“軽率な”批判を行う自民党議員

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女性自衛官のブログが自民党で問題視されている。

かつて慰安婦についての報告書を国連・人権委員会に提出したクマラスワミ氏と昼食をともにしたことを、現役の女性自衛官がブログで「光栄なこと」と書いていた。

クマラスワミ氏の報告書は事実と異なる内容を多く含む事などから、7日の自民党国防部会で、複数の議員が「軽率だ」などと批判した。

防衛省は「誤解を招いた点について反省する」などの記述をブログに加えるよう調整している。

女性自衛官のブログ 自民党が問題視

凄い馬鹿馬鹿しい行動を自民党議員が取ったというニュースがまた流れてきました。

今回はクマラスワミ氏と会食を共にしたことを『光栄』と書いたことを『軽率』だと批判したそうです。意味がわかりませんね。偉いさんとあったらそれがどんな人であろうと光栄に思う(と表向きに発言する)のは普通でしょうに。

更に細かく見ていくと、もっと馬鹿馬鹿しい現実が見えてきます。

この問題視されたブログ、実は在ベルギー日本大使館のサイトに掲載される程度には公的な内容であるブログです。(Chizuの部屋

そして書いている人は現在『NATO事務総長特別代表(女性、平和、安全保障担当)補佐官』という身分を名乗っています。要するに外交官としてのブログであるわけです。自衛隊出身とはいえ。

そこでたとえ『慰安婦でのクマラスワミ報告が異なる事実を多く含んでいた』としても(個人的にはこれが当然のように述べられていることにも疑問があるが)会食をした事実を書いたら『光栄』という表現をするのは儀礼上当然ではないのでしょうか?それとも会食をするな、会ったら常に抗議と文句を言え、と言いたいのでしょうか?

ちなみにブログ上の文面を転載すると以下のとおりです。

 

さて今回は、NATO事務総長特別代表(女性、平和、安全保障担当)オフィスへの来訪者についてご紹介します。1月のことになりますが、当オフィスにとっては貴重な方々がNATO本部を訪問されました。

まずは、ラディカ・クマラスワミ氏。彼女は、1996年に女性に対する暴力とその原因及び結果に関する国連の報告書(「クマラスワミ報告」)を担任したことで有名です。その後は、国連事務次長や国連事務総長特別代表(子どもと武力紛争担当)等を務めた人物です。

今年2015年は、国連安保理決議1325号「女性、平和、安全保障」(2000年)から15周年の節目に当たり、国連は1325号の履行状況に係る総括報告を予定しています。彼女は、この報告の筆頭著者(Lead author)として今年秋の国連での発表に備え、成果収集等のため関係機関を訪問しているのです。NATO本部にはこのたび1月に訪問し、アフガニスタンのジェンダーアドバイザー等を経験した軍人等との懇談に加え、NATO加盟各国やパートナー国等からの参加を得て、1325号の履行状況等について意見交換をしました。私は、光栄なことにNATO特別代表とともにクマラスワミ氏と昼食に同席する機会を頂きました。

スタッフレベルの私にとって昼食への参加は特例だったので、恐縮しつつではありましたが、もてなしの気持ちだけでもお伝えしたいとテーブルに星や季節の花の折り紙を置いたところ、ちゃんと日本の物だと気づいて下さいました。そして、「自分もアジア出身(スリランカ出身)だから、NATOで日本人が勤務していることに親近感を持った。日本にはジェンダー分野で将来アジアを引っ張る立場を期待している」との言葉を頂きました。女性の処遇には依然厳しい環境の南アジア出身で、またアフリカを始め紛争影響国の現場を数多く見てきたはずの彼女は、とても穏やかで徳が感じられる方でした。NATO本部の訪問はわずか半日でしたが、NATOの取組みと成果についてのインプットを得られたようです。発出予定の総括レポートでは、NATOの取組みだけでなく幅広い成果に触れられることを期待しています。

第3回 NATOへの来訪者より抜粋

この文面にある通り『本来なら会えないはずの立場の人に会えた』のですから更に『光栄』という表現は正当なものであると言える、そういう文面になっていると思います。

ここで『光栄』と書かないほうが個人的には軽率であり、そしてこんな事に自分がクマラスワミを嫌いだからと抗議してしまう自民党議員が軽率だと私は思うのですがどうでしょうか?

さらに言えば、こんな全く何も反省することもない自体に対してあっさりと『「誤解を招いた点について反省する」などの記述をブログに加えるよう調整』してしまうのも軽率だと私は思うんですが、自民党議員に対する社交辞令だと言われたら何も言えないです。社交辞令を批判した奴に社交辞令を通さなければいけないと言うのは非常に不満がありますが。

ちなみにこの抗議に至る経緯が『このブログの文面が「隊友」という自衛隊OB会の会報?に掲載される→Will8月号にて『自衛隊二佐に問う「クマラスワミ」との昼食は「光栄」ですか』という記事が掲載→真に受けた自民党議員が抗議』という経緯であるようなんですが、自民党議員の活動開始のきっかけがWillというのが更に軽率さを強調しているような気がしますね…

(Willはこのタイミングで総理大臣の安保法制を説明する文章が寄稿されている日本唯一の素晴しい雑誌ですね、そうですね)

「あ~あ、総理大臣からしてヘリウムガス並みに軽いから自民党議員が軽くなるのも仕方ないか」

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