参議院選挙区変更案 立憲は希望の党案を共同提出 公明が自民案の修正を提案

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参議院の選挙区や選挙制度を修正・改正する議論について、週末から2つの動きがありました。

これまでの経緯について、このブログで触れた記事は以下のものがあります。

参議院選挙制度に設計思想が存在するのか?
自民党案は、議員1人当たりの有権者が最も多い埼玉選挙区の定数を6から8に増やして格差を3倍未満(2016年参院選は最大3.08倍)に抑える。比例代表の定数も4増し、各党の候補者名簿に、あらかじめ決めた順位に従って当選者が決まる「拘束名簿式」...
公明党が大選挙区制を推す理由
公明党の北側中央幹事会会長は記者会見で、「公明党も、今の選挙区と比例代表を廃止して、全国を11のブロックに分けた『大選挙区制』を導入するという案を持っている。党として対案を出すかどうかも含めて検討していきたい」と述べました。 「『大選挙区制...
日本維新は大選挙区制 共産党は非拘束名簿式比例代表制 国民民主は2増2減で現行制度 希望の党は石川福井を合区にする2増2減
日本維新の会は5日、参院選挙制度をめぐり、全国11ブロックの大選挙区制を導入する公明党案をベースに、現行の総定数242の1割を削減する改革案をまとめた。6日にも参院に法案を提出する。 共産党は5日、全国10ブロック(定数10~40)の比例代...
参院定数6増をめぐる「青年局VS参議院自民党」
自民党が正式に参議院に提出した、埼玉県選挙区の定数を2増し、比例区の定数を4増し、拘束名簿の部分を新しく付け足す公職選挙法改正案について、自民党内で多少動きがあるようです。 FNNニュースが2日続けて関連のニュースを出しています。 まず、7...

まず、公明党が自民党に対し、自民党案の修正案を提案したそうです。

参院の定数を6増やす公職選挙法改正案を国会に提出している自民党に対し、公明党が定数4増の修正案を示した。公明の西田実仁参院幹事長が7日、記者団に明らかにした。公明は全国を11ブロックの大選挙区にわける独自案を国会に出しているが、自民が修正に応じれば自民案に賛成する考えだ。一方、自民参院幹部は「修正は厳しい」と語った。

公明が「参院4増」案 修正、自民に提示 選挙区2・比例2:朝日新聞デジタル

朝日新聞の記事によると、修正案は、自民党が定数を4増やすとしていた部分を、2に抑えるという案のようです。
「選挙区と比例区の定数の比率をおおむね「3対2」としてきた参院の基準により近づけるには、自民案にある比例区の4増は多すぎる」ということを主張しているようなのですが、そんな基準あったんですね。

ちなみに、時事通信の記事によると『西田氏は提示の理由に関し「(公明案への)賛同の声が広がっているわけではない。合意を作っていくことが大事で、現実的な対応もしなければならない」と記者団に説明した』とのことです。

時事ドットコム

私は、この修正案について、そもそも自民党としては「合区分を補う」ことのみを意図して立案していると思いますし、それ以外には全く理由がないと思っているのですが、そこに更に比例定数が合区分とそぐわないものとなるとしたら、比例定数増と(多分公明党の修正案でも削除されていないであろう)比例名簿に拘束分の導入について、どう理屈付けるのか気になります。

一方、2018年7月9日、立憲民主党が参議院の選挙制度改革について、石川県と福井県を合区にする希望の党の案に同調し、参議院に共同提出したそうです。

立憲民主党と希望の党は9日、参院選挙制度改革をめぐり選挙区を「2増2減」する公職選挙法改正案を参院に提出した。石川と福井を合区し、埼玉の定数を2増する内容。希望がまとめた改革案に立民が同調した。立民の福山哲郎幹事長は「合区は解消したいが、急を要しているので石川、福井は理解してほしい」と語った。

立民・希望、石川・福井合区案を提出 参院選改革で「2増2減」

これについて、日経の記事のコメントや党のホームページに掲載されている記者会見について伝える記事をみると、今回の案は急場を凌ぐ案であり、あまり本意ではないようなニュアンスがあるように思います。

https://cdp-japan.jp/news/20180709_0699

個人的には、今回の改正後も党内議論を続けてもらって、きちんと党として理想とする選挙制度設計図を見てみたい、と思いました。

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