赤枝恒雄『日本は異常な性病大国』

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平成25年4月15日 予算委員会第4分科会

個人的に赤枝恒雄議員って、よくサヨクをバカにする人間が『放射脳』だとかいって揶揄する対象と同じような、強い問題意識で活動する方だと思うんですが、それが見事に現れている質疑の内容だと思います。

 

○赤枝分科員 東京比例の赤枝恒雄と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
私のような開業医が、尊敬する下村大臣にこの場でお話を伺っていただけるとか要望できるというのは夢のような話でして、オーバーなようですけれども、本当に生きていてよかったというほどの感動であります。きょうはどうぞよろしくお願いをいたします。

私は、医師になって四十五年、六本木で開業して三十五年になります。その間、バブルのころからでしょうか、手おくれ状態で来る子供たちが非常に多くて、本当に知識がない。おなかが痛いと言ったらもう赤ちゃんの頭が出ているとか、ヘルペスが広がり過ぎていてもう自分じゃ歩けないと彼氏に負われて来るとか、それから、コンジロームといういぼがあるんですけれども、外陰部から広がって、あれはちぎっても痛くも何でもないので、ちぎってちぎって、どんどん膝まで広がっているというような、知識がないとか手おくれという状態の子供が非常にふえてきたように思いました。それで、一九九九年四月一日から、何か街角で子供たちが相談できるような場所があればいいんじゃないかと思って、街角相談室という名前で、それも夜九時からハンバーガーショップで毎週木曜日、十四年前からずっとやってきました。
そこで知り得た僕の知識は、開業して病院の中にいたのとは現実は全然違って、不特定多数とコンドームなしでセックスをするのがいけている、格好いいということで、非常に大変なことになっているんじゃないかと思って調査をしたわけですね。
そうすると、百二十五人ぐらいの調査では、もう八一・六%が何らかの性病にかかっていたという驚くべき事実に、これはどうにかしなきゃいけないということで、私のガールズガード運動、つまり、性交渉は圧倒的にやはり男性主導で行われるので、女の子を守ろうよという運動を私は考えて、表紙をめくっていただいて一ページ目に絵が出てくるんですが、ガールズガード運動というのを提唱して始めました。

今からして思えば、この一九九九年というのは、非常にとんでもない、我々、ウエルカムじゃない年だったんですね。
とりあえず、ピルが解禁されたということですね。今まで、ピルが解禁されると性病がふえるんじゃないかと言われたときがありましたが、それでも、やはり世界の趨勢はこうだということで、日本でもピルは解禁しろということで、中ピ連とかいろいろな団体がピルを解禁した。
それから、バイアグラなんというのは、これはEDの薬でありながら遊びに使われることが結構多くて、これもよく効くんですよ。よく効くから、アメリカでそれが売れていると、ネットで日本で導入して、ネットで導入したものが、薬剤が不均等な、薬がたくさん入っていたり少なかったり、効く効かない、いろいろな薬の差があって、日本でも死者が出ちゃったんですね。死者が出ちゃうのでこれはいけない、ここまで人気のある薬なら日本でも発売しちゃえということで、日本人の治験がないのにバイアグラが発売された年がまたこの年です。
もう一つ怖いのは、子供の携帯が、今までテレクラを通しておやじに接触していたのが、直にインターネットにつながった年なんです、これは。ここから第二次援交ブームが始まるんです。このころ、ちょうど日本経済は非常に落ち込んでいる時期に、コギャルが、ギャルがいっぱい、おやじからもらったお金でブランド物を買いあさって日本の経済を支えた、そこまで言われている時代ですね。

その左の上は、性教育というのはなかなか学校の先生もできない、家庭でもできない、地域はもちろんできないということで、子供に教えて子供が伝えるというピアエデュケーターの養成講座というのを始めたんですね。これは五年ぐらいやりました。これは小学生から大学生までいました。
その左下に、こういう相談室を、喫茶店の中でテーブルを借りて、これを置いてやっています。こういうところでは、とにかくコンドームつけろ、コンドームつけろということで、もう私は六本木では、六本木のコンドーム人間と呼ばれているんです。だから、「ワンピース」のルフィを御存じかどうかわかりませんが、私は六本木のルフィと呼ばれて、コンドーム人間とも言われているんですが、それぐらいコンドームはずっと配り続けてきました。
これに書いてある全ての運動は、どこからの援助ももらっていないです。これは自力で全部やってきました。
それから、保証つきコンドームを、コンドームに保証をつけたらどうなの、売れるんじゃないかと。つまり、破れたときには、妊娠し、このまま継続したい人にはお祝い金の三万円を上げる、それから、どうしても産めない人には十万円を上げる、こんな保証をつけたんですよ。これをオカモトとやって、こんな保証をつけたら誰でも買うでしょう、百円のコンドーム。全然売れなかったですね。
それから、フェラチオをするとコンドームのゴム臭が嫌だと言う人がいて、子供たちが言うんだから、それならフレーバーの、フルーツの味をつけたらどうだろうと、フルーツの味をつけて売り出した。これも全然売れない。
今売っているのは、性病チェックができるコンドーム。これはドン・キホーテでも薬店でも売っていますが、ガールズガードというコンドームを売っています。これはオカモトさんに頼んで、中に薬が入っているんですけれども、性病の人がこのコンドームをつけると、しみて痛いんです。これで性病チェックができる。これは今はちょっと売れているんですが、いろいろなコンドームをとにかくつけてもらいたいということです。

それから、エイズの無料検査というのが左の一番下。エイズの無料検診、これは十五分でわかる、すぐそこで待っていてもらってわかるという。
特に新宿でも、エイズ検査は、した後に一週間待たされるんですね。長いところは二週間待たされる。南新宿の東京都がやっているエイズ検査所も、待っている間に怖くなっちゃって、結果をとりに来ない人がいるんですね。ですから、すぐそこで十五分待っていてもらってわかるという無料エイズ検査、これは夜のクラブでやっております。おとといも渋谷でやって、いまだに六本木と渋谷だけは続けております。

エイズ検査の待っている間の十五分の間に、いろいろな性教育というか、そういうことも言うんですが、やはり、コンドームというものの値段が高過ぎるということがあるんですね。
信じられないかもしれませんが、今の若者は、高校生レベルで彼女と二人で一晩五回やります。うそみたいでしょう。これは本当なんですよ。学校の教師がいて、女の子がいて、そうだよな、俺、きのうも五回だよなと言うぐらいに、本当に五回。五回だと五百円です、コンドーム。その五百円という価値観が、これは、吉牛が二杯食えるんですね。吉野家の牛丼が二杯食える。吉野家の牛丼二杯と一晩のコンドームと考えると、価値観が全然違う。それならば、外出しすればいいだろうということですね。
コンドームの値段が高過ぎる。これは、大臣、どうにか、将来、補助金を出していただきたい問題なんですよ。高過ぎる。百円は高過ぎると私も思います。そういう話も出てくるわけです、こういうところでは。

それから、医師が何を言ってもだめ。聞いていない。ところが、長渕がこう言っているとか、いろいろなタレントが言っているということによって、聞いてくれるんですね。ですから、私は、今はタレント教育をやっています。タレントから言わせている。
この間、私、ずっとやっていましたが、残念ながら飯島愛さんは亡くなりましたけれども、今では、高田純次さんとか有森裕子さんとか石野真子ちゃんとか浅田美代子さんとか、こういうタレントさん、鶴瓶さんもいつも来てくれます。こういう人たちと一緒に、こういう活動を支えてもらっています。
それで、こういう活動をやって、また、ラジオ、この真ん中にあるラジオ、これがすごいんですよ。このラジオが、文化放送で十年間やったんです。普通、ラジオ番組は六カ月で終わりなんですよ、六カ月。私のこのラジオ番組は、金曜日の深夜二時から三十分やるんですけれども、リスナーはほとんど中学生です。余りにも人気番組で、十年続きました。これはすごかった。
この結果はやはり出ているんですね。このラジオ番組を始めた次の年から、十代の人工妊娠中絶が見事に右肩下がりに下がっています。これは厚労省の人がいたら証明してもらえますが、十代の人工妊娠中絶はきれいに下がり始めました。今もずっと下がっています。
ですから、ぜひ、文科省にスポンサーになってもらって、このラジオ番組をまた始めたいというふうに思っているんです。これは、いずれ、文科省提供の性教育番組というのがあってもおかしくないのかなと思います。

ところで、こういうふうに性感染症が広がっているわけですけれども、二ページ目をちょっとごらんになってもらうと、性行動は、昔は、女の子がこんな、性行動が男の子を上回るということはあり得なかったわけですけれども、今、肉食系だとかいう言葉にはやされて、女の子も強くなって、四五%ぐらいの高校生はもう経験している。男の子が五〇%ぐらい。でも、中学生ももう五%とか、統計によっては一二%の中学生がもう経験しているとかいうのもあるんですが、低年齢化しているわけですね。特に、小学生のこういう援助交際が出てきているから、そういう意味でも低年齢化している。
これは、ゲイの人がいるので、やはり男の子は低くなっているけれども、結局は、ゲイの人も入れると体験率は同じぐらいということらしいですね。
三番目です。これが困った問題です。三ページ目。アダルトビデオは、これは大人の娯楽なんですよ。大人の娯楽だから、子供は見ちゃいけない。絶対見ちゃいけない。これは大人の娯楽で、つくられたものというのがないわけですね。どこでも教育を受けていないと、子供が見たら、性行為はこういうふうにするんだ、アナルセックスも大丈夫、三Pでも大丈夫。こんなことが普通のように子供たちは思ってしまう。
これは、監督がいて、女優が演技をさせられて、だから、街角相談室にいた子供は、きのうの夜のアダルトビデオの女優さんの声をまねしていますよ、きゃあと大きな声で。きのうの女優さんのあの声、すごかったねと。そんな声をまねする、そんなところまで来ている。
だから、これを見たらどうなるのというのが次の四ページ目にあります。
ほぼこの数字は当たっていると思うんですが、実際に見たら性行動、性衝動が起こるわけで、これが六六%ぐらいの子供が、やりたくなった、やってしまったという行動に移っているわけです。
朝日新聞によりますと、今の女子高生の二十人に一人はレイプされているんですね。これも朝日新聞に出ていますよ。二十人に一人の高校生がレイプされている。その相手は、ほとんど彼氏だということです。

五ページ目に行きますと、これは私が調べた、水曜日と木曜日の夜に、街角を歩いてふらふらしている子供に、検査を受けたらどうなんだ、検査を受けているかと言うと、受けていないと。そういう子供たちに、こういう病院を紹介して、六本木の九つの病院の、クリニックのどこでもいいよ、行って検査を受けたらこれは無料だよというので受けてもらった結果が、百二十五人の中の何と八一・六%が何かしらの性病を持っていたという恐るべき数字で、これで僕はびっくりしたわけです。

では、普通にお勉強している高校生はどうか。六ページ目ですね。
真面目にお勉強している子、これはnが二百三十二人ですが、これは、都内のほとんど格式ある高等学校、九つの高等学校ですけれども、そこの養護の先生から生徒に渡してもらって、綿棒でおり物を採取して、自己採取というんですが、これで送ってもらったら、同じですね。お勉強している女子高生も同じようにいろいろな病気を持っている。

それで、七ページは、これは私がやった検査じゃなくて、厚労省が班研究でお金を出してやってもらった検査ですね。これは今井先生に対してお金を出してこういう研究をやってもらった。これは二回目ですけれども、全国的なすごい調査なんです。
これは無症候で、症状がない。おり物が多いとか、例えばおしっこが近いとか痛いとかいう子供たちを集めたわけじゃないわけです。一般の高校生におしっこをちょっと調べさせてくれると言ってとったおしっこを調べた結果。それも、全国の九校のレベルにある高校。でき過ぎる学校じゃない。できない学校じゃない。レベルにある、九校の症状のない子供たちのおしっこを調べたら、男性が六・七%も持っている。女性は九・五%も持っている。世界の成人の平均が一%ですから、日本は異常な性病大国ですね、これは。世界では成人の一%です。

クラミジアは何で怖いかというと、このクラミジアは症状が一切出ない。それで、これは今不妊症の原因になるというのもわかっていますから、不妊症のほとんどの原因はこのクラミジアなんですね。世界では、このクラミジアにかかっているのを知らないで出産して、毎年二百万人の赤ちゃんが失明しているんです。
エイズの検査は子供たちはやらせてくれないので、エイズの若い子供たちの状況というのはわかっていないんですが、ここまで非常に性感染症が広がっているということに対して、下村大臣、ひとつまず御感想、これは何か、性感染症がこんなに広がっているのは教育がされていないんじゃないか、性教育というのは必要なんじゃないかというふうに私はもう絶対思うわけですが、大臣の御見解をお伺いさせていただけますか。

○下村国務大臣 赤枝委員が医師として第一線でいろいろと御苦労されているということについては前から承知をしておりましたし、もう十年ほど前でしょうか、自民党の部会でも先生に来ていただいて、実態についてお話をしていただいたことがございました。
そのときと同様、あるいは、もしかしたらそのとき以上にきょうの資料等の具体的なお話は非常にショッキングな話でもございまして、恐らくこれは、私だけでなく、中高校生を持っている親御さんもほとんど知らない話であるというふうに思いますし、残念ながら、こういう実態は実態として、きちっと、親御さん、もちろん学校の先生もほとんどこういうような状況については知らないというふうに思います。
六本木だけの特別な状況ということでなく、今のお話ですと、地方と東京ではちょっと違うかもしれませんが、しかし、東京においては、ある意味では当たり前の現象になっているような状況があるかもしれないなということを、改めて今説明を聞いて感じたところでもございます。
児童生徒が、自己の行動に責任を持って生きることの大切さや人間尊重の精神に基づく人間関係のあり方などについて学習することは、生涯を通じて健康で活力ある生活を送るための基礎を培う上で極めて重要なことであり、そういう意味からも、性に関する情報があふれる現代社会において、学校において改めて性に対するしっかりとした指導を行うということは大変重要だというふうに、今お聞きして感じているところでございます。

(中略)

○赤枝分科員 今のお答えの中で私が非常に注目したのは、性教育が今、講堂で、総合学習の中とか、指導者はいないんですが、そういう団体で大きなところで男女共同で性教育というのが行われているわけですけれども、今のお話だと個別にも対応しているというようなお話をいただいたので、性教育というのはおっしゃるとおり個人差が非常に大きいわけですね、性のことなんか聞きたくない、話したくないという子がいる一方で、もう全て知っている子供というのが同じ学年にいるわけですから、これからぜひ個別指導というところを中心に進めていただきたいというふうにお願いをします。

我々産婦人科医会は全国に何千人いるんでしょうかね、その産婦人科医会が中心になって、三十五年前から性教育指導者セミナーというのをやってきたんです。性教育指導者セミナーというのは五百人の養護の先生を毎年夏に集めて教育してきたんです、三十五年。何とその三十五年前の第一回のテーマが、今の中高生の性がおかしいという。まさに三十五年前から今の中高生の性がおかしいと言われ続けていて、今や小学生が援助交際をしている子がもう普通に何人かいるわけですね、うちに患者さんもいますが。

そういうふうに性教育が進まないのはどうしてだろうと。これはちょっと時間がないので私の方からもう指摘させていただきますが、やはり性教育という学問が必修にならないのかと。これは、スウェーデンでは、一九五六年からもう必修科目で義務教育になっているわけですし、北欧の子供たちもこういう扱いで性教育をちゃんとされているわけですね。
日本の悪いところは、いろいろな先生がいろいろな場所で教えるけれども責任者がいないんですよ。この性教育の責任者がいないということは最大の弱点ですね。つまり、この生徒がどれだけの知識を持ったのか、この生徒がどれぐらいのことをわかっているのか、チェックが何もできない、言いっ放しということがあって、その総合学習の中の、何かあれはどこの学校でも一回はやれというふうに文科省で決めているんでしょうかね。学校はいろいろ呼ばれますけれども、大きな講堂で年一回ぐらいは呼ばれるんですけれども、あれでは徹底できない。
だから、性教育の必修化ができないのであれば、せめて責任者、これはつくるつもりはないでしょうか。

(中略)

○赤枝分科員 (略)それからもう一つ、一番大事な問題がありまして、これは八ページ目をぜひごらんになっていただきたいんですけれども、性の自己決定権と書いてあります。世界における性的同意年齢、これについて、法務省の方来ていらっしゃいますか、御説明ちょっとお願いいたします。

○岩尾政府参考人 性交同意年齢と言われているもの、これは、刑法におきましては、暴行または脅迫を用いずにわいせつな行為をした場合であっても強制わいせつ罪が成立する年齢、これは十三歳未満とされておりまして、これに違反した場合には六カ月以上十年以下の懲役に処する旨の規定がございます。また同様に、暴行または脅迫を用いない姦淫によっても強姦罪が成立する年齢を十三歳未満とされておりまして、これを犯した者については三年以上の有期懲役に処する旨規定されております。
一方、児童福祉法三十四条という規定がございまして、これは十八歳に満たない者、すなわち児童に淫行をさせる行為を禁止しておりまして、これに違反した者については十年以下の懲役もしくは三百万円以下の罰金に処し、またはこれを併科する旨の規定がございます。
さらに言いますと、児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律におきましては、児童等に対償を供与し、またはその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等を行うことを児童買春として禁止しておりまして、これに違反した者については五年以下の懲役または三百万円以下の罰金に処する旨の規定がございます。
このように、刑法以外の児童の保護に関する観点から定められた法令によりまして、児童に対する淫行が処罰されることとされておりますことから、我が国の法制上は、刑法で規定されている十三歳という年齢が性交に同意することができる年齢とされているというわけではないと承知しております。

○赤枝分科員 これは、つまり十三歳にならない者に同意の上で性行為をしても強姦になるということです。
ですから性の同意年齢というふうに一般的に言われるわけですが、そうすると、十三歳までにいろいろな知識を与えられているのか、例えば二次性徴と向き合って性の価値観とかが形成されているのか、それから、自分の性行動に責任を持って、望まない妊娠や性感染症を予防できるような知識、性の自己決定ができるのか。十三歳になるまでに、こういうものが形成されていないとだめですよね。
また、十三歳になるとそれが形成されるはずということでこの法律は成り立っている。しかし、現実はこうじゃなくて、今の大学、本当に超有名な、東大にも行きました。東大の秋の大学祭にも呼ばれて行きますけれども、ここで性感染症を五つ言える人はいるかと言うと、早稲田で一人いましたかね。エイズ、梅毒、淋病、クラミジアぐらいはほとんど言えると思っていたら、大学生でも言えない。
だから、ましてや、十三歳で、自分が今まで親の言うとおりにやってきて、全てのことに対して自己決定なんかしたことがない子供たちが、十三歳になって初めて、あなた、するかしないか決めていいよと言われたって、こんなのわかりはしない。
僕は、この十三歳を、やはり自分で自己決定のできる、これは諸外国、書いてあります。諸外国はほとんど、八十九カ国が十六歳になっているわけです。この十六歳という意味は大きいと思います。この三年間の間で性に関するいろいろなリスクとかを勉強して、ここで考える。だから、日本の法律でも、十六歳になったら結婚できるというふうになっていますけれども、この十六歳に合わせて、十三歳を十六歳に引き上げるというのはいかがでしょうか、大臣。

○下村国務大臣 突然の御質問でございまして、今お聞きしていて、確かにそういう部分があるかなというふうに思いました。

ただ、なかなかこれは、先ほどからの答弁の中にもありましたが、子供によって、家庭によって、これについての意識というのは相当違いがありますから、集団指導がなじまない部分、先ほどのコンドームの装置の問題もありましたが、きちっと教えた方がいい部分もあるかもしれませんし、一方で、余りそういうことをすることによって、何かフリーセックスを促進するようなことでけしからぬというふうに抗議する団体もやはりあるわけですね。

ですから、その辺での我が国におけるコンセンサスづくりということで、性教育そのものについて、先ほどからも御指摘がありましたが、果たして教えられる先生がきちっといるのかどうかということになると、養護教諭でしょうけれども、まず、その養護教諭等に、できたら、先生に、全国養護教諭を集めて、今の現場の状況について講演をしていただくのが一番適切かなというふうに、先ほどの御質問を聞いていて感じたところでございます。
年齢等については、私あるいは文科省だけの問題ではなくて、政府全体として取り組むべきことだというふうに思いますし、性的自己決定権を含めて、ほかの問題もあわせて、幾つにおける年齢かというのはトータル的な政策の中で判断することであるというふうに思いますが、しっかり勉強させていただきたいと思います。

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