渋谷区の『男女平等および多様性を尊重する社会を推進する条例』に斜め上の懸念を示す自民党議員

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昨日、自民党の反対をよそに、成立しました『男女平等および多様性を尊重する社会を推進する条例』についての記事です。「ついて」と言っても条例の内容はここでは一旦置いておいて、その条例の内容を置き去りにして騒いでいる自民党界隈の反応についてここでは触れておきたいと思います。

 

 渋谷区の動きは国政にも波及しつつある。

自民党の馳浩・元文部科学副大臣らは3月、超党派の「LGBT(性的少数者)に関する課題を考える議員連盟」を発足させた。民主党も党内にワーキングチームをつくり、性的少数者に対する差別解消法案などの検討を始めた。

だが、保守系議員は同性婚など「家族の形」を変える議論につながることに警戒感を抱く。菅義偉官房長官は3月31日の記者会見で、条例について「家族のあり方に関わるのでコメントを控える」と述べた。文部科学省がまとめた性的少数者の児童・生徒への支援策も、3月末の公表予定が先送りになった。ある自民党文教族議員は「条例成立と時期が重なり、同性パートナーシップや同性婚と絡めて報じられないようにするため」と語る。

性的少数者に対する差別意識も根強く残る。3月25日に非公開で開かれた自民党の「家族の絆を守る特命委員会」では、複数の議員から「同性愛は公序良俗に反する」「証明書があっても(同性愛を)嫌だと言う権利もある」などの発言があったという。

(出典:朝日新聞「同性婚、道開く一歩 渋谷区で条例成立」

まず『性的少数者の児童・生徒への支援策』を「同性パートナーシップや同性婚と絡めて報じられないようにするため」先送りという意味がわからない。性的少数者への支援を求めて『パートナーシップ条例』を求めたのにも関わらず、その条例のせいにして支援策公表を遅らせるというのは、政権与党の都合を優先するにも程があるのではないだろうか?

また、自民党の『家族の絆(個人的には家族の絆なんか『個人を鎖で雁字搦めにする』イメージしか無いのですが)を守る特命委員会』なる委員会での議員の発言もとんちんかん極まりないものです。

・「同性愛は公序良俗に反する」

個人的にはこの発言こそ『公序良俗(自由や人権を害する行為)』に反していると思うのですが、どうなんでしょうかね?

異性愛は公序良俗に反しない理由と、同性愛のみが公序良俗に反する理由を教えてほしいものです。どうせ『子どもを作れるか否か』ぐらいの薄っぺらい理由でしか無いのでしょうが。

 

・「証明書があっても(同性愛を)嫌だと言う権利もある」

この人は証明書をなんだと思っているのでしょうか?同性パートナーシップ証明証がないと『異性愛を嫌だという権利がない』状況に非異性愛者を追い詰めているという自覚の裏返しがこの発言なのでしょうか?そもそも『同性愛を嫌だという権利』なんて証明書がない現状では過剰なほど振り回されていて、その権利で他人を傷つけることすらあると思うんですが、それには気づいていないようですね。

というか、同性パートナーシップ証明書は異性愛者になんら不利益はないはずなんですよ、実際。異性愛者への対応は一切変わらないわけですから。変わるのは同性パートナーでのみ不利益となっていた変な対応が是正される可能性が高くなるということだけです。それで『同性愛を嫌だという権利』なんか言われても意味不明としか言いようがありません。

それだけ、婚姻制度が異性愛を押し付けているという現状を把握していると言う意味では素晴しい認識なのかもしれませんが、婚姻制度で異性愛者を守る代わりに、異性愛者を婚姻に縛り付け、非異性愛者を様々な事柄に縛り付けるという犠牲を払っていることを十分認識をして『異性愛は嫌だ』という権利のある社会をどうぞ作り上げていただきたいものです。

 

個人的には『家族の形』とか『家族のあり方』なんて話には突っ込まずにパートナーシップという『家族以外の形式』を既成事実で作っていくという方向が一番いいんじゃないかと思うんですが、家族家族うるさい人達はそれをみてどう動くのか・・・多分支援の手を付けないとかそういう金銭的差別で家族にさせようとするんでしょうね。辟易します。

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