駆使し、北朝鮮の方から国際社会に対し、政策を変えるから話し合おうという状況をつくっていく。私たちは三本の矢の経済政策で挑んだ。GDP(国内総生産)は過去最高になった。批判ばかりしていても何も生み出すことはできない。たくさん集まってくれた若いみなさん、ぜひ投票所に足を運んでいただきたい。この選挙は未来を決める選挙でもある」
そもそも『批判ばかりしていても』という言葉自体が他党批判であるということから色々勘付いてほしいのですが、それは置いておいて、とりあえず、安倍首相が批判をしていない姿を中々見ない気がするのですが、これは報道に乗らないだけなのでしょう…多分。
もしくは、なんらかの結果を残していれば『結果を残しているのだから、どれだけ批判をしても批判ばかりとはならない』という理屈が出来て、結果として特権的に他を批判することが許される世界ということなのでしょう。
安倍首相は、今回の選挙演説では、名前や所属政党を変えた野党を批判するのが定番ネタ化していたようです。
「阪神も(3位の)相手がなかなか決まらなかったけど、盛山さんも、相手が党をころころ変えた。一筋でぶれない盛山さんとどちらが信頼できますか」
一方、対立候補へは「出るたび看板が替わっている。そんな人が信用できるのか」と、しっかり皮肉ることも忘れなかった。
安倍さん「新しい政党がいっぱいでよくわからない?よく見ればみんな民主党じゃないですか!ジャイアンツがクライマックスシリーズで負けたら名前を変えるんですか!違いますでしょ!練習するんでしょ!」#BFライブ #衆院選
— 伊吹早織 Saori Ibuki (@ciaolivia) October 21, 2017
ただ、これでも最終日以前は『抑え気味』だったようで、時事通信は以下の記述をしています。
安倍晋三首相は21日夜、衆院選最後となる街頭演説をJR秋葉原駅前で行った。これまで抑え気味だった希望の党と立憲民主党への批判もヒートアップ。「名前を変えたからといって、(民主党政権の)あの3年3カ月は変わらない。国民をだますことはできない」と声を張り上げた。
秋葉原は首相にとって因縁の地。7月の東京都議選で、聴衆からの「辞めろ」コールに対して「こんな人たちに負けるわけにいかない」と反応し、批判を浴びた。
首相はこの日午後7時半ごろ、BGMが流れる中、麻生太郎副総理兼財務相とともに登壇。7月と比べて「応援団」の数がやや目立ち、首相が希望、立憲両党の中核メンバーについて「みんな(かつては)民主党じゃありませんか」と訴えると、「そうだー」と大声で応じていた。
また、民主党政権の実績を批判することも、忘れず欠かさず行っていたようです。(【衆院選】安倍晋三首相「当選したいがために看板を替える人は信用できない」 東京・池袋の演説詳報 など参考)
このように批判することを忘れない安倍首相に『批判ばかりしていても何も産み出すことは出来ない』と言われてもあまり説得力がなく、私にはむしろ『批判を原動力に色々産み出している』のが安倍政権のように思えるのです。(これぞ反動?)
つまり、『批判ばかりしていても何も生み出すことはできない』というのは誤魔化しでしかなく、むしろ批判ばかりしていても何か生み出せることの証明が、安倍政権であり、そして、この批判を何かを産み出す事に繋げる能力があるかどうか、が与野党、常に問われているのだろう、と思うのです。
なので、『批判ばかりしていても何も産み出すことは出来ない』という言葉はまともに受け取ることなく、批判ばかりしていても最終的に何かに繋げればいいのだ、という風に捉えて生きていけば良いと私は思うのです。
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