中国を見て、再分配を考える。

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日曜日に放送された、TBS報道特集の録画を流し見しました。

内容としては中国は先富論を元に富めるものを増やす政策を進めたが、結果として格差が広がり、貧困者の生活が詰んだ状態になっている。と言うことを留守児童問題を通して考えるというもの。

中国の「留守児童」が背負う重い負担―出稼ぎ労働のしわ寄せ – WSJ

中国、経済格差のひずみ 「留守児童」6000万人の実態 – Yahoo!ニュース

CNN.co.jp : 中国で深刻化する留守児童問題 6100万人が「置き去り」に – (1/3)

留守児童の問題が深刻であることは言うまでもないことだが、問題は先富論の使われ方にある。ということを報道特集の映像は出稼ぎ者と同じ場所に住む富裕層が『格差』について質問されて答える映像を差し込むことによって示していた。

先富論は「先に豊かになれる地域と人から豊かになろう」というものとして良く引用される。しかし報道特集の放送で言われて初めて知ったのですが、この先富論には続きがあって、そこには『先に豊かになった人はまだ富裕途上にある人を支援し、「共同富裕」の実現に協力せよ』という意味の文句が書いてあると。

「先富論」には「続き」がある_人民中国

要するに豊かになった人が、豊かじゃない人を支援することで始めて先富論は成り立つという話なのだ。そして、この先富論はトリクルダウンと同じだと良く言及されている。

要するにアベノミクスに言及されるときによく使われるトリクルダウンも『先に豊かになった人が他の人も豊かになれるように助ける』ような仕組みを形成しないといけないという話だということです。
(トリクルダウンに関して、安倍総理が国会で「トリクルダウン目指してない」と言ってみたり、ピケティのシンポジウムで西村康稔氏が「アベノミクスはトリクルダウンの試み」と言ってみたり、公明党の上田勇政調会長代理が「企業がよくなれば賃金が上昇し、投資が増えるというトリクルダウンを目指していたのは事実。企業は収益が良くなったが家計や中小企業まで十分波及してこない」と述べていたり、与党の姿勢がさっぱりわかんないです。)

景気が良くなった後の再分配に言及すると『景気浮揚の冷水に』なんて事をいわれることがあり、それが先富論やトリクルダウンの大失敗につながっているように私は思うのです。

景気浮揚は前提としつつも、きちんと再分配をいかにして行うか、民間と公的機関をいかにうまく使うか、そういう事をきちんと考えていかないと、浮揚した景気が格差を助長するための負の作用として機能してしまうことに繋がる悪循環しか生み出されないだろう。
(政府が税金を取って行うことだけが再分配ではないが、企業が再分配機能に組み込めるほど信頼できるのか?などが検討課題だと思う)

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