2016/11/04 与党の議院運営委員を無視してまでTPP承認案を成立させる政府

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環太平洋パートナーシップ協定(TPP)承認案・関連法案をめぐる与野党の対立は「パリ協定」承認案の採決日程に波及した。パリ協定は与野党一致で4日の衆院本会議で承認の予定だったが、自民党内の調整の不手際でTPP採決が優先された。【朝日弘行、高橋克哉】

食い違いは4日午後2時半過ぎに露呈した。野党の抵抗の中で衆院TPP特別委員会が始まった、と聞かされた自民党の佐藤勉衆院議院運営委員長が「なんで勝手に開くんだ」と怒りをあらわにした。山本有二農相への辞任要求が収まらず、午後1時開始予定の本会議を遅らせ、議運委で野党と調整を続けていたからだ。TPP委の塩谷立委員長(自民党)や森山裕理事(同)は、佐藤氏に開会を連絡していなかったという。

山本農相の最初の失言は「強行採決するかどうかは佐藤勉さんが決める」だったが、その佐藤氏を省いて採決の動きが強まる皮肉な形となった。これに野党は態度を硬化させ、本会議は開かれなかった。

大島理森衆院議長や竹下亘党国対委員長、佐藤氏らの当初の見通しでは、本会議でのパリ協定承認を優先し、その後の予定のTPP委での採決は7日に遅らせることも織り込んでいた。

すれ違いの背景には、野党への配慮を重視する大島議長や佐藤氏と、円満採決は困難とみる塩谷氏らTPP委の現場の思惑の違いがある。政府・与党が「10月中の衆院通過」を目指しつつ、誤算続きで採決日程が何度も後ろ倒しになったのも調整を複雑にした。

民進党の泉健太議運委理事は「佐藤氏がTPPの採決を知らなかったのに驚いた。(大戦前の)関東軍と当時の日本政府のような、現場の暴走を抑えられないむちゃくちゃな国会運営だ」とこきおろした。

TPP採決:自民内調整に不手際 「パリ協定」に波及 – 毎日新聞

不手際と毎日新聞は書いていますが、実際はただの騙し討ちですよね。議院運営委員会所属者を騙してTPP特別委員会を勝手に開いて通したわけです。どう考えても本会議を開くと農水大臣の首が危ないからそれをさせないためにわざと議院運営委員会を無視したのです。

佐藤委員長は「どうしてこういうことが起きたのか、私もよくわからず、驚きを隠せない。力不足で申し訳なく思っており、きょう特別委員会で採決が行われたことを陳謝したい」と述べました。

衆院本会議の開会見送り パリ協定の議案承認は来週以降 | NHKニュース

 

自分たちまで騙すことで、自民党としては両側の支持層を失わないことになります。強行採決に批判的な層も、大島理森氏や佐藤勉議院運営委員長の存在で自民党に残ることが出来ます。

そこまで見越した上でのこの采配なのでしょう。
党首であり首相である人間が国会まで掌握したということでしょう。流石立法府の長と発言するだけありますね。

どこかの元首相が言った『議会制民主主義は期限を区切る独裁である』という見解が、今日ほど理解できる日は無いでしょう。

数年後、どこまで国会をズタボロにして別な首相にバトンタッチすることになるでしょうか。

現首相がやめた後の後処理を任されるであろう次期首相が可哀想で仕方がないです。

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