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外国人技能実習生制度は日本の労働環境の象徴

2016/03/16 350views

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「日本の印象良かった」97%→来日後58%に激減 ベトナム人技能実習生調査 龍谷大

外国人技能実習生 失踪の実態

 

外国人技能実習生制度が本当にどうしようもない制度なんだな、ということがよく分かるニュースが二つ立て続けに出てきました。

まず、上の記事。

外国人技能実習生に最近、ベトナム人が増えているということなのですが、そのベトナム人へアンケート調査をしたところ、外国人技能実習生として来日した結果、日本の印象が明らかに悪化しているというニュースです。

個人的には、最初の印象の高さが正直怪しいと思うのですが、それはいい印象を抱いた人だけが日本に来る事を選ぶという事もあるでしょう。外国人技能実習生なんて、実態は要するに出稼ぎですから、いい印象とか希望がなければしようとしないでしょうし。(『甘い言葉で日本の嘘八百に近い印象を植え付けている』という可能性を疑ってもいいと思いますがそれは別な話。)

それが元記事のグラフからほぼ言えるように思うのですが、日本に対する印象が『とても良かった』から『まあまあ良い』に滑り落ち、『まあまあ良かった』から『あまり良くない』に見事に滑り落ちているのです。実際に来日して実態を見た結果、良くないという結論を抱いてしまっているのです。

でも良くない印象を抱くのもあたりまえだと私は思います。それは『外国人技能実習生』という制度の実態が『日本人に避けられてる仕事を外国人に担わせよう』という制度でしか無いからです。要するに日本人が嫌がっていることを外国人に担わせているわけで、日本人が嫌だと思う理由をそのままそこで働く外国人に実際に経験させてしまっているのですから。

実際に記事によると、

 自由記述では「給料が安い」「単純作業ばかりで帰国後の就職に役立たない」など待遇や労働内容への意見のほか、「自由がない」「狭い部屋に大人数で住まわされる」といった生活環境の不満もあった。

また、実習生の多くが「アンケートへの協力が受け入れ先に知られれば報復されかねない」と回答を断ってきたという。

という実態を知ったら中々寄り付かないような労働環境でも、外国人技能実習生なら受け入れることが可能であることがわかると思います。

さてこんな環境に置かれた外国人技能実習生ですが、その中には母国に帰ることが出来ない事情の人も居ます(どうしてもお金を稼がないといけない等々)。そういう人が何を行うかというと『失踪』なのです。(ちなみにこの調査をした方は『滋賀県内の工場で3年間の研修生生活を終え、昨年9月に進学した。 「日本の技術を学びたい」と入った工場は単純作業が多く、勉強する環境ではなかった。「このままじゃだめ」と一念発起。大学への進学を決めた。』という経歴の方の模様)

ここで下の記事です。NHKが『失踪の実態』などという記事を書いていますが、正確に内容を要約すると『どうやって日本に都合のよい制度が維持されているか』という事を示している記事です。

制度を利用して、外国人技能実習生を紹介したり、外国人技能実習生を活用する側は『失踪者が悪い』として、労働環境の改善などに向かうさまは描かれずに、ひたすら実習生を監理(取り締まり)して、企業に都合のいい制度を維持しようと必死な様が書かれています。(『郵便貯金の口座の動きを追跡』とかやっていいんですかね?)

正直、外国人技能実習生を労働者の不足している環境に労働者を補充する制度の成り果てている限り、失踪者は当然出てくるだろうとしか思えません。きっちりとした労働環境を前提として実習生を受け入れるように制度を変える(あくまでも技能実習であることを守らせる)ことや、そもそも日本全体の労働環境や労働法制の改善を行わないといけないのだと思います。

失踪者が悪い、失踪者を出さないように、という短期的な観点にこだわっている限り、問題は残り続けるでしょう。

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