ちょっと怪しい当事者の考え方

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――会議に関わるきっかけを教えてください

高校の時、様々な問題を話し合う会議に参加しました。テーマが子どもの貧困でした。年収でいうと122万円以下の世帯が「相対的貧困」にあたると知り、「あ、これ、うちのことだ」と思ったんです。

別の子がアフリカの貧困について語った後、「うちは電気とガス止められたことがある」と話したら、みんなが驚いて。同世代にも全然理解されていなかった。そういう問題意識が「かながわ子どもの貧困対策会議」につながりました。

イベントは、その中で若い世代が中心になって考えました。大人には話せなくても、同世代なら話せることもあるはず。自分たちができる支援を考えていこうという場でした。

情報源: 貧困たたき「自分も経験…」当事者の思い 「報道にも違和感あった」 – withnews(ウィズニュース)

このインタビュー、会議当事者の素直な思いが現れた良いインタビューだと思います。ニコニコニュースには『貧困じゃなくてNHKの捏造を叩いているんだ』『案の定朝日新聞の記者』『共産党系が乗っかっているから叩いているんだ』という何も理解できていない欠損人間のコメントがたくさんあるんで苦笑するんですが。

でも、努力してなんとかしている人間だからこそ抱いてしまう危うい認識もインタビューには現れているな、と思うんです。

『「貧困だから進学できない」という言い方には、違和感があります。実際は様々な制度があり、覚悟を決めれば進学はできるはず。できないとしたら、情報にアクセスできないとか、親が手続きをしたがらないとか、別の問題がある。一緒くたに「貧困だから」と説明すると、納得できない人はいると思います。』

『返済型の奨学金ももらっているので、卒業後は15年かけ、月4万円ほどを返済していく計画です。返せない額ではないと思っています。』

ココらへんに危うい部分があると個人的に思うんです。特に『覚悟を決めれば進学はできる』という部分。

貧困当事者に対し諦めるなと言いたいと同時に、貧困当事者を諦めさせるような言説への危惧があるのだろう、というのは分かるのですが、ちょっと自己責任が強い方向にいってるのではないか、と思うんです。貧困ゆえの情報格差とか存在していますし、貧困者にだけ覚悟をさせる非対称性とか、そういうものをすっ飛ばして『貧困と別問題』としてしまっているように思うのです。

正直、自分が貧困からなんとか出来ているから、他の人にも『それを出来るでしょ?』と言っているような感じじゃないかなと。

これは本当に危ういと思うんです。一歩踏み外せばどこかのブラック企業の創業者であり、自民党の参議院議員になってしまった方の「よく『それは無理です』って最近の若い人達は言いますけど、たとえ無理なことだろうと、鼻血を出そうがブッ倒れようが、無理矢理にでも一週間やらせれば、それは無理じゃなくなるんです」「そこでやめてしまうから『無理』になってしまうんです。全力で走らせて、それを一週間続けさせれば、それは『無理』じゃなくなるんです」みたいな発言と似たり寄ったりになってしまうんじゃないのかな、と思うんです。(程度問題ですけど)

 

あと、月四万円とか15年もかけて支払うなんて、もう社会人一年目から一軒家持ってるかのような負担じゃないですか。正直言って今の転職前提の雇用市場な世の中でそのリスクを最初から背負ってしまうのは大きいように思うのです。

この負担があることで、本来辞めるべき職場から辞められなくなってしまったりという事になる可能性があるんじゃないかな、と思うんです。

そういう部分も含め、貧困と進学って考えないと行けないのではないのか、と私は思います。

 

(名前で検索したら、おときた駿都議のインターンに行っているのを知って、そういう方向の意識の高い系に行っちゃうのかなぁ・・・と悲しい気持ちになりました。)「新大学一年生、福祉の問題について真剣に考える【インターン生日記】 | 東京都議会議員 おときた駿 公式サイト

 

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