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保険制度 外国関係

日本のビザ申請や医療制度を一部の中国人が悪用している可能性、という疑惑にて行なわれている印象操作

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この記事の所要時間: 825

この記事では、このツイートによって、ウソの情報による印象操作が行われている、という話をします。

これは、多分フジテレビのグッデイで流れたものを画像化しているのでしょう。
番組ホームページの放送内容のページに『中国人らが日本の健康保険で治療 “医療制度悪用” の実態とは?』とありました。

この内容、多分ダイヤモンドオンラインや日刊spaが記事にしていたものと同内容のように思います。

この内容は、簡単に説明すると、経営管理ビザがペーパーカンパニーや見せ金によって容易に取得でき、それを業者や日本の行政書士が悪用し、安価で医療を受けられるツアーなどが中国人向けに営業されている、というものです。

また、以前にも取り上げた小坪しんやが取り上げていた「海外療養費支給制度」を利用した話も乗っています。

『2泊3日で日本に観光に来た中国人も国保加入可能』なる情報の検証

これらの話について、ツイートでは、医療観光推進や数次ビザを関連情報としてつけたして『民主党のせい』という結論に導いています。

しかし、これらの件には色々と指摘できる点があります。

『中国人』だけに絞るのは違和感

まず、これらは手段が安易であることを考えると、たまたまそういうノウハウを教える業者などが中国人のコミュニティーにいるだけで、特定の国籍でないと利用できないという話ではないのではないはずです。

ツイートでは中国人対象の数次ビザを絡めることでそういう印象を加速させていますが、数次ビザというのは、様々な国民を対象に存在しているようです。
また、数次ビザは、一回の滞在期間が30日以内となっているので、保険適用となる要件である在留カードの交付[要件は90日以上の在留期間]は受けられないと思うので、多分無関係だと思われます。

例示

このようなことを鑑みるに、この問題について『中国人が』という点を強めると単に中国人を蔑むだけで対処が終わってしまい、問題自体の根本的な解決には寄与しないのではないか?と思うのですが。

民主党政権のせい?

これらの原因とされている入管法施行や住基法の省令など、そのようなタイミングが民主党政権下だったために、民主党政権が狙ってやったことかのように伝えられることが多いです。

しかし、そもそもの話として、以前の記事にも書いたように、法改正·公布は2009年の麻生政権のタイミングでなされているものであり、民主党政権下の省令は、その法律の内容に合わせて実態を合わせるために出されたものなので、仮に狙ってやったとするならば、麻生政権の意思が絡まないと説明は不可能なのではないでしょうか?

『2泊3日で日本に観光に来た中国人も国保加入可能』なる情報の検証

平成21年の通常国会において,「出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する等の法律」(以下「改正法」といいます。)が可決・成立し,平成21年7月15日に公布されました。

入管法が変わります!

また、今回は医療観光推進というのが持ち出されています。
医療観光(以下、医療ツーリズムと記述します)については、Yahoo!ニュースの特集記事がありました。

民主党政権の成長戦略の一つであった医療ツーリズム推進により行われたのは、『医療滞在ビザ』の創設などでした。

そして、日刊spaの記事には『ちなみに医療滞在ビザで来日し、ハーボニー投与を受けた場合、滞在費を含めて600万円以上になると業者から言われたという。』と書かれていたり、ヤフーニュースの記事でも『日本医師会は2010年6月9日の定例記者会見で、自由診療の外国人が高額な医療費を支払うケースが常態化すれば、保険診療の日本人患者が後回しにされかねないと指摘。』とあるように、医療ツーリズムでの想定はもちろん自由診療です。

なので、健康保険の悪用と医療ツーリズムは全く関係はないです。
(なぜこの映像をグッデイが使ったのかはよくわかりませんが、多分、日本の医療がどれだけ需要が高まっているのか、みたいな話を説明する一部として流れたのだろうと他の画像と合わせると考えられます。)

このように、民主党政権が関わったかのように、挙げ句狙ってやったかのように出される情報は、どれも印象操作としか言いようがない事実無根のものです。

前の記事について今気づいたこと

『2泊3日で日本に観光に来た中国人も国保加入可能』なる情報の検証

この記事で取り上げていた小坪しんや氏の主張に事実誤認による主張が行われているのではないか?という部分に、改めて気づきました。

それは、小坪しんや氏が市議会で述べた以下の部分です。

改悪の最大の問題点は、外国人登録法が廃止されて、住民基本台帳に移す際に、民主党は、もう1つある改正を行なっている点です。それは、再入国手続きの延長なのですが、何と省令や通達で出された内容は、再入国の手続きをしておれば、外国人に国民健康保険などの福祉サービスを最大で5年間出しっぱなしにしなさいというものでした。行橋市に5年間、最大で負担しなさいと。再入国とは、日本と海外を何度も行き来する際、毎回、福祉制度を切り替えていくと事務手続きも煩雑になるためでしょう。また行政側、市民側双方の負担軽減の観点からと思いますが、一定期間については、また来ますと申請しておれば、福祉が利きっ放しになるというものです。これを最大で5年間に延長しました。

 例えば、行橋市に半年のビザを持った外国人が訪れ、居所の問題についてクリアし、国民健康保険に取りあえず加入したとします。仮に2泊3日の滞在であったとしても、ビザ等が規定をクリアしておれば国保に加入できてしまいます。この外国人が本国に戻ったとしても、再入国の手続きを取っておれば、最大で5年間、国民健康保険から外国人が本国で受けた医療行為、例えば中国の方が中国で受けた医療行為も、日本人の血税で、行橋市の国保であれば行橋市民が払っていく。また子どもがいれば児童手当、シングルマザーであれば児童扶養手当も出し続けなければいけない。そのようなことが民主党政権で行なわれたという問題でした。

まず、『民主党政権で行われた』というのは事実誤認であるのは何度も記述した通り。

今回気づいたのは、再入国許可に関して誤認があるのではないか?と思ったことです。

この再入国許可の延長というのは、そもそも入管法改正で行われたもので、最大3年だったものが最大5年に改正されたものです。
この入管法改正では、メインの改正内容として、在留期間が最大3年から5年に、というのが同時に行われています。

この2つをみて、あれ?リンクしてない?って思ったんですよ。
しかもホームページの記述は、在留期間の延長は大きく一項目あるのに対し、再入国許可の延長についてはサラッと記載されているのみ。

これはもしかしてメインは在留期間でそれに再入国許可も、あわせたのでは?、という仮設を立て調べてみると…

有効期間は,現に有する在留期間の範囲内で,5年間(特別永住者の方は6年間)を最長として決定

再入国許可(入管法第26条)

『現に有する在留期間の範囲内で』だそうです。
つまり、小坪しんや氏の議会で出した例だと『行橋市に半年のビザを持った』なのですから、有する在留期間は半年であり、半年が再入国許可の有効期間の限度となるのではないでしょうか?

つまり、再入国許可を誰にでも5年間出すという前提で主張しているのは事実誤認だったのではないでしょうか?

おわりに

今回は3つ、取り上げました。
民主党政権は混乱ばかりありましたし、様々な問題を抱えていたのは事実でしょう。
しかし、だからといってなんでも民主党政権のせいにしてしまうのは、問題から目をそらす行為でしかありません。(似たような指摘を野党にたいし『ジミンガー』や『アベガー』という言葉でしている人も、裏返すとそういう感じなことが多いのが虚しいです。)

また中国人云々も同じことです。
挙げ句ヘイトスピーチに逃げるのでは、どうしようもありません。

正しく怖がる、なんてことが放射能について述べられる事が多いように思いますが、(それと同時に『放射脳』とか言ってたら論外であるように)そういう正確さを頭の片隅で考えつつ、見聞きしたり考えたりしていけたらいいのではないかと思います。

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