興味乱舞に引きこもれず

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企業と労働者のWin-Win関係と言う前に

2015/11/06 159views

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最近、とあるサムライ業を目指し勉強を始め、現在憲法関係の範囲について勉強をしているのですが、そこで面白い判例を目にしたのでメモ代わりに書いておきます。

その判例というのは『全農林警職法事件』という公務員の争議権を禁止するのは労働基本権の保障をしている憲法28条に違反しないのか?ということを争った裁判で、結論としては憲法違反ではないという結論が導かれたのですが、個人的にその中で憲法にかかわらない、根拠付けの理屈として使われていた一つの指摘が気になりました。

それは以下の文章です。

 

さらに、私企業の場合と対比すると、私企業においては、極めて公益性の強い特殊のものを除き、一般に使用者にはいわゆる作業所閉鎖(ロツクアウト)をもつて争議行為に対抗する手段があるばかりでなく、労働者の過大な要求を容れることは、企業の経営を悪化させ、企業そのものの存立を危殆ならしめ、ひいては労働者自身の失業を招くという重大な結果をもたらすことともなるのであるから、労働者の要求はおのずからその面よりの制約を免れず、ここにも私企業の労働者の争議行為と公務員のそれとを一律同様に考えることのできない理由の一が存するのである。また、一般の私企業においては、その提供する製品または役務に対する需給につき、市場からの圧力を受けざるをえない関係上、争議行為に対しても、いわゆる市場の抑制力が働くことを必然とするのに反し、公務員の場合には、そのような市場の機能が作用する余地がないため、公務員の争議行為は場合によつては一方的に強力な圧力となり、この面からも公務員の勤務条件決定の手続をゆがめることとなるのである。

 

要するにこの内容は『市場との関係や、企業との関係があるので、労働者の要求は自然と抑制されたりする』という事を述べているのです。

企業と労働者のWin-Win関係が重要だという場合、この事実を否定せず考慮することが重要だと思うんですが…

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